鍛冶場の用意
「アダマニウムはアダマンタイトと違って、武装の主体にはならないけど、大幅に強度を上げる事が出来るノネー。マナディウムは破壊された魔剣とかから入手出来る結構貴重な物だけど……まぁ我々が持っていても仕方ないから有効活用して欲しいノネー」
主体にはならないって言うのはあれかな?料理的に考えたら、アダマニウムは調味料として味を調えるのには使えるけど、それをメイン食材として料理にする事は出来ないみたいな感じか。マナディウムは普通に珍しい物質だけど……魔剣から入手出来る素材を使って武器を作るって考えたら、僕が作ろうとしてる物も魔剣?判定になるのかな?
「まぁ、ハチが作ろうとしてるモンが魔剣や聖剣なんて括りに纏められる物じゃねぇわな」
「あの作りなら……魔剣や聖剣というのもおかしな物ナノネー……」
「ははは……とりあえずこの貰った素材で更に強化出来るかもしれないって事でやってみます!」
この素材を使えば強度的には心配ない所まで強度を高められるかもしれない。こういう素材とNマターが良い感じに良い影響を受け合うんじゃないかなぁ?
「とりあえずメモは渡しておくから頑張って作ってみるノネー」
「ありがとうございます」
これで一応Nマターダガーの作り方は分かったとなれば、例の魔力で切れ味上昇とかの効果を【付呪】で持っていけば中々の物になりそうだ
「一応、休む前にオートマトン島に秘匿鍛冶場があるか聞いてみるか」
あの島で新しく秘匿された鍛冶場を作れれば、クオン用の装備の作り込みを更に上げられそうだな……
「他の皆さんにもよろしく言っておいてください。では!」
他の3人はまだ手を離せないみたいだけど、また何か凄いのでも作ってるのかなぁ?
「ふぅ、オートマトン島の発展も凄いなぁ?」
本当に見に来る度にドンドン開発が進んでる気がする
「ハチ様、いらっしゃいませ」
「どうもどうもー。あの少し聞きたい事があるんだけど良いかな?」
「はい、何でしょう?」
もう会話もかなりスムーズに出来る。ヘックスさんの改良のお陰で滅茶苦茶進化してると言っても良い
「ちょっとここに来る人とかにも分からない様な秘匿した鍛冶場とか欲しいんだけど……そういうのって作る事って可能かな?」
「あぁ、そう言う事でしたら、ハチ様用に地下……というよりも、この島型オートマトン内部に専用の施設をいくつか用意してあります。いつか、ハチ様に何らかの問題が発生したとしても、この島でお過ごしいただける様に、準備は整っております」
滅茶苦茶優秀だぁ……そんな設備を既に準備していてくれたなんて……
「え、じゃあ今からそこを見に行っても良い?」
「分かりました。ご案内いたしますね」
いざという時の為の僕用の施設が用意されている……色んな所に僕向けの物が用意されてるのは中々嬉しいぞ!
「こちらに」
「おっと、これは?」
建物が色々建っているが、その壁に何か黒いパネルがある
「そちらに手を当ててください」
「ここに……おぉ開いた。これは生体認証?」
「ハチ様でしたらこのパネルがある所なら内部に入る事が出来ます」
「はぇ~。じゃあ入ってみようかな」
この先にあるって言うなら行ってみようじゃないか
「これはまた凄い事になってるなぁ……内部は内部で色々開発されてるのか。で、色々な所に行けそうだけど……」
「ハチ様の場所はあちらですね」
地下は地下で色々と開発が進んでるな。で、僕の場所があっちと言われてるって事は、ここは別に僕だけの場所ではないって事だよな。まぁ内部の重要場所で、外で扱わないレアな物をこっちで扱ってるとかそういう感じかな?
「あっち……え、あそこ?」
「はい、あそこです」
なんだか凄い厳重な扉があるんですが……
「あの扉の先に色々用意されています」
「なるほど……」
とりあえず同じような黒いパネルがあったので、手を当ててその厳重な扉を開く
「ここが……生産をする為の施設?」
厳重な扉が開かれたその先に進んでみたけど、特に何も置いてない空き部屋っぽいんだけど……
「必要な施設を壁のパネルでお選びください」
「壁のパネル……これか。おぉ!色々ある」
パネルに色々な生産系の鍛冶だったり、料理だったり、木工だったり、紡績だったり……凄いなこれ?城のキッチンがカテゴリごと変わるのか
「えっと、試しに鍛冶を選択してみたけど、これは……」
何だろう?いや、金床っぽい物とかは確かにあるんだけど……なんか見たことない機械っぽい物も出てきた
「そちらはリサイクラーとなります。生産に失敗した道具等はそちらに投入する事で素材がある程度返還されます」
なるほど……失敗しても素材が返ってくるのは結構ありがたいな
「マジか。これは凄いな……この施設は僕以外は入ってこれないんだよね?」
「はい、タテ様も島の上部で活動する事は許可していますが、ここに入ってくる事は許可されていません。なので、ハチ様専用です」
これはまた……僕の生産関連の方も大分凄い事になりそうだ




