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100からの修復

「となると、これとこれを繋げて……」

「えっ」

 白と黒の線を1つずつ繋げていく。このチマチマした作業……ちょっと楽しいな?線深淵のお陰で同時に何か所も修復出来るし、結構良いペースで修復出来てる気がする。なんか鍛冶屋の人が驚いているっぽいけど、そういえばさっきトイレに行ってて居なかったな


「あれ?このままだと、黒が1つ余るな?」

 回路の修復をしている途中で黒い線が1つ余る事に気が付いた。これってもしかして完全修復が出来ない部分って奴なのかな?


「うーん……余る……いや、何事も挑戦だな!」

 1つ余るのなら、黒線2つと白線1つをくっ付けちゃおう!電気の回路とかでやったら絶対怒られるだろうけど、これは魔力の巡りの問題だろうし、とにかく全体に巡る様にする為にこの白線1本を縦に半分に切るとか出来るのかな?


「ん?んー……おっ?」

 白線を両サイドから引っ張って割けるかなぁと引っ張った状態であともうちょっとで切れそうな気がしたので、白線の先端ど真ん中から線深淵で力を入れてみたら白線が二股に割れた。これなら白線と黒線を繋げられそうだ!


「多分これで……大丈夫かな?」

 全ての白線と黒線が繋がり、全て灰色の線で繋がった。どうかな?


「で、これで最後に【再生】っと」

 壊れた盾がしっかりくっ付いてるしこれで修復自体は出来た……よね?


「これでどうでしょう?多分何とかなったと思うんですが……」

「は、拝見しましょう……なんと素晴らしい修復……いや、ちょっと待ってください。これは……まさか!」

 なんかモノクルみたいな物を取り出して、盾を凝視している。これが上手く行くのであれば……


「なるほど……これは興味深い。ハチ様が修復した事でこの盾に付いていた防御力アップ(小)の効果は消えているのですが、この盾自体の防御力が上昇して以前よりも効果が上昇しています。いったい何をしたのですか?」

「えっと……修復しただけですが……」

「いや、これは修復とは違う様な気がするのですが……」

 まぁ、能力が消えて、その分防御力が上昇しているとなれば、確かに単純な修復ではないだろう。にしても、能力が消えて防御力が上がっている……これってつまり、僕が魔力構成を弄ったせいだよな?


「そうですね……あ、1つ聞きたいんですけど、この魔力構成の色って……」

「魔力構成の色が見える……?そんな話は聞いた事が……いえ、ハチ様です。本当に色が見えるのですね。今回ハチ様はどうされたのですか?」

「それが今回白と黒があったから同じ色同士じゃなくて、白+黒の組み合わせで繋げてみたら、全部が灰色になって今回の結果になった……かな?」

「なるほど……それでそのような事が……となると、今までの私達の魔力構成修復に関する技術はまだ先があった……そういう事の様ですね」

 まぁ、ゲームの世界観というか、基本的な事として武器の耐久値が完全に0になるまで使って破壊してしまったら、別の武器を用意するというのが普通だろう。完全破壊したアイテムをちゃんと保存して、それを何とか修復で復活させるという事と、新しい武器を作り直すとかだと絶対後者の方が多いはずだ。何なら、破損した武器を再利用して新しい武器を作る人とかも居るだろう。だからこそ、武器再生の技術が進歩していないと言うのも納得出来る


「あの、この魔力構成の線って自分で切る事は出来るんでしょうか?間違って繋げてしまった所を切り離して付け直すみたいな」

「そうですね。そういった事はたまにあるのでそれは出来ます。こう、指先を交差させて鋏の様にするのです」

 魔力構成を修復する技術……これは裏を返せば魔力構成を破壊する技術でもあるんじゃないかと思って線を切る事が出来るか聞いてみたら出来ると言われてしまった。となれば、試してみたい事がある


「……すみません。最後のお願いなんですが、何か1つ特殊能力が付いた壊れてない剣を1つ使わせてくれませんか?」

「え、壊れていない剣を?」

 そりゃあ、そんな反応にもなるよね


「繋げる技術と切り離す技術。その2つがあるのなら魔力構成を変更出来ると思うんですよね。だから壊れていなくても修復?する事が出来るんじゃないかと思うんです」

「なるほど……確かにそれを確かめる為には能力付きの壊れていない剣を利用するのが一番……分かりました。こちらをお使いください」

 そう言って1本の剣を用意してくれた


「これには筋力アップの能力が付いています」

「それ1つだけですね。分かりました。やってみても良いですか?」

「あぁ、その前にこれを飲んでください。流石に魔力は一度回復した方が良いですよ。少し、顔に疲労が見えます」

「ありがとうございます。ふぅ、では早速やってみます!」

 MPを回復し、剣を見てみると、黒と赤の回路。ただし、今回はその回路に何やら光の玉が走っている。これ絶対この光の玉を回路から出したらダメだな?


「なるほどな……となると、これは光の玉同士をぶつけない様に回路を組むとか出来れば強化出来るんじゃないか?」

 光の玉を共存させながら2つの回路を繋げて1つの大きな回路にする。これが成功すれば耐久値100%からでも修復?が出来ちゃうのでは?



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― 新着の感想 ―
[一言] 装備への能力付与分野で革命が起きている! 今まさに!ココで! って感じのナレーションつけたい
[良い点] オーバー修理ハチくん…。
[一言] うわー、ますます魔修理の深淵に近づいていく~! と言うか、こんな修理するのハチくん様くらいしかいないだろうから原野を切り拓いていってしまうの方があってるかな?
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