そのまま行くか、改造か
「ボンドさーん」
「お呼びしましたか!」
「わ、本当に出てきた」
城の中でボンドさんを呼んでみたら、どこからともなく出てきて人サイズになった。いやぁ、普通にハムスターのモフモフが人サイズになってるからちょっと触りたい……いやいや、まずは話が先だ
「ボンドさん。前に僕が作ってしまったホムンクルス。あの起動方法を教えていただきたいんですが、対価の情報は何が良いですか?」
僕がゴミを【フュージョナー】で合成していった結果。出来てしまった【ホムンクルス】を起動させれば、僕にもある意味イベントで戦えるチャンスがあるかもしれないけど……
「なるほど……それでしたらハチ様の知っている情報か、この空島の事を1つ教えていただけますか?」
「そうだなぁ……その辺に鉱山とかあって鉱石を掘っても時間が経てば魔力の巡りで鉱石が復活する感じですかね?」
「鉱物資源が無限……また凄い情報が……ですがやはり魔力を用いれば資源の復活をさせる事が出来るのですね」
「まぁ、最近はここで取れる鉱石よりも、別の所で作ってるミスリルとかが主力になって来てますが……」
「わぁ……補足情報が右ストレートどころではありませんねぇ……」
「どうですかね?これで起動方法を教えていただけますか?」
ダメだったら、アグラウドの存在か天使経由で天界も行けるかも位の情報を出すか?
「勿論お教えしますよ。ただ、これはホムンクルスを作る事が出来る程の方々にとっての一般的な情報となりますので、ハチ様にとって有用かどうか分かりませんので、こちらも追加の情報は提示させていただきます」
お、こっちがオマケで付けた情報分、そっちも教えてくれるのか。ラッキー
「まずは、ホムンクルスの起動方法ですが、ホムンクルスは基本的に起動する為に生体情報を他から得る必要があります。具体的には起動する人の血と魔力がよく用いられます」
「ほうほう」
なんだろう。それ絶対悪用するタイプの人だと、その起動云々の為に何人も人を集めて生贄にして最強の~みたいな事やりそうな人が居そうだなぁ?
「そして、追加の情報ですが、ホムンクルスはその起動する際に得る生体情報量が多いとより強いと言われていますね」
はい出たー。やっぱりそうじゃないか……
「ん-、待てよ?これはあくまで普通のホムンクルスの場合はだよな?となると、ホムンクルス自体を更に改造とか……」
「また何か考えてらっしゃるみたいですねぇ。ですがそれ以上先となると私ではもう力になれないでしょうから、この辺りで失礼いたします」
「ふむ……いや、そうか。アレを試してみるか!ボンドさ、あれ?居ないや。残念」
色々考えて実行しようと思って考えた事を話そうかと思ったら既にボンドさんは居なかった。残念
「というか、そもそも今のホムンクルスをそのまま起動したとしてもハーミッタランドで造ったホムンクルスはサイズ的にこのまま起動してしまうと相当不利な状態で戦わなければならなくなってしまうだろうし、絶対何かしら手を加えないとマズイよな……」
戦う相手は基本人よりも大きいサイズを想定するべきだろう。そんな中で、肩に余裕で乗れそうなサイズ感のホムンクルスが戦闘するとなったら、多分魔法の力に全振りするくらいじゃないと無理だろう。そうなると、ガス欠になった瞬間終わりと言っても良い。だから最低限、僕と同じくらいのサイズ感なら格闘戦も多少はこなせると思うからやっぱりサイズ問題は何とかしないといけないだろう
「ホムンクルスが人サイズのロボットに乗り込んで……いや、それなら普通にロボット作った方が早そうだよな……」
それこそ、ホムンクルスが乗り込むロボット制作でかなりの時間を使うくらいなら、ホムンクルス自体を巨大化して、人サイズにする方法を探した方が早いだろう
「となると、やっぱり賭けは必要になるかなぁ」
扱いは分からない素材でも、【フュージョナー】や【魔合成】を使えば形にはなる。となれば、【ホムンクルス】とNマター、そのほかにも何かしら使って新しい存在を作ってみるのはアリなのではないだろうか?
「そうだなぁ……普通に装備品を作る技術ももっと磨かないと」
仮に、僕が今やろうとしている事が成功したのならば、その先。装備品の類を用意していないと結局は何も出来ない状態で送り出す事になってしまうだろう。それは流石に避けないといけないから、防具や武器を作ったりしなければならない。考えれば考える程、人手が欲しくなるなぁ?
「ハチ君居るかーい?」
「おっ?ハスバさん。どうもー」
「今、時間あるかい?」
正直、時間が有るか無いかで言えば無いだろう。でも、どうせ、ここで悩んで居ても進展はしないだろうし、気晴らし的な感覚でついて行くのもアリだな
「そうですね……一応作れます」
「その悩み様……もしかして次のイベントに出るのかい?」
「まぁ、そんな所ですね。でも今は方向性とかもまだ決まって居ないんで、何処かに何かヒントでも探しに行こうかなと思ってたので」
「なるほどね。じゃあ一緒にお茶しないか?」
休憩がてらお茶というのも良いな
「分かりました。お茶しましょう!」
ハスバさんに他の人が動き出してるかどうか聞ければラッキーかな?




