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管理人

「であれば、もう少し温かいのが好みですな」

「そうね。あと少しだけ温かいと嬉しいわ」

 なるほど……となると、多少の温度調整が出来る温室みたいな設備も作った方が良さそうだ


「分かりました。では、これから作る事になるので、お時間は貰いますが、お2人に納得して頂ける様な環境を作れる様に努力します」

「「お手数おかけします」」

 いやぁ、凄い礼儀正しくて、頑張って作ってあげたくなるなぁ?


「ぽよ?ぽーよぽよ!」

「おぉ!丁度良い所に!ちのりーん!」

 色々話していたら、ちのりんがやってきた。グッドタイミング!


「精霊王様。この子がさっき言っていた、薬研をくれた子です」

「なんと、この者が……」

 僕の肩から降りて、ちのりんをツンツンしだす精霊王様。その子、潜在パワーはこの村1番と言っても良いくらい高いから下手するとぶっ飛ばされるかもだけど……まぁ大丈夫か


「ちのりん。相談があるんだけど……」

「ぽよ?」

「この薬研をこちらの精霊王様が他の物と合せて、道具の素材にして強化してくれるらしいんだ。だからちのりんにそれをしても良いか聞きたかったんだ。これはちのりんから貰ったからね」

「ぽよ。ぽよぽよぽーよ!」

「ふむ、なるほど。あい分かった。任せよ。お主の意思は確かに受け取った」

「え?いったい何の話を……」

 なんでそんな深刻そうな感じで話すんだ?


「ん?いや、これはもうハチの物だから好きに使えと……」

 紛らわしい言い方をするんじゃない。普通に何も問題無いじゃないか


「それじゃあ、お任せしても良いですかね?」

「あぁ、分かった」

「じゃあ、移動します。ここには結構色んな存在も居ますので……」


「そうなのか。分かったではまた小さくなるとしよう」

 小さくなった精霊王様を肩に乗せて街の方の泉に向かう


「それじゃあ、行きますよー」

「あぁ、では行こう」

 さて、どうかな?


「「「「うわぁ……」」」」

「またなんか凄い事に……」

「今度はなんだ?」

 またなんか色々言われてるけど、まぁ、言われても仕方ない恰好ではあるよなぁ……


「さ、気にしないで行きましょう。大体いつもこんな感じなんで」

 聖獣さんを連れて、深淵で見た目が特殊なマンドラゴラ2体を持ってて、肩になんか小さいのが乗ってるというまぁ、凄い見た目になっているから色々騒がれるのは仕方がないよね。この程度で狼狽えててたら今まで何回狼狽えてなきゃいけないんだって話だし、周りの人達も僕をスルーする事を覚えてもらいたいところだ


「これが……普通なのか」

「普通……なぁ?」

「「なるほど……これが」」

 マンドラゴラさん達は素直で良いなぁ


「マンドラゴラさん達はあれですかね?毎日水を浴びないとダメとか何かあったりします?」

 一応植物系だし、何かそういった事があったら先に言ってもらわないと必要な設備があった時に作れないし、確認しておく


「そうね……お水が簡単に補給出来る環境だと嬉しいわね」

「そうだな。あとは普通に日光が届く環境であれば土壌も良いだろう」

 良質な土壌、日光、水分と基本的な植物が育つ環境と同じ感じだな。となると、やっぱりあそこに近い方が良いかも


「うーん……だとしたら、もしもしウカタマ?」

『お、ハチか。どしたどした?』


『飯綱さんが近くに居たらちょっと来て欲しいんだけど、良いかな?ちょっと協力して欲しい事があって……』


『飯綱を?分かった。すぐに向かわせよう』

 結構すんなり話が通ったっぽいな。じゃあ飯綱さんが来るまで待つとしよう


「ハチさん。お待たせしました」

「早っ、いやまぁ、ありがたいんですけど……」

「え、ちょっと待ってください。もしかしてそちらに居るのは……キングマンドラゴラとクイーンマンドラゴラですか!?」

「あぁ、そうだ」

「えぇ、そうです」

 おっと、こっちはこっちでまた何かあるのか?


「ちょ、ちょっと、ハチさん!」

 引き寄せられて、小声での会話を求められる


「飯綱さん、キングとクイーンに何かあるんですか?」

「あの2体から採れる素材は頭の先からつま先まで全部利用価値があるんですよ?趣味で育てているあの毒性植物達が更なる成長をする事も出来るんですよ!」

「更なる成長?」

「勿論、ウカタマ様の力を使えば品種改良自体はとても楽に出来ます。ですが、自然の力のみで種が独自で改良していく力を上げる力があの2体にはあります」

 なるほど、キングとクイーンは周りに良い影響を及ぼしたりするんだ


「そうなんですね。実はこれから、あの2人が空島に居てくれる事になったので、温室を作ったり、お世話をする為にどこに2人の場所を作るか悩んでまして……」

「でしたら!」

 いやぁ、良い感じに飯綱さんが喰いついた。自分の趣味の物をより良くする事が出来ると言うのであれば、お世話が疎かにはならないだろう


「ええ、確か趣味で植物を育てていた飯綱さんなら任せられるかもなぁと思って声を掛けました」

「なるほど!であれば是非私にお任せ下さい!」

 よし、これで管理する人は確保出来たな!


「キングさんとクイーンさん。この方は飯綱さん。多分僕よりも植物の管理に関しては長けています。なので、お2人のお世話をこの人に任せてみたいんですが……いかがでしょう?」

 さて、これで上手く行くかな?



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― 新着の感想 ―
[良い点] 実質コンシェルジュ付きみたいな物件となっておりますw
[一言] 魔王様行列である!ハチくん様がお伴を連れての行幸である!(その他勢感) そして飯綱さん爆釣である、フィーッシュ!w
[気になる点] >お2人の管理をこの人に任せてみたいんですが お二人の人格を認めていないように感じるので、地の文はともかく口に出すなら「管理」より「お世話」の方が柔らかくていいと思います。
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