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ご提案

「お2人は大分前からここに?」

「「……」」

 少し首を傾げる様な行動をしてから、横に振った。そこまで昔から居るって訳でも無いのかな?


「キングとクイーンは突然変異種の様な物だからな。移動する事も出来る」

「え?移動出来るんですか?」

 聖獣さんから補足情報が出てきた。マジか……マンドラゴラって移動出来るんだ……


「「……!」」

「あ、そういう移動方法なんだ……」

 キングとクイーンが回転して地面に沈み、別の所から頭の王冠葉っぱがドリルの様に地面を突き破って出てきた。これがマンドラゴラ達の通常移動だという事であれば、確かに移動手段である葉っぱを切ったら既に開けて来た穴しか通れないから実質移動不可みたいな状態になるだろうし、諦めてやられるみたいな事なのかもしれない


「凄いですね!ちょっと触って……いや、見せてもらっても良いですか?」

「「……!」」

 多分サムズアップしてくれてると思う。という事なので、近寄って、葉っぱを観察してみる


「地面を潜る時には魔力か何かで硬質化してるのかな?すごぉ……」

「「……」」

 ちょっと誇らしげだ


「となると、こうやって色々な所に移動出来るなら、旅とかしてるんですかね?」

「「……?」」

 旅とかはしてないみたいだ。じゃあこの近辺を動いてる程度かな?


「そうなんですね。食べ物とか何を食べたりしてるんですかね」

 一応聞いてみる。マンドラゴラは何か他の植物を食べたりするのか、それとも光合成タイプなのか……


「……?」

「……」

「……!……!」

 なんか話合いをした後で色々動いてるけど、多分、太陽光を浴びて元気いっぱーい!って感じの動きだったし、光合成っぽいな


「なるほど、えっと、それなら相談があるんですけど、良いですかね?」

「「……?」」

「実は回復薬を作りたいと思ってるんですけど、マンドラゴラである貴方達のお力を借りたいんです。勿論、貴方達を痛めつけるつもりは無いんですが、そうですね、唾液?みたいな物とか貰えたりしませんかね?えっと、お礼として……よし、それじゃあ行きますねー」

 森羅の巫覡装に着替えて、【森羅の神楽舞】でマンドラゴラ達を成長させてみる


「「これは!?」」

「「え?」」

 ちょっと待て?今誰が喋った?僕と聖獣さん。後はマンドラゴラのキングとクイーンだけだよな?


「力が、漲る」

「言葉が喋れる……」

「こ、こんな事が起こるのか……」

 聖獣さんもビックリみたいだ。マンドラゴラが喋るってやっぱり凄い事なのか


「どうですか?前より動きやすくなったりしました?」

「ああ!」

「ええ!」

 ズボッと自分達で穴から抜け出すマンドラゴラの2人。え?それマジでヤバいのでは……


「あぁ、すまない。人であれば身構えてしまうのは当然であったな。今のは我々の意思で出て来た故に他の者の様に叫んだりはしない」

「あくまで自分の意思で出てきただけですからね」

 わぁ、めっちゃ流暢に喋ってるぅ……


「えっと……ど、どうも」

 とりあえず叫ばないで地上に出て来てくれた事には感謝をした方が良いよね?


「先程の相談だが、承諾しよう。ただ、唾液だとあまりよろしくない。これでどうだろう?」

『キングマンドラゴラの甘露(あまつゆ) クイーンマンドラゴラの甘露(あまつゆ) を入手しました』

 かんろじゃなくてあまつゆなんだ。どういうアイテムだ?


『キングマンドラゴラの甘露 キングマンドラゴラが生成する貴重な液体。非常に甘い。様々な薬を作る際に役に立つ』


『クイーンマンドラゴラの甘露 クイーンマンドラゴラが生成する貴重な液体。非常に甘い。様々な薬を作る際に役に立つ』


 なるほど、甘くて色んな薬を作る時に使えるって良いな。やっぱりこういうゲームとかで薬を作ると言ったらマンドラゴラは外せないよねぇ


「良いんですか?」

「これは礼だ」

「ええ、これは凄い事よ?この位貰って」

 ふむふむ、これならいけるか?


「えっと……1つお聞きしたいんですが、お引越しとか考えてたりしますかね?」

 どうかな?これで来てくれるとなるなら楽になるけど……


「流石に今は引っ越しなどは考えてはいないな」

「ええ、ここで充分なので」

「そうなんですね。空島に来てくれたら嬉しかったんですけど……まぁ無理強いは出来ませんからね」

 まぁ、何事も上手く行くとは限らない。こればっかりは仕方ないね


「「空島?」」

「ん?」

「今、空島と言ったか?」

「空島……」

 おや?これはもしかして意外と引き込みチャンスか?


「えっと、もし興味があったら後でここに戻って来た時に声かけてください。先に寄らなければならない所があるので……聖獣さん。行きましょう」

「うむ、行こう」

 ここで興味を持たせてここから去れるのは結構良いかもしれない。一旦断られても興味を引く物提示してからこの場を離れるのだから、相手としてはより気になるんじゃないかな?


「とりあえず精霊王様の元に向かうぞ?」

「はい、お願いします」

 精霊王様にも色々お話と言うか、お願いする事とかもあるだろうし、中々気は抜けないなぁ?でも、あの甘露のお陰で何かしらの薬を作る1歩は進めたんじゃないかな?



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― 新着の感想 ―
[一言] さすがハチくん様!説明!ダンスで!マンドラを!進化させる! したら貰ったのが甘露…あまつゆって読むのはモグモグ対策かな?絶対にゅるんって現れるぞw
[一言] 年月を重ねて成長した王種マンドラゴラは、人語を操ることができるようになるが、大抵はその境地に至る前に狩られてしまうのだ……
[気になる点] あー、ありましたねぇ、迷彩巫女服...「自然が全て味方する」っていうかなりガチめにヤバい設定があるんでしたねー、お礼に肥料とか綺麗な水とか渡すのかなー位かと...盲点でしたわ。最早成長…
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