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スーパージャンプアップ

「一応、連れて行くに関しては、行けるかもしれないけど……この周りのも一緒っていうのはちょっと難しいかも……」

 クラリさん1人だけなら行けそうだけど、周りのクラゲも一緒に連れて行くとなると、ちょっと厳しい


「勝手に、ついて来てるだけだから、関係ない」

「そうなの?」

 別に何か護衛とかそういうのではないのかな?


「じゃあ、ちょっと良いかな?」

 クラリさんの手を掴んで、少し後ろに泳いでみても、周りのクラゲ達は別に追ってくるとかは無い。本当に問題無いのか


「本当に関係ないんだ。となると、レア種みたいな感じなのかな」

 もしクラリさんが女王的な存在なら周りクラゲが今何かしら攻撃とかして来てもおかしくないだろうし、周りが何もしてこない所を見ているに本当に関係ないというか、突然変異みたいな感じなのかもしれない


「じゃあ、新しい所に行けるかどうか、やってみる?」

「やってみる」

 まず、ここから移動して問題無いのかどうかを試すべきだよなぁ……人魚とクラゲが同じ扱いで良いのか分からないんだけど、ここは体に感じる圧とかそんなに無いから地上まで連れて行っても問題無い……かな?


「オッケー。それじゃあ一緒に泳ごう」

 手を繋いで、元の場所に戻る為に上に泳ぐ


「上に、行くの?」

「うん、外に行く為にも、まず上に行かないといけないんだ」

 どうしよう。なんか誘拐犯みたいになってないか心配になって来た。ちゃんとクラリさんの意思は汲んでるハズだから大丈夫大丈夫……


「おっ?」

 さっきまで引っ張っていた右手の抵抗が軽くなったので、クラリさんの方を見てみると、行先が上と分かったからか、スカート部分と頭の部分を動かして泳いでいる。なるほど、普通のクラゲより倍は動けると言っても良いのかな?




「どう?体の調子が悪いとかそういった事は無い?」

「ない」

 こういう時って帰還時には何かしらが襲って来るとか思って注意はしていたけど、特に何事も無く、目印のランタンの所まで帰還出来た。もしかして何かが襲って来るトリガー行動とかあったのかな?


「で、ここからは水が無い所を進んで行く事になるんだけど……どう?大丈夫そう?」

 ランタンの所から上がっても良いけど、あそこは【バリアント細胞】とかで体を変形しないと登れないから、クラリさんを連れて戻る事が非常に難しくなる。だから、さっき見つけていた井戸みたいな所からまずは顔だけ水中から出してみよう


「大丈夫……かも?」

 顔を出して呼吸は出来てる……そもそもクラゲに呼吸の概念が有るのか分からないけど、これなら大丈夫かな?


「んじゃ、上がってみようか。捕まって」

 井戸は【ゲッコー】の効果で上がれるから問題無い、このままクラリさんを抱えて地上に出れば良い


「あ、なんか、調子、悪く……なって来た……」

「おーっとと、一旦戻ろう」

 クラリさんを抱えて井戸の壁面を歩いて登ったら、突如体調が悪くなってきたというクラリさん。これは水から完全に上がると良くないのだろう。この辺の水はアグラウドの人達が飲料とかにも使っている水だろうし、この水じゃないといけない……なんて事は無いと思う


「よし、クラリさん。じゃあ、僕の背中に水のバッグが有るんだけど、そこに体を入れられるだけ入れてみて」

「分かった」

 泡沫バッグにクラリさんを突っ込んでおけば、ヴァイア様の地底湖の水が入ってるから生存可能な状態はキープ出来ると思う


「これが、限界。でも、心地いい」

 多分傍から見たら背中に水の玉が浮いてて、そこから透明度の高い生首が出てる状態になってるかもしれない。ビジュアルなんて今更気にしちゃいけない。とりあえずこのまま井戸から脱出だ


「苦しくない」

「良かった。ならこのまま行くね」

 クラリさんも調子が良いみたいだ。これなら空島の方でも大丈夫かな?




「ハチさん遅いなぁ……大丈夫かなぁ?もうそろそろランタンに魔力をまた入れないと、光が消えちゃうけど……もしそのタイミングで戻ってきて目印が見つからないなんて事になったら……」

「あ、もう引き上げて大丈夫ですよ」

「うひゃぁ!?」

 すっごい驚き様。そんなコケる程驚く?


「いやぁ、井戸から出られる事が分かりまして、それで、そっちから上がってきましたお手数おかけしました」

「い、いえいえ……無事なのでしたら問題ありません。ん?背中のそれは……」

「あぁ、気にしないでください。それよりもわざわざありがとうございました。一旦、島の方に戻ります。例の宝石が出来たらもう一度色々教えてください。それじゃ!」

「い、行ってしまわれた……」

 とりあえず、例の宝石を作る為の第一段階は突破した訳だ。だから次はクラリさんに協力してもらえる様に頑張って色々やらなきゃ


「バタバタしてごめんね。とりあえず、この川なら水分は有るから一旦ね」

 空島の川まで来て、クラリさんを泡沫バッグから出す


「ここは?」

「ここは空島。えーと、絵にすると、ここが、クラリさん達が元居た場所で、ここはその上の上の上の上みたいな場所かな?」

 簡易的に地底湖深層、表層、アグラウド、地上、空中、空島を描いて見せる。いやぁ凄いジャンプアップ


「凄い所、来た」

 いやぁ、良い反応だ



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― 新着の感想 ―
[一言] クラゲ娘による触手マッサージ! 男性客が大量ゲットだぜ‼︎
[一言] ようこそ魔王の空島へ!われわれは君のような新人を待っていた! そこで確認なんだが…触手の無痛脱着は可能かね?いやいや別にクラゲの脚を味見したいとかはあまりないぞ? と言うか、泡沫バッグを自立…
[良い点] 何層ジャンプアップしてるんだってレベルw
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