下の下の更に下
「えーと、ジュエリーフィッシュってこんな感じですかね?」
とりあえず簡易的なクラゲの絵を描いてみる
「ええ、こんな感じです。これを捕まえるとこの頭の部分から宝石が採れるんですよ」
クラゲの中から宝石かぁ……となると、この宝石持ちが毒を持ってるかどうかも気になるところだが……まぁ大丈夫だろう。やるだけやってみよう
「えっと、釣り竿は……」
「これで直接やってみようかなって」
指先から線深淵を出して、穴に垂らす。これで釣れるかなぁ?
「これ……は、凄いですね」
「ん-、おっ?見える見える……」
線深淵で穴の中に糸を垂らすと、線深淵の先の景色がなんとなく見える気がする。これで線深淵を操って、見ると言うか、オーラを感じながらジュエリーフィッシュを探す。とりあえずクラゲっぽいのを見つけたら捕まえてみようかな?
「ふむふむ……この辺はなんか少ないですね……んー、あっ、そうだ。明かりとかあります?」
「え、えぇ……ありますが……」
光る石が中に入っているランタンを出してくれた。これなら問題無いだろう
「この明かりを吊るしてくれると帰還する場所が分かるんで、よろしくお願いします。それじゃ!」
「えっ!?」
【バリアント細胞】で体を変形させて、穴の中に入っていく。この付近に居ないのであればジュエリーフィッシュが居る所までこっちから移動していけば良いだろう。帰還場所さえ分かっていれば帰る事は出来るし、その為の目印は任せよう
「さて、何処に居るかな?」
地底都市の更に下。そんな空間に居るジュエリーフィッシュを探す為にダイビングだ
「うーん、底の方なのか、それとも上の方なのか……」
この水中のどのくらいの高さに存在するのか分かってないからちょっと探すのが難しいな。クラゲの餌とか分からないし、適当に泳いで探すしかないよなぁ……
「何処かに泳いでる個体は居ないかな?」
こういうのってなんとなく群れになってそうな気がする。あの釣る場所とかも見る限り、雰囲気はワカサギ釣りと一緒だとするなら水中では集団が動いているだろうし、泳いでいればいつかジュエリーフィッシュを発見出来るかもしれない。まずはこの真上にある穴を捜索の軸にして、深淵を伸ばして知覚範囲を増やしてみよう
「ほうほう、なんか居る事は居るな。とりあえずあの気配を追ってみるか」
気配は感じるからこの気配を追って行ってみよう。ジュエリーフィッシュじゃなくても何かしらの生き物ではあるだろう
「うーん、どうだろう?他の生物だったら意外とアンコウみたいな深海魚みたいなのが居るかな?」
地底都市の水中となると深海みたいな感じかと思うんだけど……そんなのが出てきたらちょっと嫌だなぁ……
「おや、これは……」
何となくホームセンターとかのペットコーナーで見る様なちっちゃい魚だ。ここってもしかして淡水か?淡水のクラゲ……もうレアっぽい気がしてならない。これは見つけにくそうだなぁ……
「ん?というか、この魚……もしかして光ってる?」
小さい魚をしっかりと目視してみると、薄っすら光っている様な気がする。周りも所々光っている様な所は多分、何かしらの魚が居るんだろう。となると、ここに居る生物は光っているのが基本なのかな?
「まぁ、基本的に暗いから近寄らないと分からないけどね」
割と水は透き通っているとはいえ、距離が離れれば光は減衰して見えなくなる程度の明るさだし、線深淵での知覚範囲を拡大してオーラを掴むやり方だと、光はそこまで大した役には立たないかもしれない。でも、この水中の天井部分にはいくつか穴が空いているから、そこから光が入っていて、完全な闇に包まれている訳では無いし、その光で邪魔されて見えていない可能性もある。まぁ、太陽光じゃないし、上からの光もそこまで強くないからこの光が届かない所まで潜ったらどうなるかは分からないな
「ここ、もしかして上の住人達の飲み水とかになってたりするのかな」
この場が淡水であれば上の光はもしかすると飲み水とかとして利用する為の井戸とかの光が入っているかもしれない。まぁ、だとしたらこの地形は相当凄い事にはなっちゃうんだけど……まぁゲームだしその辺気にし過ぎても良くないか!
「じゃ、あの場に一旦戻って、真下に潜ってみるか!」
生活用水を確保している最中にそんなクラゲとかが手に入るとは思えないし、もっと深い所まで潜ってみよう
「ん、なんだこの膜みたいなの……」
下に行くと、水と油の様に分離した層みたいな状態になっていた。ここ……越えてみるか
「うわぁ、すっご……」
層を越えると、さっきまでの比にならない程の光る魚の大群。全周が光って、天の川の中にでも居るみたいだ
「あっ!あれか?」
その煌びやかな景色の中にクラゲの集団が居た。半透明な体のその中に確かに宝石が入っている
「これは……いや、まだ止めておこう」
今はまだあのクラゲを倒すのは止めておこう。こういう綺麗な景色でお宝っぽい物を即持ち帰ろうとしたら何かしら悪い事が起きるのは冒険とかする映画じゃお約束だ。まずは周りをちゃんと見てから行動しよう




