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シスターのお話

「シスターさん?教会の修復って後何が残ってます?」

「そうですね……後は外壁の修理と、像を作って欲しいんです」

「像?何の像を作るの?」

 外壁は分かるけど像を作って欲しいってなんだろう?


「私の、この娘の像を作ってあげて欲しいんです」

「シスターさんの?」

 なんだろう?どういう事だ?


「えっと、確かシスターさんはこの教会そのものでしたよね?あっ、ひょっとしてシスターさんのその姿ってモデルが居たりするんですか?」

 なんとなく自分の中で立てた仮説としてはシスターさんにはモデルが居たと考えるのが自然かな?


「ええ、聖女と呼ばれたシスター。シスターメリアがこの姿の元になっています」

 色々と話を聞かないと分からないけどこの教会修復クエストのラストは近いんじゃないかな?


「シスターメリア……聞いた事があるな?確か誰にでも、それこそ魔物にも分け隔てなく接する事で有名だったと街の人に聞いたな?」

 ダイコーンさんが話す。そんな人が居たんだ


「話によると100年前の人らしいが……」

「もうそんなに経ってしまっていたんですね……彼女は重い病で長く生きられなかったんですが、生きている間は本当に誰にでも優しく、一生懸命でした。だから彼女を忘れない為に姿だけでも残そうと今の私の姿は彼女を模倣した姿なのです」

 そんな話があったのか……病で先が短いと知っていたからこそ誰にでも優しく接して、短い命を人の為、魔物の為に燃やすのは中々出来る事じゃ無い。聖女と言われるのも納得だ


「その人を忘れないというよりもシスターさん的にはこの教会の女神みたいな存在だからそのシスターメリアの像を作りたいと、そう言う事かな?」

「はい、教会の修復を終えた後で良いのでお願い出来ますか?材質も問いません」


『木材(自由)×200 の収集 【任意】シスターメリアの像の作成』


 これが最後っぽいかな?木材200個集めるとか結構大変だよ?


「木材200かぁ……頑張って集めてみます!」

 何でも良いみたいだけどトレント材は結構良い木材みたいだし、出来るだけトレント材で200個集めたいな?


「木材を集めるクエストか、手伝うか?」

「え?」

「200個集めるんですよね?だったら人手が要るんじゃないですか?」

「え?手伝ってくれるの?」

 普通に一人で集めるつもりだったからまさか手伝おうと言ってくるとは思わなかった


「もちろん手伝うぞ?」

「ハチ君には色々手伝ってもらったりしているからな。木材集めなら俺たちも手伝うぞ」

 ハスバさんとダイコーンさんも手伝ってくれるみたいだ。凄くありがたい


「シスター、他の教会に伝えるというのも今すぐにという訳では無いんだろう?」

「出来れば早めにというだけですのでハチさんのお手伝いをしてくださるのなら先にそちらを優先してください。皆さんも折角就いた第二の職の力を試してみたいのではないですか?」

 シスターさんが他の皆の心を読んだ様に新しい力を得たんだから戦ってみたいんじゃないですか?と暗に言ってくる。まぁ僕が勝手にそう思っているだけだけど


「皆が協力してくれるなら協力してもらって良いかな?一応トレントの木材で教会の修復をしようと思っているから、僕はトレントを狩るつもりです」

「なるほど、道中で倒したが、確かに良さそうな木材を落としていたな?あの木材を集めれば良い訳か」

「あれなら結構簡単に倒せましたし、【妖術士】のレベル上げにも良さそうですね?」

「「お、おう……」」

 トレント倒すの割と大変なんだけどな……僕の場合ジャンプで相手の懐に飛び込まないと遠距離攻撃されて面倒になるけど……飛ぶ剣に魔法が撃てるロザリーさんに、魔札は多分持っていないと思うからまだフル火力では無いだろうけど抜刀しながら雷やら炎が出せるアイリスさん。トレント相手なら確かに簡単そう……


「と、とりあえず全員で手分けして木材を集めるって事で良いですか?」

「それで良いのなら私は構わないが……」

「出来ればハチ君と組んでみたいんですが……」

 アイリスさんが僕と組んでみたいと言うが、それは困るんだよなぁ


「ごめんアイリスさん。僕パーティ組んじゃうと結構パワーダウンしちゃうんだよね」

 称号効果でソロじゃないとステータスが下がっちゃうのでパーティを組むのは申し訳ないけど断る


「彼がパーティを組むとパワーダウンするというのは本当だ。実際に組んでボスと戦ったことがあるが、戦闘中にパーティを解散して、一撃でボスを倒したぞ?」

「ちょっと色々語弊があるんですが?」

 ハスバさんが四剣の王戦の話をしてたけど一撃で倒せたのはハスバさんのお陰だし、今はその超火力を出す事は出来ないんだよね……


「あの超火力は今はもう出せないですし、そもそもお金も今は入手出来なくなってるんで」

「「「「お金が入手出来ない!?」」」」

 皆凄く驚くなぁ……別に隠す程でも無いか


「今持ってる呪いのアイテムのお陰でお金が入手出来なくなってますけど色々便利になってますよ」

「呪いのアイテムを持ってて便利になってると言うのはおかしいぞ……」

 普通に引かれた。呪いのアイテムも使い方次第なんだけどなぁ?



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― 新着の感想 ―
[良い点] まあハチ君は基本自分で作れるしね。人の街に行っても買う物ないからな笑
[一言] ハチ君は意外と聖女思考だったんだな… なお、敵対者には容赦ないが…
[一言] しょうがない魔王だもの 魔王は孤高(ぼっち)がデフォルト 戦闘は一人対勇者パーティーがデフォだからしょうがない 何故か四天王とか幹部とかとパーティー組んで勇者とは戦わないから
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