30%?
「そうだな……服とかよりも髪に付けるアクセサリーとかの方が良いかな?」
泳ぐ時にも邪魔にならない髪飾り位が良さそうな気がする
「うーん、よく分からないからちょっと作ってみて!」
「オッケー。それじゃあやってみるか」
ピアスみたいな耳に穴を空けるとかではなく、ヘアピンみたいに髪にはさんで使う位が良いだろう。でも、エギアさん髪が短いからデカすぎると良くないだろう。となるとシンプルな見た目の方が良いよな
「あ、すみません。こういうヘアピンって作れます?」
ヘアピンの絵を描いて、近くに居たオートマトンさんに見せる
「そのくらいでしたら」
おぉ、頼んでみる物だ。結構簡単にヘアピンを出してくれた。これに何か石とか取り付けたら完成だ。大分簡単だけど、この位の方が良いかな。というかこのオートマトンさんも流暢になってる
「そうだなぁ、ちょっと待ってね」
何か適当に合成してみるか。その辺の土とか残ってた魔物の素材とかを使って【魔合成】してみる
「お、中々良い物出来たな。それじゃあこれをヘアピンと合体させて……こんな感じですね」
色々合成した結果、五角形の小さくて透明な石が出来た。これをヘアピンにくっつけて完成だ
「まぁ、付ける物に関しては好きな物を選ぶとして、ほい。まぁサンプルとして作った物だからそれはエフィーレさんにあげるよ。だからあとはもう一つのヘアピンに付ける物はエフィーレさんが決めて付けてみよう」
「ありがとう!」
かなり簡素な物が出来るかもしれないけど、これもある意味思い出にはなるだろう。だからエギアさんも喜んでくれるとは思う
「何を付けてみようかなぁ?」
「なんでも良いと思いますよ。大事なのは気持ちですから」
まぁ、それで昆布とかをぶっ刺して終わりとかにはならないとは思うけど……
「ん-、じゃあこれとか良いかな?」
「お?青い真珠?」
「うん!前に拾ったんだけど、綺麗でしょー!」
なんか人魚の涙に似てる様な物を出して来たエフィーレさん。まぁなんでも良い。ヘアピンとそれを合体させればオッケーだ
「綺麗だし、小さくてアクセサリーにするにも丁度良さそうだね」
「じゃあこうやって……ぐぐぐーって。出来た!」
「ね?簡単でしょ?」
お手軽だけど、これで結構良い感じのプレゼントになるだろう
「わぁ、こんな簡単なんだ!」
「こういった物でも自作した物なら贈られる側も嬉しい物だよ」
人に貰う物は厄介事とかじゃなければ基本は嬉しい物だ。誕生日プレゼントがショボいとか言い出したらマズイぞお兄さん?
「ハチ様、ヘックス様からお知らせが……」
「お、そうか。じゃあエフィーレさん。そのプレゼントを渡して来ると良いよ。僕はちょっと呼ばれてしまったから行かないと」
ヘックスさんに呼ばれるとなると、アレだな?
「分かった!それじゃあ渡してくるー!」
さて、いったいどんな形になってるか……耳飾りを装備して行ってみようか。こんな博打勝負。まさに付けなきゃいけない場面だろう。僕に対しての確率ではないかもしれないから気休めというか、プラシーボみたいな物かもしれないけど、それでも確率勝負になるならやらない訳には行かない
「戻りましたー」
「来たか。後はそのボタンを押せば……成功するか失敗するかが決まる。成功すれば、発展力は一気に上がるし、失敗すれば大量の魔石はゴミと化す」
「お、ゴミになるならある意味【魔合成】の材料とか【フュージョナー】も機能するかも?」
ゴミになると言われるとなんとなくそれも素材になりそうな気がしてきた。これは逆に失敗しても利益がありそうだな?
「おいおい、失敗する事に何の恐れも無いのか?」
「失敗したらしたでなんか別の事に活かせそうな気がしてきたので、失敗しても良いかなって」
「図太いなぁ?まぁ良い。そこにあるボタンを押せ。そうしたら始まる」
わぁ、赤いボタン……それにボタンの周りに黄色と黒の警戒色の囲いとプラスチックのボタンカバーみたいなのも付いてる。絶対に間違って押しちゃいけない類のボタンだぁ……
「なるほどねぇ……映画で見たミサイルとかの発射スイッチみたいだな……」
確実にミサイルやら、自爆スイッチの押しちゃいけない類のボタンではあるけど、これは押さないといけないよなぁ?
「さぁ。覚悟を決めて押せ!」
「分かりました!よろしくお願いしまーす!」
ボタンカバーを開けて、人差し指でボタンを押す。さぁ、どうなる?
「うわっ!なんだこのデカい玉!?」
「それがハチが集めて来た魔石を合成した物だ。さぁ、光が集まってあの玉が割れなければ成功だ」
見た目は巨大な水晶玉。その中心に光が集まっていき、ドンドン光が大きくなっていく。これ、光が強すぎて直視はしない方が良さそうだ。この光が落ち着いた時にどうなっているのか……これは楽しみだ
「「どうなった!」」
光が収まり次第玉を確認する。罅が入っていれば失敗。そうでなければ成功……
「わぁ、なんか凄い事になってる」
水晶玉の中が渦巻いている。台風?銀河?何とも形容しがたいが、罅は入ってないよね?
「綺麗だな……っていやいや、これは成功だ!やったぞ!」
ふぅ……どうやら成功したみたいだ。上手く行ったのか。なんか失敗した時の事を考えてたからいざ成功しちゃうとちょっと困るな?




