オートマトン島改造計画
「じゃ、元の場所に戻してください。話は終わりましたよね?」
「ぬ、ぬぅ……」
これ以上はもう僕に何も言えないのだろうタコ頭の教授。いやぁ、結構簡単に解決したなぁ……問題はこれから先なんだけどさ?
「わ、分かった……本当にこやつはいったい……」
教授が指パッチンをすると、また僕は何処かに飛ばされる感覚を感じる。これで変な所に飛ばしたらあのタコ頭の教授は絶対に許さん
「わっ!戻って来た!」
「あ、マダム。ようやく戻って来れましたよー……ごめんなさい」
「いったい何があったの?」
「あのタコ頭の教授にいきなり連れていかれたと思ったら今度は海底都市の真の支配者の所に飛ばされて、友達になって教授を黙らせて戻って来た?ですかね?」
「どうしてそんな事になるの……」
ホントそれ。どうしてこんな事になったのか分からないよ……
「いやぁ、なんでなんですかねぇ?」
「なんで、貴方がそれを分かってないのよ……もう、今の貴方は絶対に占いたくないわ」
「え、なんでです?一回位はマダムに占って欲しいんですけど」
「今貴方の事を占ったらなんか逆に呪い殺されそうな気がするわ。だから絶対に占わない」
まぁ、確かに僕の事を見てる邪神とか言われそうな存在が増えたし、それを覗き見ようとしたら逆に呪い殺されそうな気がすると言うのもなんとなく分かるかなぁ
「それなら仕方ないですね。それで、あれ?地上で話を聞くってオッケーでしたっけ?それともダメでしたっけ?ちょっと色々あり過ぎて、忘れてしまいまして……」
「その話は受けるって言ったわ。問題なのは貴方が勝手に動き回ると困るから無償で受けると言ったけど……その最中にまさか連れていかれるとは思ってもいなかったわ」
あぁ、そっか。そういえばそういう話の流れだった。会話の途中で急に連れていかれてその先でまた会話が広がっちゃったからちょっと会話内容を忘れちゃってたなぁ……
「それじゃあ改めて、準備してきますね。待っててください」
「ええ、今度は急に連れ去られたりするんじゃないわよ?」
「ははは、今度連れ去られる様な事が起こったらそいつはぶっ飛ばして料理の材料にしてやりますよ!」
「……これはやるわね」
またなんか勘違いが起きてそうだなぁ……冗談で言ったつもりなんだけど
「それじゃあ、一旦戻るんで準備をお願いします」
「ええ、分かったわ。でも一応気を付けなさいよ?」
「はい、それじゃ!」
マダムのお店から泉まで移動して空島に戻る。さ、早速役立ってもらわないとね!
「居た居た。モルガ師匠、また人魚の人を呼ぶんでお手伝いしてください」
「ほいほい、やりますよ~」
断ったらどうなるか分かってると言うべきなのか、普通に手伝ってくれてるか微妙なラインだけど、ま、これでマダムをまた連れて来る事は出来る訳だ
「じゃ、連れて来るんでお願いしますね」
「ほーい。待ってるよー」
うし、それじゃあ行ってくるか
「おっ!エギアさんとエフィーレさんも来てくれたんですか!」
「丁度そこで出会ってね」
「「へへへ……」」
まさかのエギアさんとエフィーレさんも追加とはこれは嬉しい誤算だ。これなら一気に解析とかも進むんじゃないかな?
「ところで2人共何をするか分かってる?」
「えっと、泳ぎ方を教える?」
「って、聞いてますが……」
ちゃんとマダムはその辺の話をしてくれたのか。良かった。説明する手間が省けた
「オッケーです。それじゃあまた地上に行きましょうか!」
「「おー!」」
「また私が気を付けないといけないのね……」
保護者枠のマダムも苦労が絶えませんなぁ?
「今、完全に他人事みたいな顔してたけど、2人に何か起きてからじゃ遅いって分かってるわよね?」
「それはもちろん分かってますよ。友達に怪我はさせません」
それは絶対に守るラインだ。まぁ、そんな事は無いと思うけど……
「という訳で行きましょう」
一旦泉に戻ったら、次はゲートで……中々忙しいよなぁ
「あ、ついでに見つけられたら声を掛けてみるか……」
どうせ島の改造をするなら魔改造だよなぁ?
「今はどの辺に居るかなぁ?」
魔改造のスペシャリストも可能なら連れて行きたい所だ。多分現状のオートマトン島はまだ見てないはずだし、連れて行ったらどんな反応をするのかも気になる
「モルガ師匠ー」
「なんじゃいなんじゃい?」
「今、ヘックスさんが何処に居るか分かります?」
「ヘッちゃん?あぁー、さっき丁度通りかかってハチ君が今やってる事を教えたら大急ぎでゲートをくぐって行っちゃったよ?」
すれ違いになっちゃったか。まぁ、既に行っているなら話は早い。追いかけよう!
「じゃ、皆で追いかけましょう」
モルガ師匠達と一緒にオートマトン島に向かう。さて、今どうなってるかな?
「おぉい!ハチ!なんでこんな面白そうな事黙ってるんだ!?」
「いやぁ、黙ってるつもりは無かったんですけど、中々会う機会が無くて……いざ、開発を始めるってなったらもうノンストップで事が進んじゃって……それで、今は基礎的な物を作ってるんですけど、ここからこの島を守る為の設備とかの構築を考えたらやっぱり改造かなって……そうなると」
「私の出番だな!」
いやぁ、これは凄い事になりそうだ……




