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1293/2013

判断する為に

「あのガスの使い方が理解出来た者のみ生き残る事が出来る……その真実に気が付くとは」

「え、はぁ……」

 建物から飛び降りて来た謎のパワードスーツの人。顔が見えないし、声もボイスチェンジャーっぽい声だから中身は分からない。でも、なんかちょっとおかしいな?


「あのガスには力がある。だからそれを正しく扱える同志を集めているんだ。確実にあの力は我々には必要になってくる……どうか君も力を貸してくれないか?」

「あ、えっと、宗教はちょっと……」

 これ絶対ガスが神様の贈り物とか言うタイプの宗教家だよ……関わらない様にしないと


「待て待て!宗教ではない!我々は今の管理体制に反旗を翻すべく立ち上がるレジスタンスなのだ!」

「あぁ、そうですか。僕別に反旗を翻すつもりも無いですし、現体制とかもどうでも良いので……」

 このネストに住んでいなければ正直どういう状態が良いのか分からないし、どう動くべきかも分からない。そもそもこれは体制側とレジスタンス側どちらかにつかなきゃいけないクエストなのか?


「だとすると困ったな」

「あっ、そういうタイプですか」

 こういう場合の「だとすると困ったな」なんてその後に続く言葉はほぼ100%と言って良いくらいどうなるか分かる


「「話を聞いた君には消えてもらわなくては(ですか?)」」

「なっ!?」

 直線的だけど、パワードスーツから放たれる確実に威力がヤバいパンチ。でも残念ながら、今の僕はSTRが少なくてもそれを補ってくれる生体パワードスーツなポン君が居る。しかも、魔力ガスを吸ったお陰か元気みたいだ


「生身で俺のパンチを止めるだと!?」

「酷いなぁ?生身相手にそんな危ない攻撃をしようだなんて。別に誰かに話したりしませんよ。話す意味も無いですし」

 このネストでの恩恵みたいなのを得てないから別にどちらにつかなくても問題は無いハズだ。レジスタンスって事はある程度抵抗出来るだけのパワーはあるハズだし、それでも勝てるのであれば態々陣営を選ぶ必要もない。個人的に追ってみたいのはガスの発生源だからまずは新しく発生するガスを見つける所から始めようか


「じゃ、僕急いでるんで」

「うわぁぁぁ……」

 ポン君のパワーによってぶん投げられたレジスタンスさん。また会う事があるかなぁ?


「今の、なんだったの?」

「さぁ?わかんないです。とりあえず先に聞いておきたいんですけど、ナーセイブの街に戻る事を優先しますか?それともこの街を探索する事を優先しますか?」

 まずは2人の意思を統一しよう。安全優先の為に戻る選択をする(出来るかまだ分からないけど)か、情報収集の為に探索するか。そこは決めておかないと後々が大変になる


「うーん……悩みどころ」

「じゃあ一回帰れるかどうか試すだけ試してみますか」

「確かに、それが良いかも」

 ここに初めて来た所に行ってみて、色々試しても帰れなかったらガスの発生源を探す作業をしてみますか


「それじゃあ、一度戻りますか」

 一応、ポン君に知覚ブーストを掛けてもらったけど、特に何も引っ掛からないので、僕達を追跡とかしてくる人は居なさそうだからネストに来た所に戻ってみよう


「うーん、やっぱり空中にも地面にも魔法陣の類は無しと。やっぱりアレが無いと帰れないよな……」

 転移系魔法陣の類は見つからない。となると……やってみるか


「どうします?さっき魔法陣は記録してあるので、もう一度書けば帰れるかもしれませんが、それもやってみます?」

「全部試してみよう」

「分かりました。それじゃあやってみましょう」

 スクリーンショットで撮った魔法陣を透かして描いてみる。魔力を使って空中に描く事で、多分状況的には同じになると思うが……


「さて、上手く行くかな?」

「どうなるかな」

「「おっ!?」」

 空中に描いた魔法陣が強く光る。まじ?


「戻って来た……」

「おっ、やべっ。埋まってる」

 魔法陣を描いて、魔力を流すという事をしてみた結果。ナーセイブに戻ってくる事が出来た。が、下半身が地面に埋まっている。焦らずに背中の深淵籠の埋まってる部分をドリル状にして地面を掘り起こして何とか抜け出す。うーむ、もしかしてあっちで魔法陣を描く時に場所に気を付けないとこっちに戻って来た時とんでもない位置に出てくる可能性もあるのか……


「どうしましょう?戻ってくる事が出来ましたけど……」

「どうしよう。これは確実に報告しないといけない物な気がする」

「でもこの話は大きくしたら確実に戦争に繋がりますよ?」

 確かに、ある意味国と国が繋がるゲートを見つけた様な物だし、行った場所的に魔法使いとパワードスーツの人達は相容れない可能性もある。だからこそ、これは話を大きくするべきか、僕らだけで何とかするか……かなり繊細な話になる気がする


「これ、判断に困る……」

「だからこそどうしようかなって……あっ!こういう面倒そうな事は団長に任せますか!」

「それ、良い。ナイスアイディア」

 いやぁ、僕は外部協力員なんで、そんな国の方針を決める様な大事な決定は出来ないなぁ?団長様に判断を任せないとー(棒)



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― 新着の感想 ―
ac6みたい
[一言] ハハハハハ、人間国崩ハチくん様が何をおっしゃるw どうあがいてもあそこの土地は極秘裏に蹂躙されてしまうのだ、レジスタンスもろともな!? と言うか、そんな剛速球団長に受け止め切れるのか!?後ろ…
[一言] 団長も頭を抱えて、困ると思います。 黒の目隠し眼帯と黒の首枷と黒の手枷と黒の足枷と黒の腕枷と黒の太腿枷を着けた無口で無表情の黒の狐耳虚弱体質美幼女・・・・・・・・・・・・・・
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