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1286/2015

終わった後も

「ごめんね。ちょっと街までこれを運んで欲しいんだ。ちゃんと護衛はするから運ぶ事だけに集中してもらって構わないよ」

「「……!」」

 白武と黒武を呼び出して、魔石を運んでもらう。僕が魔石を持っても良かったんだけど、インベントリに仕舞えない系のアイテムで、重量的にも僕が持っちゃうと移動速度が落ちそうだし、急な敵が来た時にも対応が難しくなる。まぁ、深淵を使えば問題は無いんだろうけど……でもどんな奴がやって来るか分からないし、僕が万全に動ける状態の方が良いだろう


「オッケー!それじゃあ帰ろうか」

 堂々と帰れるなぁ……あ、やっべ


「忘れる所だった。あの捕まった人達を解放しなきゃ」

 檻の鍵は広場に置いてあったし、鍵を持って行って開けなきゃ


「はい、皆さん解放しますねー。もう盗賊共は無力化したんで」

 問題があるとすればここで解放された人達が盗賊達に反撃する事だけど、ある意味その行為も吊るしたおかげで手が届かないから問題は既に解決済みだったかもしれない


「やった、やっと出られる……」

「良かった……」

「んー!」

 あ、そういえばこの人の拘束を外してなかった。でもどうしようかなぁ……絶対解放したら煩いんだろうなぁ


「まぁ仕方ないか。あとは自由にしてください」

 手と口の拘束を解除してさっさとその場から離れて魔石運びの方に戻る。ついてくるも、その場に残るも好きにしたらいい


「ぷはぁっ!やっと喋れ……ちょっとどこに行くんだ!」

 無視だ無視。今僕達にはやるべき事が残っている


「今からならお昼には間に合うか……」

「おい!無視するな!」

「もう、好きにしたら良いじゃないですか。我々の仕事はこっちの運搬なので」

 出来れば関わりたくないなぁ。絶対面倒事の種じゃん君……


「運ばれるの、楽」

「「……」」

 直帰さんのこの態度を見よ!魔石と一緒に運ばれてるこのだらけっぷりを!このくらい余裕を見せて欲しいね


「さて、街に帰りましょう。ナーセイブであればこれから帰りますが、どうしますか。ついてくる方はお好きにどうぞ」

 後は運搬するだけなので、ついて来たい人は勝手についてくればいい。解放はしたのでそこから先は自由意志だ




「ふわぁ、今日も平…わぁぁ!?」

「うい~お仕事してきた。ついでに盗賊団を懲らしめたのと、捕まってた人達解放してきた」

「はぇ!?」

「あと、よろしく~」

「ほわっ!?」

 そういう問題を門番さんに任せるのは可哀想だなぁ……


「その辺の事よろしくお願いしまーす」

 まぁ、可愛そうだけど僕も面倒事を抱えるのが大変なので任せるしかないね!


「ちょっと!あんたねぇ!」

「あぁすみません!身分証の提示が無いと街には……」

 流石門番さん。今のゴタゴタに紛れて侵入しようとしていた女の人の街への侵入を阻止している。これはA級門番ですねぇ


「それじゃあ報告をよろしくお願いします。僕は働いてくれた2人の為にやるべき事があるので。報酬は全部そっちで貰っておいてください」

「ん、やっとく。やっぱり君優秀」

 報酬の受け取りは直帰さんに任せて、こっちは頑張ってくれた2人の為にお菓子でも作ろう。あの魔石と直帰さんを乗せてたから結構大変だっただろうし


「では」

「うい」

 あのボロボロの建物の中には入らず、その裏手にあった訓練場っぽい所に誰も居ないのでここで野外調理をしよう。今回は2人ともパンケーキだ




「お待たせ~」

 ふわふわのパンケーキを作って2人に差し出す。両手にナイフとフォークを持っていて、こっちで蜂蜜を掛けるとなんだか瞳を輝かせている様な気がする


『いただきます』

「はい、召し上がれ」

 パンケーキを食べる白武と黒武。あれ?確か呼び出した時は僕と同じサイズくらいだったと思ったけど、今は2等身になってる……いっぱい食べてる感覚になる為に小さくなったのか?まぁそれでも良いか。小さくなっても2人は普通に戦えるし


『そういえば』

 ん?白武が何かホワイトボードに書き出したぞ?


『さぇろしーさんがきんきゅーのようがあるっていってた』

「さぇろしー……誰だ?んー……あっ!チェルシーさんか」

 ちぇるしーと書き間違えたんだろうけど、緊急の用があるってなんだろう?もしかしてメッセージか何かで来てたりするかな


『ハチさん!どこに居ます!?あとMVPの発表はいつにしたら良いんですか!?選定中って事で今は何とか持たせてますけど、連絡いただけないと結構ヤバいです!一応こっちでも候補者のリストアップはしてまうすけどっ!メッセージ見只すぐに変身くだしあ!』


 メッセージに誤字があるくらい焦ってる。そういえば僕が普通にやられてイベント終了の形にして報酬アイテムを出したからMVPの事とかすっかり忘れてた。しかも丁度今僕は身を隠している最中。これどうしようかな……


『すみません、今はどうしても手が離せない用事がありまして、いつ戻れるかも分かりません。チケットを僕に渡してくれれば権利を行使出来る様にして、選定はそちらにお任せしてもよろしいですか?』

 遂行を後回しに出来る、手渡しして初めて権利の使用が出来る様にしておけば何とか今は凌げるだろう。イベント終わった後も忙しいね



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― 新着の感想 ―
[一言] やっぱりおしゃべりだったw と言うか、白黒ーズが2頭身でおなか一杯食べるを覚えたかw まあ、チェルシーさんは運営の天手古舞いっぷりを味わってもらって…あんまり手際良く対処すると運営沼に引きず…
[良い点] 面倒なフラグは叩き折れ!! なお、凧の糸を手放したチェルシーさんが悪い(暴論
[一言] >チケットを僕に渡してくれれば ハチ君を探し出す試練が始まる……!
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