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1285/2015

隠密制圧

「ん~!」

 可愛くデフォルメされた深淵にゃんこ。僕は何もしてないからこれはもしかして……


「にゃ!」

 猫がサムズアップしてる……これ、中身はヤミィさんか


「……」

 とりあえずヤミィさんの深淵にゃんこ作戦のお陰で落ち着きを取り戻したのか、ヤミィさん……この深淵にゃんこのニャミィさんが、右手を口元に持ってきて「しー」と静かにするようにしている。そしてそれを見て、ついて来た人も頷いているので今回は上手く行きそうだ


「にゃ!」

 要件は済んだと言わんばかりにニャミィさんが敬礼みたいな動きをして僕の影に入ってきてそのまま沈んで消えて行った。これ事ある毎に出て来てあの人を落ち着かせてくれるのであれば少し動きやすくなるな。あの面倒な抵抗をされなければ行動しやすくなる。まずは保管場所の方に行ってみるか


「よし、置くぞ」

「おう」

 丁度運んでいた魔石を置く所で中腰の状態だった。これで攻撃したら確実に落とすだろうから置く瞬間まで待たないと


「よし!終わったな!」

「さ、俺らも一杯やろうぜ!」

 残念ながらその一杯を飲む事は出来ないけどね


「「……」」

 また2人で手分けして1人ずつ金的テイクダウンする。さて、また今回も吊るしあげちゃうぞぉ~


「「「「「んー!」」」」」

 お~、人間シャンデリアが動いてますなぁ?こっちを見ている人間シャンデリアの人達に足で下に設置した武器の存在を分からせる


「「「「「……」」」」」」

 よし、黙ったな。まぁ、追加の人員が来るとこの人達も逃げ出す可能性が高いけど、命を取った所で後の処理が面倒になるだけだ。自分に益も無いのに倒すのはまさに無駄。それなら生かしておいて盗賊の身柄を渡した方が有益になる可能性の方が高い。だからこそ残しておく為に恐喝する


「……」

 一旦広場に戻って来たので、残った扉のどっちの道を選ぶかをハンドサインで聞く。どっちを選ぶかな?


「……」

 直帰さんが右の扉を指差す。やっぱりあの真ん中の道は残しておきたいのかな?とりあえず右の扉の先に進んでみる


「んっ!?」

「「……」」

 その扉の先に待っていたのは牢獄の様な所。ここに居るのは奴隷か?ふむ……この場に隠れていそうな人は居ないな。これなら真ん中の所を先に見ても問題なさそうだ


「んっ!んんんっ!んん!」

 なんか怒ってるっぽいな。あぁ、そうか……


「ここなら良いか。これ以上戦えない人を連れて行動するのは全員の生存率を下げる事に繋がる。敵性存在が確認されていないここに捕らわれたままが現状一番安全。まだ未確認の地点が残っているのだからそこの確認が終わるまで危険性を高める行為はしたくないんです」

 ここは盗賊の人が居なさそうだから喋っても問題無いだろう


「そもそも、これは私達の任務じゃない。でも、ついでにやってもいい。だから後回し」

 おぉ、直帰さんも賛同してくれてる。これでここに女の人を置いて行ければあの扉の先にボスが居たとしても戦いやすくなる


「んー……」

 一理あるって感じですねぇ?反論出来なければこれは通すしかない


「ん!んんっ!んんんーん!」

 なんとなくだけど、私は強いから戦えるみたいな事でも言ってるのかな?


「もし戦えるとでも言っているならなおさらここに居ていざという時にこの人達を守れば良いのでは?」

 勿論その反論にも対応出来るぜぇ?


「ん……」

 言い返せなくなっちゃったみたいだ。これなら先に行けそうだな


「じゃ、問題を解決して仕事を終わらせましょう」

「うい」

 よぉし!これで護衛対象を減らして先に進める!いやぁ中々手強かったなぁ


「「……」」

 その場に居た人達を置き去りにして即座に残った扉に向かう。こうなると完全に直帰さんよりも僕の方が索敵能力的に上回ると思うから先を走る。なんか一体居るなぁ……寝てるみたいだから先手を打てば不意を打てるな


「……」

 人差し指で扉を差し、そのまま親指で自分を、僕がやるとハンドサインを出すと頷く直帰さん。さて、やりますか


「【ディレイ】【フラッシュ】【ハシャフ】【バインドハンド】」

 扉越しにやっても良いけど、ここは直接やった方が良いだろう


「ん?なんっ!?」

 ほほう?良い反応するじゃん。即座に頭の近くに置いていた武器に手を伸ばそうとしていたけど、残念ながら【ディレイ】で発動を遅らせた【フラッシュ】による目くらましに【ハシャフ】による魔法の発動阻止。【バインドハンド】による逃亡の禁止。二の矢三の矢を番えさせる事すらさせないぞ


「盗賊業はここで終わりだ。お前達が貯め込んだお宝は全て貰っていく」

「言い方、ちょっと違う。接収する」

 割と適当に言ってみたけど、どっちもあんまり良くなかった気がするなぁ……


「……!?」

 悪いが、特に特殊能力も何もない盗賊なら抵抗すらさせない。もし、僕がお金を貰える状態だったらこういう事でお金を稼いでいたかもしれないな


(ハチ、今なにを考えてたの?)

(何でもない。何も考えてないよー)

 危ない危ない。モノさんに怒られる所だった


「よし、これでおしまいですね。それじゃあ次は表に盗賊を吊るして、あの人達を解放したら魔石を持ち帰りましょう。大分余計な物がくっ付いてきましたが、僕達のメインの仕事を終わらせましょう」

「うい、でもお陰で特別報酬いっぱい」

 あくまで僕達のメインの任務は魔石の回収。そこを間違えちゃいけない



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― 新着の感想 ―
[一言] SCPを操るとは素薔薇しいデコイを手に入れたな~?(ニャ-ン) と言うか、やっぱりよく喋っちゃう女騎士さんなんだな~、お口にチャックするスタンド攻撃を身に付けないとw いやしかし、ギミックな…
[良い点] さすがモノさん、金の匂いには敏感w
[一言] 盗賊はお宝の収入源にもなるし、いろいろな実験の被験体にもなる、とても便利な存在なのだ
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