頼れる者達へ
「よーし、終わった終わった。空島に戻りますかねぇ。ジェリスさんにも話は聞きたい所だけど……」
キリエさん達の天使化。あれはもしかすると今も教会でシスターをしているモニクにとって口からでまかせだった反逆の悪魔云々が現実になる可能性もあるし、あれに関しては聞くだけ聞いて損はないと思う
「城への人の出入りを出来ない様にして、街の方にも出ない様にして少し塞ぎ込んでる感を出しておこう。そうしたら今回は本当にやられた感を出せるかも」
今回のイベントでやられた演出をしておきながら普通に街でぷらぷらしていたら、あの時は本当にやったのか?と疑惑が深まって、問い詰められる気がする。そうなると面倒なので城を封鎖して、城の中で塞ぎ込んでいる様に見せてアストライト村の方からナーセイブとかに飛んだ方か良いだろう。こうしておけばやられた事がショックで塞ぎ込んでると思ってもらえるかもしれないし、キリエさんとかじゃなければあえて煽りに来るみたいな事はしないだろう
「となると、まずは一旦城に行って色々と準備を進めますか!」
宝剣も多分変質しちゃったカサネガサネもちゃんと渡せたからこれで雲隠れしても問題ない。まずは城の入口に『しばらく引き籠もります』と看板でも引っかけておこう
「さて、これからまた忙しくなるぞぉ!」
城の設備が使えなくなるけど、まぁ何とかなるだろう。また最初からみたいになっても今までの経験とかがあるので0からではない。しっかりと自分なりに作った基礎がある
「吸血鬼の国に居た時のジメジメと停滞していた時の私に今の状況を言っても絶対理解しないだろうなぁ……」
「あ、吸血鬼の国の事忘れてた。んー……そうだ!」
僕が城から姿を消す為にはまず、まだ城に居る人達に説明をしないといけない。その説明をするついでにあの2人にちょっとした役割を任せよう
「おーい、エリシアちゃん、フォビオ君。ちょっとー」
「「はーい」」
「ちょっと2人にお願いしたい事があるんだけど……良いかな?」
「何をすればいいの?」
「ちょっとこれから僕は城から姿を消そうと思ってて、こっちに来る回数が必然的に少なくなっちゃうからその事を伝えておくのと、僕が吸血鬼の国から来る人への応対が出来なくなるから2人にその応対をしてもらいたいなと……その間は城を好きにして良いよ。多分、今城に居る皆も協力してくれると思うから」
これでどうかな?受けてくれると良いんだけど……
「大役ですね……」
「でも、そのくらいなら今の私達なら出来そう」
おっ、なんか自信持ってる。これなら大丈夫そうだな
「2人ともその内上に立つ者になるかもしれないし、これはある意味その練習だと思ってもらえれば良いかな。やる事片付けたら帰ってくるつもりだからそれまで2人にこの城の管理とかを任せたいんだ」
ルクレシアさんも居るだろうけど、流石にルクレシアさんにそこまで背負わせるのは可哀想だ。普通に学校に通って、家に帰ってくる感覚で城に来たりしてたみたいだし、そんな中で城の管理までやってとは流石に言えない
「はい!やってみたいです!」
「やってみせるわ!」
「オッケー。もし、おじいさんが来た時はこの手紙を渡してくれるかな。一応の連絡先というか、あのおじいさんなら間違いなく、この島の全域を移動は出来るだろうから、僕の現状を理解してもらう為の説明を書いてあるから」
せっかく吸血鬼の国との交流も一応は出来た事だし、ナーセイブで色々終わらせて、人がそれなりに入って来たとしたら、吸血鬼の国に逃げ込むのもアリだな。あ、そうだ。海底都市も全然逃げられるか
「となると、生産職の人が行ってそうなアグラウドはちょっとマズイか……キャティ君にも現状説明しておいて、一旦戻るか、それとも城に残るかは自分で選んでもらうか」
空島からアクセス出来る地下都市のアグラウドは一般開放してるからプレイヤーも入れるので、今回はNG。ウカタマが居る御稲の国も一応アクセス出来るけど、あそこはフォーシアスから行けなくはないのでNG。吸血鬼の国は現状、プレイヤーに解放はしてないし、場所も不明だからOK。海底都市は普通にあの場所に居られる人がまず居ないと思うからOK。ナーセイブは正直割と微妙だけど、あの独立部隊の人達との交流はしておきたいからちょい危険だけど行くべきだから、まずはナーセイブ。そしてその後に吸血鬼の国か海底都市に逃げ込む。あるいは師匠と白い力を探しに行くのもアリではあるな……
「キャティ君はどうする?」
「あ、残ります!」
即決だなぁ?
「僕は居ないよ?」
「いえいえ、普通にお2人のお世話とかをするのも楽しいですし、お話するのも楽しいので!」
「キャティ、今度吸血鬼の国を紹介してあげるわ」
「楽しい所もあるから」
「そうなんですね!それならこっちもアグラウドを紹介しちゃいますよ!」
僕が居なくても交流の輪は広がるし、何処と何処が繋がるか分からないけど、こうやって、また新しい繋がりが出来そうなのは見ているだけでもワクワクするなぁ……
「それじゃあ僕はそろそろ行くよ。留守の間を頼んだよ?」
「「「行ってらっしゃい!」」」
うーし、夜逃げだ、亡命だ、隠居だ!




