キルゾーン
「こんな所まで追いかけてきますか。それでは本当に最終決戦と行きましょう」
ここでの戦闘において、テアトルクラウンの服よりシスター服の方が良いだろう。これを使えばまだ戦える
「絶対に潰す!」
「ふぅ、ここまでダメージを負うのも久しぶりですね。少し落ち着きましょう」
一旦、落ち着く為に深呼吸する。その間も周りから攻撃が飛んできているが、関係ない。まずは一旦落ち着く事が大事
「まずはその牙を抜きましょう。【ディザーム】」
シスター服であれば弾丸や魔法に対する攻撃は【精神防壁】で防げるから相手に近接攻撃を強いる事が出来る。そして接近してきた人の武器を【ディザーム】で奪う
「相変わらず君は面白い戦い方をするねぇ!」
「そりゃあどうも。あ、四王剣も没収しますね?」
「あ、ちょ!?これもぉ!?」
ハスバさんの四王剣も【ディザーム】で奪い盗る。一回使えば返す事になるけど、ここは僕の深淵の中。武器を後方に投げ捨てても深淵でしっかりとキープ出来る。これのお陰で何本でも何回でも【ディザーム】で攻撃を仕掛けてくる人の武器を収奪出来る。武器をコレクションしてる気分になるなぁ?
「中々扱い辛い武器を皆さん使っているみたいですね。そちらも頂きます【ディザーム】」
「えっ!?これ取られるんですか!?」
行けるかなと思って人形使いの人形に対して【ディザーム】をしてみたら、まさかの人形を奪う事が出来た。僕の人形を入手出来ちゃったな……まぁ、深淵の向こうに行ってもらおう
「遠距離武装の方々も勿論頂きますよ。キリエさん【ディザーム】」
「くっ!何よこれ!?」
僕の深淵空間で誰が自由に飛ばせようか。このタイミングで地に落として銃を奪う。キリアさんのフランキスカもしっかり回収しておく
「もちろんアイリスさんの武器も全て頂きます【ディザーム】」
「うぐっ!?」
この空間で幻覚を出そうが、雷の速度で突っ込んでこようが、深淵によって行動阻害をして能力をほぼ無力化する。アイリスさんが持っている3つの武器も全て収奪。まだだ。まだ残っている皆の武器を全て奪わなくては
「全て。全て奪います。ロザリーさんの武器も、ダイコーンさんの武器も【ディザーム】!」
「こんな事も出来るのか!?」
「くっ!?連携がっ……」
トーマ君にも関わってくるけど、この深淵の中で召喚獣は怯えている。どんなに信頼関係があろうとも、生物として恐怖を感じていては連携は出来ない。そしてロザリーさんが武器を浮かせていても関係ない。全て【ディザーム】で奪う。これこそが僕の支配下の深淵空間だからこそ出来る事。あと、今更だけど、なんか深淵空間が明らかにさっきより広がっている気がする。人が入って来たせいなのかな?
「ちょいちょい!皆武器取られちゃったよ!?」
「なんかハチ君がバビロンのゲート開いたみたいになってるけど……」
「あのまま、私達に武器を返すと言って攻撃されたら……」
「あの、とりあえずそこら辺に居る人とか魔物とか拘束しておきますね?」
なんか僕の後ろから声が聞こえたと思ったら全員深淵で拘束されていた。ヤミィさんめっちゃ良い働きしてくれてるなぁ?
「とりあえずこのくらいでしょうか。ふぅ……死に体の私にここまで追撃を仕掛けてくるとは中々怖いですねぇ?」
「それを今の君が言うかい……」
「えぇ、言いますよ。皆さんが怖いからこそです」
怖いからこそその恐怖から逃げる為に工夫する。その恐怖を克服する為に努力する。一つずつ恐怖を乗り越える為の理屈を揃えていけば、それは恐怖ではなくただの課題くらいの存在になる
「さて、先に言いますが、武器も装備していない貴方達の魔法では私に有効打はありません。キリアさんの力であればチャンスはあったかもしれませんが、まずはその逆転の芽を摘みましょう」
「あっ……」
深淵を使いキリアさんを圧し潰す。人数としては完全にさっきの場面より圧倒的に少ないが、状況はまるで違う。人数なんて関係ない。この空間こそが僕。戦略の自由度で言えばさっきに比べ圧倒的に高くなっている。他の人に指示を出さずとも自分の思考をノータイムで実行出来る。これはある意味新しい結界というか領域の様な物だろう。発動条件はこっちに入ってきてもらうという中々に難しい物だけど、これはタイマン空間とは違う。完全に僕が相手を倒す為だけの空間と言っても過言ではない
「これでマトモな有効打が無くなりましたね。さて、次はどなたを潰しましょうか」
「「「「……」」」」
誰も何も言えない。ここで大事になってくるのは倒されるべき狂気的存在になる事。絶対に倒したい、倒されなければならない存在になる事が重要だ
「ごめんねトーマ君」
「ひゃぅ……」
可能な限り一瞬で潰してポリゴンにする。トーマ君がやられた事でエン君とヨウちゃんもこの場から消える
「さぁ、次は……」
そろそろ例の計画を実行しようかな
「うーん、1人ずつ潰すのも面倒ですね。ここは一度素手でどこまでやれるのかを見てみましょうか」
一番ヤバいキリアさんを片付けられたので、ここからが最終段階だ




