魔王始動
「さぁさぁ!皆さん突発イベント我らの魔王を討伐せよ!開始しますよー!参加希望の方は集まってくださーい!」
「「「「「うおぉぉぉー!」」」」」
「わぁ、凄い人数が居るなぁ?皆、出番になったら呼び出すからよろしくね!」
「「おう!」」
「お任せ」
「ヤリマス」
「「……!」」
地上でチェルシーさんが人を集めて待っているのを、チェルシーさんの配信みたいな能力で空島で見ている。それを見ながら、皆で円陣を組んで最後の士気上げだ
「昨日あれだけ練習したんだから大丈夫!行ける行ける!」
最終チェックを入念にして、皆もどのくらい敵が減ったら先に通すかを理解しているはずなので、これで始めても問題は無いハズだ。正直失敗するとは思ってないけど、プランが何個は崩壊しても大丈夫なように、サブプランは何個か用意してある。さて、それじゃあ早速行ってみようか!
「はい、という訳でいよいよ始まりました!インフォラビットのチェルシー主催の個人イベント!このイベントをやる為に関係各所を行ったり来たり……とまぁ、そんな話はおいておいて!今回は、皆様知っての通り、今まで様々なイベントで爪痕を残して来たこのお方!ハチさんとの戦闘イベントとなっております!ルールは簡単!このマップの下から順番に上がって行き、奥にあるお宝を入手しましょう!なんと、今回のお宝はハチさんが用意してくださった物なので、中々良い物が入手出来ちゃうかも?ただし、もちろん何個もある訳では無いので、時に協力。時には裏切りなんかも必要に……まぁ、ハチさんの前で裏切りとかしてる暇無いんですけどねぇ」
なんだかイキイキしてるなぁ……まぁそうか。チェルシーさんは実況として、完全に上から見て他の人がやってる事の解説とかするだけと言ってたし、気楽に楽しめる状態になってるからか
「一応、参加賞もこちらで用意してあるので、やられてしまっても何も得られないという事は無いのでご安心を!そして、こういった物を用意してくれた生産職の方達に、はい!皆さん拍手!」
何人か生産職らしき人達がチェルシーさんが用意したであろう席に座って手を振っている。それを見て皆拍手……なんだろう。小学校とかの運動会でPTAの人の挨拶みたいな空気感だ
「見学しに来た方々も良ければ出店を見て行ってくださーい!皆さまの協力の下、今回のイベントを開けました!」
とかなんとか言ってるけど、多分、裏で売り上げの何割かを受け取ったりしてるんだろうなぁ……物は言いようだなぁ
「っとと、そして今回。マップ奥の特別な報酬以外にもハチさんからのご厚意で、何かしらのMVP賞があります!そして、そのMVP報酬はハチさんがイベント後にMVPの方の好きな料理を一品作る権も頂いております!」
ホントにその場のノリで作った3枚のチケットみたいな物を見せびらかすチェルシーさん。まぁこれで3種類MVPがある事が分かっただろう
「「「「指揮官飯!」」」」
何処からともなくそういう言葉が聞こえてくる。という事はあの時の戦争イベントの人達とも戦えるんだな
「「「今回こそは絶対に倒す!」」」
おぉ、やる気に満ち溢れてる人達も居るねぇ?良いよ。そういうのもっと頂戴!
「という訳で!早速始めていきましょう!参加者の方はこちらの円の中に入ってください。この円は最初のエリアと同じサイズで入ったらそのままの立ち位置で行く事になります。近距離、遠距離。持っている武器や魔法の事を考えて立ち位置を決めてください。60秒経過すると自動でワープしますので、お急ぎください」
なるほど、この60秒というのは向こうの準備時間でもあり、こっちの準備時間でもある訳だ。早速エリアに飛んで、あの円のエリアから離れた位置に僕用の小さい足場を1つ用意して立って待つとしよう
「それじゃあ皆。頑張っていこう!」
「「「おー!」」」
気合を入れて、エリアに入る。皆はパンドーラで呼ぶので、本体はここで待っていてもらう。チェルシーさんがここに配信してくれているお陰で皆もちゃんとエリアの様子を確認出来るから微調整も出来るだろう
「3、2、1、いってらっしゃい!」
チェルシーさんがカウントダウンをして空中に表示されていた数字が0になると、円の中に入っていたプレイヤーが全員ワープした
「ここが、フィールドか」
「あの人はどこだ?」
「ん、手違いか?」
皆が居る場所に僕も立っていると思ったのだろう。きょろきょろと僕を探す人が増えて来た辺りでついに発見された
「あっ!あれ!」
「うわっ!禍々しい!」
「完全に魔王じゃん!」
失礼だな君達?折角足場を小さめの玉座っぽくして、足を組んで頬杖をついていただけなのに
「やぁやぁ、挑戦者君達いらっしゃい。今日は何用……と言わなくても私を倒しに来たんですね。さて、戦いましょう……と思いましたが、流石にこの人数は多いですねぇ?それに、私と戦うに値するかどうか……少々試させてもらいましょう。私は次のエリアにてお待ちしていますので、ここではこの砂時計が落ちきるまで私の仲間の攻撃を耐えきってもらいましょうか。そのくらい出来なければこちらとしても困りますので」
ここで、頬杖をついていた右手を上にあげて指パッチンをする。一応これで皆の視線が右手に行ったと思うから、左手でこっそりパンドーラを開ける
「さて、それではどのくらい生き延びるのか。楽しみにしていますよ?」
瞬間、僕の後方から2体のドラゴンが左右に現れた




