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自己研鑽

「見たところどこにも繋がってないかな?」

 ざっと見だけど、アビス様とも繋がってないし、ニャラ様も当然居ない。完全に僕だけの空間って感じだ


「なに、ここ?」

「なんだか初めて来たハズなのに見知った場所みてぇだな?」

「あー、なんか分かるわ」

「ん、ここは暗くてよく寝れそう」

 訂正。僕だけじゃないや


「ここは、僕が戦闘の時に使ってる深淵が入ってる場所って言えば良いのかな?この深淵を使って触手とか色々作ってやってるんだ」

 普通に5人入っても余裕も余裕なくらい僕の深淵も育ってきたって事だろうか?これだけ深淵があるという事を認識していれば、戦闘中にどのくらい出せるかの目安にはなるか。これ結構大事な事じゃないかな?限界を超えるって言うのはカッコいいだろうけど、まずは己の限界を知らないと超えるも何もないだろうな


「あんたホントにぶっ飛んでるわねぇ?まぁそういうところが良いんだけど」

「これ、私達は、使えない?」

 モノさんや。それがモノさん達に使われてしまったら僕のアイデンティティがね?


「流石にどうだろう?これは僕の深淵であって、皆の深淵じゃないからなぁ……あ、とりあえず纏ってみる?」

 やっぱり実際に深淵に触れてみないと感覚とか分からないだろうし、一応4人に深淵を纏わせてみる


「「「「わっ」」」」

 4人とも困惑しているみたいだけど、これで深淵の感覚をなんとなく分かってもらえれば良いけど


「意外と、悪くない」

「案外悪くはねぇな……」

「これ、結構良いわね?」

「ん、良い」

 意外と反応良いな。まぁ、いつも装備しながら深淵を使ってたからある意味慣れみたいな物があるのかもしれない


「まぁ、すぐには使えるとは思えないけど、もしかしたらその内4人にも使える様になるかもね?」

 まぁ流石にこの4人には使えないでしょ~?


「ん、てろてろ~」

「は?」

「うねうね~」

「へ?」

「ふふっ、うにょうにょ~」

「ほ?」

「おら!バキバキ!」

 ちょっと待って?なにそれ?僕の知らない深淵触手なんだけど?


「いや、なんで使えてるの!?」

「纏っている分は、操作出来るみたい」

「えっと、つまり僕が深淵を皆に貸したら皆も深淵触手が使えるって事?」

「そうみたい」

 なんというか、僕が使う深淵触手とは系統が違うな。イドラの触手は触手というよりゼリーっぽくて、モノの触手はわりとノーマル。ストリの触手はちょっと枝分かれして触手の量が多め。レジーの触手はもう、なんだろう?鉄パイプ?硬そうなのが直角に折れ曲がったりしてる触手と言っても良いのか分からない物と、結構各々の特色が出てる。皆に深淵が発現したのではなく、僕が深淵を貸す事で使える様になるって事か。良かった……僕のアイデンティティが無くなる所だった


「うーん……一応皆僕の装備品って扱いだから僕が深淵を使っているのと同じ状態って事で良いのかなぁ?」

 何とか皆が深淵触手を使えた理由を考えるとするならそういう事が考えられる。つまり、僕の深淵が扱える総量が増えれば戦闘中に僕の意思とは無関係に意識の範囲外からの触手による攻撃とかも出来ちゃう訳か


「ちょっと複雑な気分だけど、皆が強くなったならそれはそれで良いか!」

 僕が努力して何とか使える様になった深淵触手をすぐに使われてしまったのはちょっと悔しいけど、皆で強くなったならそれは完全に僕にとってプラスなので悪い事ではない


「皆、その触手はどの程度動かせそう?」

「かーっ!面倒だな。こうした方が早い!」

「ずっと見て来たから」

「なんだか相性が良いのかしら。手足の様に動かせるわ」

「ん、ひやひやしててきもちぃ。おやすみ」

 レジーは触手を扱うというより完全に武器として持っていて、モノは普通に触手を操り、ストリは枝分かれした触手の全てがうにょうにょ動いている。イドラは……触手を広げて毛布みたいにして浮かぶクッションと合わせて中々寝やすそうな感じにしている。ヤバい……僕より触手の使い方に幅が出てる


「よし、じゃあ皆勝負だ!その触手を使って僕と戦闘訓練してくれるかな?せっかく外界と遮断されてるから誰にも邪魔されずに訓練が出来る!」

 この4人であれば実力は充分あるのは知っている


「ほう?ハチとやりあうのか!面白そうじゃねぇの!」

「えっ……」

「ん、ねむねむ~」

「ハチが、やりたいなら、やる」

 ん-、ストリがちょっと乗り気じゃなさそうだな


「別に勝負と言っても、あれだよ?僕が一方的に4人からの触手攻撃にこっちも触手で耐えるだけみたいな耐久勝負で、皆が使える量の触手を使って僕に攻撃して欲しい。どこまで耐えられるか試したいなって」

 4種の触手による4方向からの攻撃。という事は僕も4種の触手に対応して4種の触手を使って対応するのが良いかな。それなら大分練習になる気がする


「それはつまりそっちだけが攻撃を喰らうって事?」

「そうそう、あくまで僕の訓練だからさ」

「いいわ、それなら協力するわ」

 ストリの能力的に直接戦闘が得意ではないから僕の訓練ってだけでも一歩引いちゃうのかな……今度無理させない範囲でストリの意識改革みたいな事をした方が良いかな?



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― 新着の感想 ―
[一言] ...いあ!いあ!ハチ!!、いあ!いあ!ハチ!!!!(SAN値ピンチ)
[一言] え!?ヤバい人の武器にさらにヤバい装備を渡してさらにヤバい特訓をするの!? …いつものハチくん様だったわーw
[良い点] ハチくんのアイデンティティ…。 多分歩く人間災厄として確立してると思うのw (見る人が見たらSAN値消し飛ぶ各種技能)
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