協力体制
「確かにお預かりしました。3通目は使う事が無い様にしますので」
「普通に1通目の手紙で充分だとは思いますけどね」
正直脅迫文に関しては悪ノリで書いただけなので、全然使わなくて結構だ
「あとはそちらにおまかせします。とりあえず検証したい事はこれで検証出来たので、僕はそろそろ行きますね」
「了解しました。ではお送りいたします」
新しい力は認識出来たからあとは呼ばれるのを待つだけ。正直今のレベルがキリが良いのもあってこれ以上レベルを上げるのはボスとしてキリが良い数字で臨みたいから60かあと5レベル上げて65か。でも65は間に合わない雰囲気しかしないので、今はこのままでいよう。あとレベルを上げずに強化出来るとしたら……星座魔法かな?
「よし、夜になったら使ってみるか」
今回はどれが行けるかなぁ
「夜まで時間あるし、何か罠でも作っておくかな?」
ボス戦をやるなら何かギミックとかあった方が盛り上がるだろう。あのオオカミの時の様に何かしらが影響してボスに環境を利用してダメージを与えられた様に、僕に対してダメージかあるいは行動制限を掛けられる系のアイテムの制作……
「あ、これもしやられるならこういう展開とか出来たら……」
色々とやりたい事のイメージとかが湧いてくる。これ間に合わせる事が出来れば結構良いんじゃないかな?
「っと、メッセージ……チェルシーさんか」
色々とやりたい事や思いついた事をメモに纏めていたらメッセージが飛んできた。チェルシーさんからという事は多分そういう事だろう
『ハチさん、運営に宣伝協力していただく事になりました!それと、ハチさんが戦う場所もご用意出来ました。下見に行く場合はお声がけください』
この感じ、1通目の手紙で問題無かった感じだな。とりあえず下見に行けるなら今すぐ行きたい。早速連絡しよう
『了解です。今から行けますでしょうか?空島に居ます』
簡潔なメッセージを送り、返事を待つ
『分かりました。では今から向かうので少々お待ちください』
よし行けるな
「お待たせしました」
「来ましたか。それで、どんなところなんですか!」
「まぁまぁ、早速行きましょう!」
チェルシーさんを追いかけて歩いていく。どこに会場があるんだろう
「どこの街にあるんです?」
「いえいえ、それがですね。運営に協力していただくという話。ハチさんは既に聞いていると思いますが、その協力内容に場所の提供もあったので、こちらとしても大助かりという事で快諾したんですよ!」
戦闘エリアの確保……確かに運営が協力してくれるならこれ以上ない協力かもしれない。要は壊しても怒られないイベント用の新しい場所を作ったって事でしょう?それなら色々使えちゃいそうだ
「へぇ、そこまで協力してくれるんですね。これは今後個人イベントを開きたい人にとっては滅茶苦茶ありがたいかも」
イベントを開きたくても場所が用意出来ないって人でも運営が協力して場所を用意してくれるなら結構デカいぞ?僕も人集めてそれこそ、武器無しでの格闘オンリー戦とか、契約してる仲間だけで勝負とか何かやりたいと思ったら出来そうだし……チェルシーさんイベントが終わった後で僕も何か企画してみようかな?
「まぁ、それはまた今度考えようか」
「どうかしましたか?」
「いえ、こういうサポートをしてもらえるんだなって思えると僕も何かイベントとかしてみたいなってちょっと思いまして……」
「えっ?サバトでも開くつもりですか?」
「開きましょうか?今ここで?」
「すいやせん冗談っすよ……へへっ」
なんかいきなり三下っぽくなってサバト回避してきた。絶対今詰められるの分かってて言ったよなぁ……まぁこのくらいの冗談は全然許容範囲だ
「にしても、ハチさん?脅迫状まで書く必要はなかったんじゃないですかねぇ?」
「あれ?てっきり最初の手紙だけで行ったのかなと思ったんですけど」
「あぁ、もちろん最初の手紙を頂いたというか、頂く前にオッケーしたんですけど、ハチさんからの手紙を預かってて、3種類ありますがどうしますか?って言われたらそりゃあ全部見て見たくなりますよ~」
あぁ、そういう感じで手紙を見せたのね。それじゃあ脅迫状まで見てるのも納得だ
「あんなのチラつかされたら絶対断れる訳無いじゃないですかぁ。今回のメインが居なくなるとかそれこそ私が吊るし上げられて皆さんから袋叩きに遭う所です」
「なんかその言い方だと、僕が袋叩きに遭うみたいな言い方ですね?」
僕の代わりに出て袋叩きに遭うって事は元々の袋叩きに遭う対象は僕って事になるけど……
「いや、普通相手の人数を考えたらプレイヤー対プレイヤーなら袋確定なんですが……」
「まぁまぁ、フィールドを見せてくださいよ。場合によっては袋を引き裂いて、外の連中を袋詰めにしてやりますよ!」
やる気だけはあるからそんな感じで答えておく。上手い返しが出来たかなぁ?
「ミンチの袋詰めだ……」
「何か言いました?」
「い、いえ!ハンバーグは今は食べたくないです!」
「ハンバーグ?なんで今ハンバーグ……」
うーん、返しはそんなに良くなかったか……
 




