表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1222/2015

捕まったのはどっち?

「い、いやぁ……」

「ちょっと用事を思い出しちゃって……」

「へぇ?そうなんですか。大変そうですねぇ?」

 もちろん、そんな事で見逃すわけはない。分かっていて全部無視して付いていくぞ?


「うわぁ、ヤバいっすよ!」

「これ来るなって言われてもついてこようとする奴だろ!今の内に逃げないといけない奴!」

「おいおい、逃がすとでも思ってるのか?僕に声を掛けた時点で君らが逃げ出すなんて選択肢は無いぞ」

「目的はなんなんだ……」

 普通に街を探して向かおうと思ったらなんか声を掛けられたからソッチについて行くって決めただけだが……


「ついて行く方が面白そうだから。あと、今は時間があるので暇つぶしですよ」

 適当に理由を付けて、この盗賊達に色々と見せてもらう。逃げ出すなら逃げ出すでそれを追っていけば何かを発見出来るかもしれないし……むしろここで何もしないっていう選択肢の方が無い


「いいか、絶対アイツの機嫌を損ねるなよ……」

「は、はいっす」

「大丈夫なんですかね……」

 とりあえずちょっとヤバそうな奴くらいに収まったと思うから、後はこの先どこに連れて行ってもらえるか見てみよう


「ちょっとした見学気分ですねぇ。おっとその前に」

 どうやら結構長い事話していたせいで周囲に損壊に程はあるけど鎧をまとったゾンビみたいなのが割と出てきた


「あぁクソ!もうそんな時間か!」

「もう夜っすか!?」

「撤退しないと面倒な」

「ふむふむ、中々良いじゃないですか。これから対集団戦の練習もしたかったので、良かったら魔法使いのゾンビが来ても良いですよ」

 ゾンビを見た感じ、鎧が大まかに2種類ある感じだし、これは過去に戦争でもあったのだろうか?その時の名残がこのゾンビ達だったりするのかなぁ?


「素手でゾンビを……?」

「うわっ!あれはマジモンっす!」

「本当に声掛けたらダメな奴だった……」

 なんか後ろの方で色々言われてるけど、一応君たちを守ってるんですが?


「もう少し動きが機敏でないと、訓練にもなりませんね。【オプティアップ AGI】」

 流石にと言うか、防御力は高いんだろうけど、鎧を着ているからか、ゾンビだからなのか動きが緩慢で集団戦と言うよりはただただ遅い障害物くらいにしかならない。これじゃあ訓練にもならないのでフルート形態のシンフォニアを取り出して範囲化した【オプティアップ AGI】で周りに居るゾンビ達を素早くさせる。うん、中々マシになって来たな


「このくらいなら丁度良いでしょう。そこの貴方達は動かないでください。動かれると面倒なので」

 確実にここで待ち伏せみたいな事をしていたこの人達の方がホームなんだろうけど、しっかりとした地面がある戦場ならある意味どこでもホームみたいな物だ


「良いですねぇ。その鎧。物理攻撃に対して耐性でもありそうです」

 しぶとくて素早くなったゾンビ集団相手の防衛戦。まだまだ足りないけど、これを完璧に守り切れなければチェルシーさん主催のイベントじゃ秒で負ける。そんなの皆面白くないだろう


「これを乗り切れなければ執事失格ですね」

「「「えぇ……」」」

 なんか後ろがうるさいけど、そんな事はどうでも良い。それよりもまずはどう守るかよりもどう攻めるかだ


「正面4、右2、左1、後ろ2……まずは後ろの奴らを倒すか」

 一応【察気術】で全方位は見えてるけど、目の視界内に入れた方が反応出来る事は多いと思う。まぁ立ち位置を変えればそれで正面とかも変わると言えば変わるんだけど、後ろの2体が一番近いからそいつらを先に片付けるべきだろう


「あ、そうか【インパク】」

 包囲網を破壊する為に合気道の入り身投げの要領で、ゾンビをあえて自分の懐に誘い込み、相手がぐるんと上下反転した瞬間【インパク】で吹き飛ばす。こうする事で包囲網が崩れて一か所に集結させる事が出来る


「さぁ、どこからでもどうぞ」

 守るべき物からこっちに目標がスライドしたら後はこっちでやりたい放題出来る。ただ意識は守るべき物の方に残しておかないといつ敵の増援が来るか分からないので手早く仕留めないとな


「まぁ、今は解禁しても良いかな」

 指先を延長する様に深淵を出し、ゾンビ達の鎧の隙間から突き刺して攻撃する。突き刺してから内部で広がって切断するので、首をスパッと飛ばしたり、両手足を飛ばしたり……やっぱりこれ便利だなぁ


「さて、如何でしょう?おっと、私を無視するとは不届き者ですね」

 ベルトパワーでダッシュしてこっそり後ろの人達を闇討ちしようとする奴らを蹴り飛ばす


「やはりこういうのも良いですね」

【魔糸生成】で生み出した糸に深淵を纏わせ粘着質な性能と強固で鋭利な性能を持たせた特殊な糸。敵を刺し貫いたり、粘着して引っ張ったり出来る万能な糸を使ってゾンビを引きはがす


「な、なんだ今のは……」

「今なんか黒いうねうねしたのが鎧の隙間を縫って串刺しになってたっス……」

「あわわわわ……」

 ビビッて動けてない。いや、むしろ動かないからこうやった方が良かったのか。とりあえずあと少しで終わりそうだから倒し終わったらさっさとアジトにでも連れて行ってもらおう!



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] シロクマからなんかちっこいのが出てきたと思ったらゾンビを殲滅して遊んでいた!しかもなんか黒くてうねっててシュババと動いてた! うんまあ、その証言でハチくん様だとわかるな、証言させてもらえれば…
[一言] 絡んだ相手が人間じゃ無かった可能性が浮上、これはビビる……w
[一言] >ちょっとヤバそうな奴 どちゃくそヤバい奴に上方修正されたよ!
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ