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「とりあえず、島の底に何か鉱石とか出てたりするかな?」

 空島みたいに時間さえとれば何度も掘れる鉱石みたいな物があったりしないかなぁと見て回る。せっかく光る目印とかも用意してもらったんだから有効活用したいんだけど……


「流石に島の下から採掘するような物は無いか……」

 水中で、しかも上向きで泳ぎながら採掘とか中々難しい行為だし、流石にそんな事をさせるなら素直に海底に採掘ポイントを作るか


「となると、あの中央が一番怪しいな」

 前回島亀が何か食べていた島の底の中心部。何かあるのは確定的だったから、他に何か無いかと周りを探してみたけど見つからなかったから、いよいよメインディッシュに突撃だ!


「ここには何があるか、いざ調査!」

 島の底中心部は何か穴が空いており、火山がそのまま逆さにくっ付いた様な形になっていた。となると、あの火口みたいな所の中に何かあるだろうからその中を目指してみる


「火山みたいにボコボコは……してないな。ただなんかはちみつみたいな粘性が高そうな液体があるだけかな。前に見たいくらっぽいのってもしかしてこの液体を取り出したら丸くなっていたのかな?」

 水の中の油だったり、宇宙空間の水とかがイメージとしては近いだろうか?この液体自体は水とは混ざらないのかもしれない。熱いとか冷たいとかあの液体に近づいても温度変化はないみたいだ。これなら僕も触れるかな?


「おっとっと、調査は皆でだったな。これ以外に特に何も発見出来なかったからとりあえずこの火口部分に光る玉を設置しておこう」

 錘もさっきチェルシーさんに借りていたので、つり合いを取って光る玉が丁度良い高さで浮くようにセットした


「よし、それじゃあ一旦戻り……おや?」

 何か、囲まれてる?生物のオーラが僕の周囲を囲んでいる。早く戻りたいんだけどなぁ……


「わぁ、サメだぁ……」

 ホントどこにでも出てきますねぇ?絶対ゲーム作った人達の中でサメ映画好きな人とか居るでしょこれ……頭が5個ついてるサメとか、ロボサメとかは流石に居ないけども……頭の形が特徴的なシュモクザメとかも、なんか全身で相手をバラバラに切り刻みそうな鋭さがあるんですが?


「え?このタイミングでメッセージ?」

 誰からだろう。一応周辺を警戒はしているが、このサメ達がいつこっちに突っ込んできても躱せるように気を張って、メッセージを確認する


『ハチ君、出来ればすぐに戻ってきて欲しい。こっちに島亀が突進してきた!』


「島亀ぇ?今ぁ?」

 こっちもサメの相手をしなければいけないからすぐには戻れそうにも……ん?


『すみません、もう戦闘始まってますか!?』


『いや、だがもう始まる』


『すぐに止めてください!』

 とにかく情報を飛ばす為にも短い文で素早く伝える。早く説明をしなきゃ……


「くっ、来たか」

 流石にチャットしてたら隙が出来たと言わんばかりにサメ達が突っ込んで来た。【アダプタン】とか、服装のお陰でかなり自由に動けるから、このサメ達を相手に戦うのも全然出来るな


「とっとと、返事を、書かせろ!」

 こんなのいつ使うんだと思ったサバイバル術の本に書かれていたサメの弱点は鼻先だからサメに喰われそうになったら臆せずに鼻を殴れというあの教えを使う時が来たようだ


「ほら、よっ!」

 大口を開けて、僕を嚙み千切ろうとしたサメの1匹に鼻先パンチ。おぉ、意外と上手く決まった。鼻にパンチを貰った1匹この場からそそくさと居なくなった。これを繰り返していけば勝てるのでは?と思うが、相手もバリエーション豊かで、さっきのは他のに比べたら小ぶりのサメだったから一発でやれたのだろう。さっきの刃物ヘッドシャークだったり、顔部分が鎧っぽい物で覆われたサメ、体の半分くらいまで顎な超大口サメとか色々な奴が居る。正直鼻先を殴るのがものすごく難しそうな奴らが沢山居るんだよなぁ……


『ハチ君!どういうことだい?説明を貰えるかな』


『ハチ君!返事をしてくれ』


『ハチ君!』

「ごめん、ハスバさん。今ちょっと手が離せないんだよね……情報は後で纏めて教えるから」

 数は減らしているけど、サメの波状攻撃が面倒だ。お互いにカバーするように鼻先を殴られない様に僕に攻撃しようとするタイミングを合わせようとしている。それが若干ずれているのが、逆に難しい。大口サメとか口を開けられたら上に移動出来ていなかったら鼻先を捕えられないから単純に厄介だ。あの上の液体も僕にとって未知の物質だから深淵とか触れちゃっても良い物なのか分からない。少なくとも普通の素手と同じ扱いだとは思うけど、一応慎重に戦闘をしている。さっさと時短の為にも深淵触手で終わらせるべきかもしれないけど、このサメ達もキルして良いか分からないからとりあえず逃がす方向で進める為にも打撃で対応だ




「ふぅ……なんとかなった」

 何とかサメの一団を撤退させ、メッセージを送れるようになった


『すみません、返信遅くなりました。そちらは今どうなってますか?』


『ハチ君!島亀が目の前で止まってるんだが、何かしたのかい?』


『ちょっと気になった事をやってみただけですが、上手くいったみたいですね。後で説明します』

 ふぅ、どうやら正解を引けたかもしれない



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― 新着の感想 ―
[気になる点] ギャルふたりが新たな恋の刺客になりそうでドキがムネムネしています。 パーツチェンジとかでダイコーン水中バイクモードとかなりそう ハスバカゲロウを吊るして尻炙りにしたあと芋虫を食わせ…
[一言] なるほど、これがかの『戦闘を止めさせたのにさっさと説明しないなぞのキャラ』と言う奴ですか。 と言うか、配信機能とかあればハチ様くんがいる所で何が起こっているか一発でわかったろうにねえw
[良い点] やっぱ夏と言えばサメですよねぇ。 なんとかはんぺんやフカヒレとして持ち帰れないものか…。
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