無人島再開
「どうしました?今度はどんな面倒事を?」
「ハチさん、最近私に対して冷たくありません?」
そんなに冷たいというか、雑な扱いしてたかなぁ?まぁ、そう言われたら多少は改めた方が良いか
「んー……いつもお疲れ様ですチェルシーさん。今日はどうしましたか?」
「おっほ、これまた中々良い威力……じゃなくて、ちょっとお手伝いして欲しい事があるのですが!」
今度は何を手伝って欲しいのかな?
「何をやらされるんでしょう……」
「実は、この前のイベントの無人島の調査でどうしても壁にぶつかってしまって……水中の調査が召喚獣頼りなのですが、召喚獣が負けてしまう事態が発生してしまって、調査が進んでいないのです。自分達でも装備を整えて、入ってはいるのですが、召喚獣に比べたら水中滞在時間が短くて……私達も自分達で何とか調査しようとはしているのですが……」
チラッチラッと上目遣いをしてくるチェルシーさん。そういえばPVで見たけど、無人島ってまた行けるのか?行けるのであれば行きたいけど……
「あの、チェルシーさん。あの無人島ってまた行けるんですか?」
「へ?鍵があれば行けるじゃ……えっ!?まさか持ってないんですか!?島のボスを倒したら宝箱から全員出て来ていたハズですけど……」
「あー、それで入手出来るアイテムだったのか。どうりで……」
基本倒すお手伝いはしてたけど、その後の報酬の方は獲得してなかったからその鍵の存在を知らなかった。それがあればあの無人島にまた行けるんだ
「えっと、そう!水着!皆の水着が見れますよ!」
「え、ハスバさんの水着?もう飽きる程見てるよ?」
まぁ、この場合の皆の水着と言うのは多分女性陣の事を言っているのだろうけど、僕にとっては特に気にする事ではないので、ちょっとボケを入れてみる
「居ますけど、ハチさん?それは変な誤解をされかねませんよ?」
「……よし!無人島行きましょうか!」
この寒いシクサーム攻略は無人島を完全制覇してからだ!
「皆さーん。強力な助っ人を連れてきましたよー!今日のスペシャルゲストですよー!」
「へい、どーも」
チェルシーさんの所のクラン員みたいな人達と、僕のフレンド達。おや、ホフマンさんにメロにゃんさんまで居る。メロにゃんが店じゃなくて、こんなところに来てるなんて凄い珍しいのでは?
「「「「「おぉー!」」」」」
「来たかハチ君!」
「ハチさん!またメッセージ機能切ってたから……」
ロザリーさんとアイリスさんも居た。どうやらいつもの軽装な鎧とか袴では無く、同じような色合いの水着に装備が変わっている。素材が良いから水着も凄い似合ってるなぁ
「あらー。ハチ?私達の事見に来たのかしら?エッチ」
「ハチー!」
「うおっと……いきなり飛びついてくるのはやめてください。ロザリーさんとアイリスさんも似合ってますけど、キリエさんとキリアさんも水着、似合ってますね。まぁ、ちょっと過激な恰好なんでもう少し露出が少ない方が良いとは思いますけど……いや、好戦的な2人ならチャラい奴から巻き上げるのにこういう格好の方が……」
いつも露出多めな2人が更に攻めた格好をしているのであれば、チャラついた人とか簡単に引っ掛かって、決闘でお金とか巻き上げるとか出来そうな気がする。そういう意味では水着と言うのはある意味稼ぎ用の装備という事になるのか?
「ダメだこりゃ。まるで効いてないわねぇ」
「アハハ!ハチ!あっちで遊ぼー!」
「はいはい、ちょっと待ってくださいよ」
キリアさんに腕を引っ張られてバレーコート的な所に連れていかれる。ビーチバレーをしに来た訳では無いけど、息抜きもした方が良いか
「やぁ、ハチ君」
「ヒャッハー!来たかハチィ!」
「あっ!ハチさん!」
いつも通りのハスバさんに、海パンのダイコーンさん。そしてラッシュガードを着ているトーマ君。なんか夏って感じがする
「どうもどうも、色々しててメッセージ機能止めてまして……」
「いつもの事だからね。それよりもハチ君!こういう海に来たのであれば、君も水着に着替えるべきでは無いかね?ほらほら!」
インベントリから取り出したであろうスク水を僕に渡そうとしてくるハスバさん。何、仲間を作ろうとしてるんだ。レース場を作った時は着たけど、もう流石に着ないぞ
「あら~、ハッちゃんも来たのね~」
「メロにゃんさんこんにちは。パレオですか。これも自作で?」
「そうなのよ~。この色合いを出すのに苦労したのよ~」
メロにゃんさんを見たら、なんか本当に海をそのまま切り取った様なパレオが目に入ったので、聞いてみたらこれも自作したらしい。凄いなぁパレオだから歩くだけで軽く揺れて波打ってる様に見える。これはデザインが素晴らしい
「トーマ君は、ラッシュガードなんだね」
「はい、やっぱり肌を出すのはちょっと恥ずかしくて……」
まぁ、その気持ちも分かる。ロールプレイに慣れてなかった時は僕も恥ずかしかったと思うけど、もうなんか慣れちゃった今ならそんなに気にしなくても良いような気がしてきた。まぁどんな格好でも楽しいならそれが良い
「無理に脱げって言う人はここには居ないから大丈夫でしょ」
「そうですね!」
よし、それじゃあ僕は向こうの方に……
「ハチさん?何一人だけそのままで行こうとしてるです?ハチさんも脱ぐんだよォ!はよ水着姿を見せてくださいよォ!」
「チェルシーさん……」
脱げって言う人居たわぁ……




