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シミュレーションと実体験

「なるほど、称号が出来るまでを知りたいという事でしょうか?」

「それは確かに知りたいと言えば知りたいですが……今回は僕が入手した称号について発動条件がちょっと分かり難くてオーブさんに聞いたら、別の方が作ってるって話を聞いたので、せっかくだしどんな方なのかなと思って、呼んでもらいました」

 発動条件を調べたりするのはいつもの事なので、別に言われなくても良いけど、いつものオーブさんも完全に把握している訳では無いという事を知って、気になったから聞いてみたら今回の灰色オーブさんが来たから折角ならお話聞いておこうという訳だ


「そうでしたか、分かりにくい表現で申し訳ありません。どちらの称号でしょうか?」

「【詐欺気質の寛容】って称号なのですが……」

「【詐欺気質の寛容】検索中…検索中…検索中…検索完了。なるほど、このスキルは確かに発生したばかりの称号ですね。発見者はハチ様。これはこれは、噂の旅人様でしたか」

「噂の?」

 え?オーブさん間の間にも噂とかあるの?


「次々と新しい発見や、新称号を生み出していますからね。こちらとしても新称号を生み出していただけると情報量も増えてありがたいので」

「情報量が増える……と何か良い事でもあるんですか」

「そうですね……我々は情報が命と言うべきか、情報を蓄積する事が宿命とでも言いますでしょうか。人に言い換えたら新たな情報が増える事は生活の質を上げたり、新たな趣味を得るような物とでも言えば伝わるでしょうか?」

 無くても問題は無いけど、あればあるだけ良いって感じか。確かにそれならあればあるだけ嬉しいかな


「そういう感じですか。分かりました」

「ご理解いただきありがとうございます。【詐欺気質の寛容】につきまして、どのあたりが分からないのでしょうか」

「それの発動条件をこれから調べようと思ってたんですが、これって、相手の攻撃を10%カットしなければその後の効果が発動しないんですよね?」

「シミュレーション中……はい、相手の攻撃を受けると追加効果が発動します」

 まぁまぁ、それは当たり前みたいな物だな。むしろそれで発動しなかったらどうやって発動させるんだって話だ


「それは分かります。これが例えば自傷ダメージのある攻撃をこちらが仕掛けた場合はその自傷ダメージが相手の攻撃判定になるのか、相手がダメージ反射の様な物とかスキルを使用した場合は相手からの攻撃判定になって追加効果が発動するのか知りたいなってこれから検証しようとしてたんですよね」

「なるほど、確かにそれは称号の説明だけでは分からないですね。シミュレートしましょうか?」

「いや、こういう事は基本全部自分でやってどうなるかを自分の身で知りたいなと思ってるので……」

 シミュレートしてもらえばすぐ分かるかもしれないけど、やっぱり自分でどうなるのかやってみたい。シミュレートは見て分かる事だけど、実際にやってみないと、自傷ダメージがある攻撃とか、反射がどのくらい痛いのか僕自身が分からないから経験として僕自身で実験したい


「なるほど、これは確かに噂にもなりますね。素晴らしいストイックさでございます」

「そうでしょう?」

「まぁ、偉そうな事は言ったけど、自傷ダメージのある攻撃方法が無かったり、反射する敵とかもまだ会った事が無いので、ここで経験出来たら良いなと思って来た節もあります」

 地形やらステータスやらいじれるこの空間であれば、自傷ダメージの方は無理だとしても、反射する敵は用意してもらえるかなと来たけど、まさかの称号作ってるオーブさんにも会えるなんて思っても居なかったなぁ


「自傷ダメージはそうですね。武器にそういった能力が付いている物があるので、それを使えば良いのではないでしょうか?」

「武器使えな…あっ、じゃあそれを装備したマネキンさんお願いします」

 武器が使えないと言っても、僕には【ディザーム】の奪った武器を一回使えるスキルがある。それを使えば検証が出来るな


「それじゃあ、マネキンさん。今日はちょっといつもより痛いかもしれないんで先に謝っておきます!【ディザーム】」

 マネキンさんとの距離を詰め、その手に持っていた中々に刃渡りの大きな剣を奪う。持ち手の部分が結構トゲトゲしいな……これが自傷ダメージを与えてくるのか


「はっ!」

 マネキンさんの胸部に横一閃。マネキンさんのHPゲージが減り、手元から武器が弾かれ、僕のHPも減る。僕の自傷ダメージよりマネキンさんの方がダメージが大きいからやっぱりちゃんと当たっているな


「マネキンさん。どう?僕のHPとか、なんか変になってます?」

「いえ、特に問題ございません」

 自傷ダメージは相手からのダメージではないと……まぁまぁ、『相手から』ダメージを受けるじゃなくて、

『自分が』ダメージを受ける事がトリガーの能力とか持っているなら自傷ダメージはむしろプラスに働く事もあるから僕には今回意味が無かったってだけだ。次行こう!


「オッケーです。じゃあ次はマネキンさんに反射系の能力をお願いします。出来れば物理攻撃の反射にしてもらえますかね?」

「ちゃんとハチさん用に打撃ダメージの反射装備を装備させます」

 反射と言えば魔法なイメージだけど、僕の場合は物理にしてもらわないと検証出来ないからね


「よっ!」

 マネキンさんに掌底。ダメージは通ったな。おっと。こっちにも衝撃が来たな。これが反射か


「マネキンさんどう?」

「先ほどからハチさんのHPバーが減ったり増えたりしています」

「おっ?効果アリか?」

 反射ダメージは相手からの攻撃っと



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― 新着の感想 ―
[一言] 修行シーンだと思うでしょ?残念、只野検証班なんだよなあw と言うか、オーブさんがタチコマに聞こえるわー、灰色はバトーさんでw
[一言] >反射ダメージは相手からの攻撃っと という事は相手のパッシブとかも場合によっては反射ダメージに乗るかも知れないのか。 牽制で撃った攻撃が致死レベルで跳ね返ってきたら初見殺しですねw
[一言] 自分で検証しないと変な使い方を閃かないしね!
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