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1173/2015

ボサ髪教師

「よし、今日の授業はこれで終わりと。さて、実験でも……」

「先生、授業出来たんですねぇ?」

「うわっ!なんだ君かぁ……君いつも突然だからビックリするんだよ……」

 とりあえず学園にお邪魔しに向かったら、廊下を歩いていた眼鏡先生を見かけたので、声を掛けた。いやぁ丁度良い所で出会ったものだ


「え?また深淵に連れて行って……」

「それはもう良いから!で、今日はどうしたんだい?」

「ごめんなさい。今日はちょっと先生に聞きたい事がありまして、今良いですか?」

 とりあえず本題に入ろう。まず情報をもってるかどうかだし


「もしかして何か内密な話かい?それなら一応部屋で話を聞くけど」

「まぁ、あまり聞かれたくない話と言えば聞かれたくない様な話ですかね。呪いのアイテム関連についてなんですけど」

「……呪いのアイテム!」

 ん?今先生以外の人の声が聞こえた様な……


「君、今呪いのアイテムを探してるって言った?言ったよね?私は聞いたよ?」

「あちゃ~、聞かれちゃったか」

 眼鏡先生は少し困った表情だし、さっきから僕の手を掴んでめっちゃ顔近付けて呪いのアイテムの事を聞いてこようとするこの人は誰だ?


「学園の授業でも、魔道具に関する授業もあるんだけど、彼女はその担当教師なんだ。一応後輩なんだが」

 先輩がニャラ様の信奉者で後輩が呪いのアイテムジャンキー?とんでもないな……


「先輩!この子から呪の雰囲気をビシバシと感じますよ!君、呪いのアイテムについて話し合わないかい!」

 ぼさぼさの髪と目元のクマとか、いかにもな風貌なんだよなぁ……眼鏡先生に聞くよりこれは可能性あるか?


「まぁ、呪いのアイテムについて話すのは別に良いですけ……」

「来た!これは来た!さぁ!行きましょう!先輩の部屋に!」

「いい加減人を入れられる様に部屋を片付けたらどうだい?」

「ああやって呪いのアイテムになる可能性のある物を熟成しているんですよ!」

 訂正。これ可能性あるか怪しくなってきた


「いつか紹介しても良いかと思っていたけど、まさか向こうからやって来るとは……」

「なんだかとんでもない人が後輩ですね?」

「彼女、魔法具に関してはピカイチなんだけど、それ以外が壊滅的でね……」

 背中を押されて眼鏡先生の部屋に運ばれているけど、これは眼鏡先生が振り回されている感じだな。なんとなく面倒見てたらそのままずっと付き合いが続いているといったところか


「それで!君は呪いのアイテムについてどこまで知っているかな!」

 眼鏡先生の部屋に着いたらどこからともなくボサ髪先生が眼鏡を取り出して装着してからミニ黒板みたいな物にフローチャート的な物が書かれた物を見せて来た


「えっと、呪いのアイテムという存在を知っている、呪いのアイテムを見た事がある、呪いのアイテムに触れた事がある……ん?」

 ちょっと待った。このフローチャートの行きつく先が全部話を聞かせてもらおうか、話を聞かせてあげようの2つしかないんだが?


「それで!君は呪いのアイテムについてどこまで知っているかな!」

 寝不足っぽいクマのある目でまた同じ質問をしてくるボサ髪先生。これどう答えようかな……


「ちなみに先生はこのフローチャートのどこに?」

「私はもちろん呪いのアイテムを持っていますとも!呪いのアイテムを調べる者として、実際に呪われてみないと何も分かりませんからね!」

 つまり、ここに書かれているフローチャートの一番下に位置しているという事だろう。まぁどっちにしても呪いのアイテムについての会話がしたいって事なんだろう


「んー、段階で言うならまぁ、一番下、かなぁ?」

「ほほぉ!呪いのアイテムを所持していると!これは私の鼻もまだまだ腐ってませんねぇ!やはり呪いのアイテムを持つ者は引かれ合う運命(さだめ)!どういったアイテムを所持しているのかお聞かせ願えませんか!」

 やっぱり眼鏡先生の後輩と言うべきなのか、キャラが濃い。ここで真実を言っても良いけど、もう少し自然な話も聞きたいからもう少し泳がせておくか


「えっと、路地裏に落ちていた箱を開けたらその中に入っていたコインが呪いのアイテムだったらしく、外せなくなってましたね」

 とりあえず僕が初めて入手した呪いのアイテムの話を軽く出してみるか


「素晴らしい!」

 何が?


「呪いのアイテムはその特異性から祠などで厳重に保管されてたりしますが、そのような誰にでも拾えそうな所に現れるとは!これは興味深い!」

 うーん、まぁ普通の人が呪いのアイテムに触れる事が無いからそういう所で見つかった物しか報告されてなくて、人に拾って欲しいタイプとかの存在を知らなくても仕方ないか。こういうのって、冒険者とかから報告を受けて、入手しに行くとかそんな感じだったら絶対に路地裏に落ちているタイプのアイテムは入手する事は不可能だろう


「呪いのアイテムはですねぇ……」

 まぁ、これ以上じらしても話が進まないし、ここは攻めるか


「これは?」

 そっと、耳飾りを机に置く


「あ、僕が作った呪いのアイテムです。触ったら呪われちゃうので気を付けてくださいね?」



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― 新着の感想 ―
[良い点] 這い寄る混沌ハチくん「とりあえず先制パンチ」
[一言] まーた濃いキャラが出たぞーw と言うか、呪いのアイテムを前に思いっ切り顔を近づけて穴が開くほど見た挙句、クンクン匂いを嗅ぎまくり、最後に「味もみておこう」をやりかねないぞこの後輩!?
[良い点] ハチ君の方が項目が多い。
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