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お出掛け

「ふわぁ……今日は少し出掛けるかな?」

 朝起きてご飯食べて即アルターな生活は流石に毎日やるとよろしくない。たまには外に出掛けるのも良いだろう


「あぁ、何か本でも買おうかな?」

 僕は基本アルターでは街を利用しない。だから村に居ない時は基本サバイバル的生活をする訳だから何か使えそうな情報がある本でもあればその情報を活かせるかもしれないと本屋……というかデパートの本屋コーナーに行く事にした。どうせ行くならソフトクリームとか食べたいし


「さてと、準備オッケー!行ってきまーす!」

 着替えとかも済ませて荷物を持ち、家から出る




「ねぇ、数学教えてー」「じゃあ英語教えてよー」「ほらほら、バスでうるさくしない。図書館に着くまで静かにしてなきゃ」

 課題も残ってないからあんな風に一緒にやろうとかも出来ないなぁ……まぁ先に終わらせちゃったからのびのび出来るんだけどね?


 図書館前のバス停で停車し、3人組が降りて行く。羨ましいようなそうでもないような気持ちのまま、僕の乗ったバスは先に進む。あぁ、図書館で本を探すのも良かったかなぁ?


 通り過ぎてしまったので当初の予定通りデパートを目指す


「おっ、公式動画出てる」

 バスにただ揺られるだけでは暇だったのでスマホでアルターの公式サイトを見てみたら公式動画が上がっていた。流石に音を外に出すのは周りの人に迷惑を掛けてしまうのでイヤホンを付ける


『闘技場正式オープン!』

 盛り上がる雰囲気の曲をBGMにしてオーブさんの声が聞こえる


『君は勝ち残れるか!』

 アイリスさんが抜刀、レイカさんの銃撃、ガチ宮さんの爆発とカッコイイシーンが続く


『己の力か、友との力か!』

 グランダさんがハンマーを叩きつけて数人が吹っ飛んだり、タナカムさんが銃弾を弾くシーンやキリエさんがウィンクしながらリボルバーを発砲。キリアさんが両手に斧を持ちながら回転して5人をキルするシーン……あんなの相手にしてたのか、僕……


 そしてこの映像はパーティ戦だろうか?大きな盾を持った男の人が攻撃を防御したと思ったらその人の後ろから魔法が飛んできて盾の人を攻撃していた人を吹き飛ばしたり、女性4人組が連携して白い狼や女性型スライム。デカいアリクイと一緒に戦うモヒカン頭と戦ったり……ってダイコーンさんじゃないか!?あの人パーティ戦で出てたのか……


 それからも色んな人の戦闘シーンが流れる。中々カッコイイ人が多いなぁ?


『闘技場に奮ってご参加を!』

 最後にロザリーさんが【クリムゾンスラスト】を画面に向かって放って来るシーンでぶつかりそうになった所で画面がガラスが割れるような演出と真っ暗になって終わっていた。最後の突きでカメラが壊されたっぽい演出でかっこいい


「おぉ、見事に僕の姿が無い」

 編集の力すげー


「いつかまた会ったら謝らないとなぁ……」

 ロザリーさんには悪いことをした自覚がある。正直2、3回は殺されてもおかしくないだろうし(もっとかなぁ……)今度ロザリーさんに会ったら決勝の事は謝ろう。謝っただけで気が済まないならそれこそ……殺されても致し方なしだ。うわぁ、殺されるって思うと中々怖いなぁ


「アイリスさんにも謝っておかないとロザリーさん許してくれ無さそうだし、僕何回死ぬ事になるんだろう?」

 現実とゲームは違うとしてもやっている人の心は一緒だ。恩を受けたら恩に報いたいし、嫌な事をされたらそれこそ仕返しがしたいと思う。決勝では逃げたけど今度は真正面からロザリーさんやアイリスさんの攻撃を受けて死ぬ……逃げない事が必要だろう


 織部さんと会話した時もそうだ、僕の心の弱い部分が出たからあの時逃げ出したんだ。でも今度会ったら逃げ出さずに話す事が出来るだろうか?


「おっと、思考が悪い方に……切り替えろ僕」

 今悩んでも仕方が無い。ゲームの中の出来事はゲームの中の自分が何とかしなきゃいけないし、現実の出来事は現実の僕が何とかしなければならない。どっちも僕には変わりないんだけどね?


 マイナス思考になっていたので気持ちを切り替える。このまま考え事をしていたらバス停を乗り過ごしちゃうところだった




「よし、着いた」

 デパート前のバス停に辿り着いたのでバスを降りる。何か参考になりそうな本あるかなぁ?


「んー、でもまずはアイスでも食べようかな?やっぱり暑いし」

 夏だし、アイスでも食べてさっぱりしよう。そうしよう


 フードコートのアイス専門店に向かって足を進める。本屋コーナーに行くにしても急ぐ程の内容でも無いので後回しだ


「ポッピングシャワ~♪」

 お気に入りのフレーバーを思い浮かべながらアイス専門店の方に向かう


「石動君?」

「へ?織部さん?」

 なんでここに織部さんが?


「菖蒲?その子は?」

 そしてその後ろに居たマスクを付けている女性。織部さんより年上っぽいけどこの人はいったい?


「お姉ちゃん。この人が石動君!私を助けてくれた人!」

 お姉さんでしたか


「君が石動君か!?会いたかったぞ!」

 急に両手で握手されてブンブン振り回される。あばばばば、脳まで揺れるー!


「ちょちょちょっと!」

「あ、あぁ……すまない」

 手を離してもらえたけど急に女の人に絡まれるというのは慣れていない……って駄目だ。さっき決めたばっかりじゃないか


「どうも、えっと、おり……あ、菖蒲さんのクラスメイトの石動です」

 お姉さんって事なら織部さんって言っても同じ苗字だろうし、名前で呼んだ方が良いのだろうか?とりあえず名前呼びでいこう



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― 新着の感想 ―
[一言] 主人公は一人暮らしする事が多く趣味が一人でするタイプのゲームだから、対人スキルが低く成ってしまっているよね。 まあ、この年代だと対人スキルが高くても、女性に対して逃げ腰に成るのは仕方がない…
[一言] 準優勝なのにマルっとカットは悲しすぎるね。 ゲームはゲームで、リアルはリアルでかたをつける!と言ってたけど、丁度よくどちらも同時に来ましたよ!(笑)
[気になる点] 久しぶりすぎて誰だっけ?ってなったw 名前で検索する限りじゃ最後に出たの51話?
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