レイさん達を村にご招待
「よし、こんなもんでしょう」
「凄い。ピカピカ」
「師匠凄いですね。いつも以上に綺麗になりました!」
「ありがとう、ございます。レイさんをお借りしてました。モニクも、よくやっています」
掃除で時間を潰していたお陰かモニクも褒められた。良かった
「とりあえず、お話が終わったなら次は僕がお世話になった方が沢山居る村の方に行こうかなと思ってるんだけど……」
何処かでファーカインが呪いの人形を食べてきたから起きただろう事故を何とかして、その後教会にやってきて、2人を紹介した形になったから次はアストライトの皆にも紹介してあげよう
「分かった。楽しい話がいっぱい聞けた、ありがとう」
「……!」
「ええ、また今度」
レイさんは教会がよく来る場所になりそうだなぁ
「それじゃ、村の方達を紹介するので憑いて来てください」
「はい」
「……」
スッと自然に憑りつかれ、肩に乗られていつでも行けますという状態になったので、村まで行く。せっかくだし、ここは紫電ボードにでも乗って行こう
「今の、凄い!」
「僕の乗り物だよ。無人島の時は嵩張るから持っていけなかったけど、今はそういうの関係なくなったからね」
インベントリ様様だなぁ
「おっ!ハチ。やっと来たな!」
ワリアさんが出迎えてくれた。腰に手を当てて豪快に笑ってるなぁ
「いやぁすみません。色々問題を解決してたら顔出すのに時間が掛かってしまいました。でも、なんか色々生えてますね?」
村から少し離れた所に植樹と言うか、新しく何かを植えた様な区画があり、そこに色々生えている。僕が居なかった間に成長しているみたいだ
「あぁ、ハチが何かしら巻き込まれに行くのはいつもの事だから分かってる。それよりもそこの2人が新人か?」
「はい、こちらの幽霊がレイさん。こっちのスライムがリーです」
「ほうほう、まぁ、この島は居心地良いと思うから2人とも好きにしたらいいと思うぜ?」
それは僕のセリフの様な気がするけど、まぁ、別に訂正するような事もないし、良いか
「にしても、良い弓持ってんな?そりゃあもしかしてワイバーンの弓か?」
「これは、ハチが作ってくれた」
「無人島でどんな敵が出てくるか分からないし、味方の戦力増強してたらワイバーン倒してその弓作ってました」
「またなんかやってんなぁ……」
ワリアさんがレイさんの背中に装備していたワイバーンの骨弓の正体を一瞬で見抜いたあたりやっぱり元勇者と言うのも頷けるな
「おーい、水やり終わった……おぅ!ハチ!何やってたんだよこのこの~」
背中をバンバンと叩かれる。この勢いと豪快さは……
「ドナークさん。こんにちは」
いやはや背中への衝撃が凄い。やっぱり最近村で皆としっかりお話とかしてなかったからかなぁ……
「ぽよ?」
「おぉ!ちのりん。ちのりんに紹介したいお友達が居るんだよ」
「……」
「ぽよ。ぽよぽよよ……」
「……」
リーが肩から降りて、ちのりんと相対する。何か色々会話している様な気がするけど、どうなってるのかな?なんかスライムの言葉は理解出来ないけど、ボディランゲージでなんとなく何を伝えたいのかは分かるって感じだから今この2人の間でどんな会話がなされて、どんな情報戦というか、駆け引きがあるのか僕には分からない……
「ぽよっ!」
「……!」
あ、肩組んで左右に揺れてる。どうやら仲良くなったっぽい
「ぽよ!ぽよぽよぽよよ?」
「無いとは思うけど、怪我しない様にね」
多分一緒に遊んでても良いかみたいな事を聞いて来たと思うから、そう答えておく。こんな事なら今広場に居るあの子も連れてくるべきだったかな?
「ハチだ!」
「おぉ、お久しぶりです!」
「アンタ最近全然村に来ないじゃない!何してたのよ!」
「お久しぶりですハチさん」
「狐の神様の次はハチか。この村も中々活気が湧いて来たんじゃないか?」
「おっ!兄さん元気してまっか!」
白い巨鳥のホーライ君、紫の巨鳥のパーライさん。魔蟲の森で反省させる為に封印されてた妖精のエアラさんとカブト武士のソイルさん。オリジンゴーレムのヘックスさんとその隣で黙って立っているピュアルと箱のままぴょんぴょん跳ねてたミミックさん。デカい村じゃないからすぐに色んな所で色々作業してたであろう、皆が出てくる
「いやごめんね。本当はもっと早く来るつもりだったんだけど……申し訳ない」
ここで言い訳しても仕方ないので、自分に非があったと認める。キリエさんの武器変更とファーカインの云々を解決するので時間が掛かったのは事実だ
「とりあえずまだあいつらが来てないからそれまで少し待っていてやれ」
「あ、はい。じゃあ、良かったらこちらのレイさんに何かしら教えてあげてください」
「おう!分かったぜ。それじゃあまずはハチがこの村を見つけた経緯から色々話すぜ」
どうやらレイさんに僕が何をしてきたかを赤裸々に教えられるそうだ。絶対尾鰭が付いて凄い話になってる気がするなぁ
「あっ!ハチ!」
「姫様。お帰り」
姫様が売り子のバイトを終えたのか帰ってきていた。うん、お帰りって言うのも良いなぁ




