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仕様変更

「そうねぇ。それじゃあこことか、あとこれとかもなんとかして……」

「2つ同時使用で頭が痛い等ないか?」

「それは問題ないわ。このくらいなら別に頭痛なんかになったりしない」

 まぁ、見た所脳波と言うかなんというか武器が装備しているプレイヤーにとって初めて使うなら少し大変かもしれないけど、国防の為の装備品となるとその部分は決して切っても切れない関係だろう。国を守る為の装備品なのに、肝心な時に使えないならせっかく作ったこれも無意味になる。その辺どうなのかもキーリンさんも熱心に聞いている。更なる新機能とかを試すつもりなら僕とは積極的に戦闘しない方が良いかもしれない


「そうか。ならば更なる改良を施そう」

「次受け取る時に面倒だから出現場所を変えてくれないかしら?例えばこことか」

「ふむ、分かった」

 僕に見えない様に地図を開き、どこで合流しようか決めている。こうなると流石に僕ももうお役御免かな?


「製作者もきっと今回のデータを見せたらロボを作るよりも武器を作った方が良いという流れになると思っている。絶対にあの者に勝てる様にこちらも全力で支援しよう」

「良いじゃない。楽しみにしてるわ!」

 どこの国か分からないけど、これってキリエさんに国の防衛を担っている所がバックについた事になるのか?だとしたらキリエさんが勝つまで強化されるって事にならないかこれ?


「ハチを退けられるなら大抵の奴はまず問題無いわ。侵略者の想定として、あれ程良い人材も中々居ないし」

「そういう事言われるとちょっと複雑なんですが……」

 侵略者の練習相手として最適ってちょっと傷つくというか……いや、ここは光栄だと言った方が良いのかな。自惚れじゃないけど、確かに僕を退けられるのであれば、国防面ではかなり強い国だと思う


「まずは素材を更に貴重な物に変更して、軽量化とモード変化の高速化を目指しつつ……」

「ここで言ってしまったら相手の耳に入ってしまうわよ?」

「おっと、これ以上は機密情報だ。それでは私は改良案の作成とデータを持ち帰る為、これにて失礼させてもらう」

 キーリンさんがウィンドウらしきものでキリエさんに見せていた情報を仕舞い、何処かへと走って行った。すると僕達も入っていた空間からも弾き出されて、極寒の中州に戻ってきていた


「まぁ、合流地点を変えたという事で僕はもうお役御免ですかね?」

「そうね。次にアイツと会う場所はこんな冷たい川を越えなくても良い所にしてもらったから」

 最初に僕が呼ばれた理由がそもそも、この冷たい川を渡りたいからという理由で呼ばれていた。それが国防の要を作る為の装備品の選択だったり、戦闘評価試験の相手役だったり、結構凄い事に巻き込まれてたなぁ


「それじゃあ僕は空島で村民との交流を深めましょうかね」

 せっかく新しい仲間が増えたんだから皆としっかり馴染めるように様子も見にいこう。昨日はなんだかんだそこまで確認せずにログアウトしてしまったし、確認だ


「ええ、でもその前に最後の川渡りをしてもらえるかしら?」

「へーい」

 キリエさんを運んで今回のお手伝いは終了って事で良いかな。報酬はキリエさんに渡してしまったけど、キリエさんならその内何かでお返ししてくるかもしれない。意外と律儀だったりするし


「じゃ、僕は帰ります。お疲れ様でしたー」

「えぇ、お疲れ」

 キリエさんと別れて、空島に向かう。さて、流石にこれだけ時間が空いていたら怒られるかなぁ?




「た、ただいま……」

「お帰り」

「……」

 ドアを開けるとそこにはレイさんとリーが待っていた


「ハチ」

「ごめん!放置していて!」

「それは気にしてない。私、ここにもっと居たくなった」

「おっ?」

 なんかレイさんがこの島の事を好きになってくれたみたいだ。流石はジェリスさん。幽霊とスライム相手でもしっかり伝える事は伝えてくれたおかげでこうやって仲間が増えてくれる。素晴らしい事じゃないですか


「温泉もレースも楽しい。でも、教会でのおしゃべりが一番楽しい」

 ははぁ、そういう展開になったか。確かにメリアさんは幽霊だし、ミリアさんは教会の付喪神的な感じだから似た存在として仲良くなるのはおかしくない。きっと冥界の門を見に行った時にでも、会話したのだろう


「冥界にも行ってみた。ハチの知り合いって言ったら行き来自由って言われた」

「えぇ?」

 ちょいちょい、それ良いの死神さん達……


「リーもお友達出来た」

「……!」

 リーのお友達になりそうと言えば……もしかして広場の所にある荒野で拾ってきたスライムかな?


「広場のスライムの事かな?」

「……!」

 なんとなくリーの反応的に正解っぽい。そうかそうか。そこも友達になったか。新しく入って来た存在が受け入れられるのは嬉しい事だ


「ここのモットーは皆で楽しくだから困ってる人とか居て助けられそうなら助けてあげてね」

「分かった」

「……!」

「ハチ!居るか!」

「さーせんお邪魔しまっス!」

 ドカンと扉を蹴破る様に誰か入って来た。バイクと白い特攻服。間違いない。フォヴォスとイグニスだ。次はなんだぁ?



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― 新着の感想 ―
[一言] うわあ、国がバックについちゃったよ~って、そーいや人間酷宝だったわw と言うか、ハチ様くんは正面からくる侵略者モードも怖いけど裏でこそこそモードの方も厄介ですが、もうちょっと国防考えません?…
[良い点] 鬼ごっこでのフルスペック駆使を知ってるキリエさんから見たら、ハチくん侵略者できそうと言うのは妥当な評価かと…。
[一言] ハチ君対策として仕様変更しても、ハチ君は更にその上をいくように強化してくる……イタチごっこだコレ!
感想一覧
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