ロボ四神
「ほほぉ、これはもしかして四神モチーフな感じかな?」
赤い扉を開けて中に進んだら、そこには炎を翼や口から噴出する赤い鳥の様な機械が居た。さっきの4色の扉と中に居た赤い火に関連がありそうな鳥。なんとなく予想というか連想してしまう。これは朱雀モチーフのロボットだろう
「なるほど、これを倒さないと外には出られないと……」
後ろをチラッと見ると、そこには既に扉が無かった。脱出する事が出来なくなっているからこれはつまりそういう事だろう
「それじゃあやってやりますか!」
やってやるとは言ったものの、このマッチアップはあまり良い物ではない。敵の機動力は割と高めで炎による遠距離攻撃が主体になっている。あと、もう一つ言うならこの空間、密閉されてる様な気がするから戦闘が長引くと酸欠になるかもしれない。そういう危険性を考えて出来れば速攻で蹴りをつけたいが、敵は空を飛んでいる。中々に辛い戦闘かもしれない
「じゃ、まずはご挨拶だ!モノ!」
「うい」
相手が空に居るのなら僕も遠距離攻撃をしないと射程的に届かない。だから僕の大事な遠距離攻撃手段の縛占貨を投げつける。まっすぐ朱雀風ロボに向かって飛び、当たりそうになったら移動して攻撃を躱したつもりの朱雀ロボだが、その硬貨はただの硬貨ではない。モノがコインから飛び出し、朱雀ロボの背後から踵落としを決めて地面に叩き落とした。硬貨に戻って僕の手元に戻って来たモノ。単にコインを投げつけた以上の効果が出ている
「よし!解体作業の時間だ!」
地面に叩き落とされた朱雀ロボに対してまずは翼の破壊を試みる。空を飛ばれるのが厄介だから、まずはその翼をもぎ取ってやる
「はぁ!」
翼の付け根に様々なブーストを掛けた状態で掌底。まるで爆発でもしたかの様に翼の付け根がはじけ飛ぶ。確かに炎はそれなりに熱いけど、冥界の鍛冶屋でフィフスターを作る時の熱さに比べたらまだ耐えられる。炎に巻かれる様な状況でなければ問題ない
「レジー!」
「はいよぉ!コイツむかつくなぁ!」
次は片翼を失った朱雀ロボに対して狂枷のレジーと顔面を両サイドから蹴りで挟み込む。うん、良い破壊力だ
「ストリ!は出番なかったや……」
「ちょっと?いやまぁ、出番があっても困るのだけど……」
ストリも使えるかと思ったけど、どうやら脳に当たる部分が破壊されたからなのか、朱雀ロボは動かなくなった
『赤のカメオを入手』
朱雀ロボを倒せたのか、その姿が消え、代わりに金メダルくらいのサイズの赤い石で作られた謎アイテムを入手すると、白と青の扉が目の前に現れた
「ロボだから大した事無かったのか?とりあえず勝ったけどどうするか……選ぶとするなら」
これは要するに黒い扉は多分キリエさんが行ってるという事で良いかな?となると、黒は……玄武?防御力高そう……僕が先に終わったから、扉を選べると思うけど……どっちに行くのが正解だ?大方の予想だと、青は青龍、白は白虎って所だけど、キリエさんにとってどっちが辛いか……青龍であれば多分、水を操るだろうし、白虎であれば多分風かな?お互い弾丸を何とか出来そうな気がするからキリエさんが選ぶのを待った方が良いかな
「そういう訳にもいかないのか」
キリエさんが終わるまで待って居ようと思ったけど、どうやら早く選べと言わんばかりにこの部屋自体が縮小していく。うーむ、だとしたら僕が青龍の方に行った方が良いかな。なんとなくこの4色なら、白と黒、赤と青みたいな分け方が良いと思ったし、何より、キリエさんが終わって次の扉となった時に真っ青な扉と真っ白な扉なら、白の扉の方が入りやすい気がする。あと単純に虎タイプと竜タイプなら竜と戦ってみたいし
「さて、それじゃあ行きますか」
ロボって事はここに居るのは模倣品なのかな?本物の四神とかもどこかに居るのかも。そこまで強くはないし、もし本物とやりあう事になった場合はあの程度じゃ済まないんだろう
「青の扉!行きまーす!」
勢いをつけて、青い扉に跳び蹴りしながら入っていく。いっそのことそのまま攻撃を開始した方が良いかもしれないな。不意打ち+張り付きでそのままこっちが有利な状態で脳の破壊を目指した方が良さそうな気もするし
「ダイナミック、エントリー!」
蹴破った勢いそのまま、まだ動きだしていなかった青龍ロボの体に取り付く。悪いがもう動きだしても遅い。体の周りに水分を発生させようとしているみたいだけど、既に僕は青龍ロボの頭部にまで登っている。なんとなくだけど【オーガン・ブレイカー】ってもしかすると生物だけじゃなく、ロボットみたいな無機物にも一応内臓判定と言うか、内蔵パーツが臓器判定になって破壊力が上昇してたりしないかな?ほぼ一撃で朱雀ロボの頭部を破壊出来たし……青龍の頭部パーツも上手く破壊出来ないだろうか?
「はぁ!」
まぁ、一撃で破壊出来ないのなら何発も重ねればいい。同じ場所に何度も何度も攻撃を重ねてその中に隠された大事な部分を破壊する!




