表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1153/2048

突入

「あっ、この川、深い!」

「お、落とすんじゃないわよ?」

 まぁ溺れる事は無いけど、僕1人くらいなら普通に全身が川に浸かるくらい深い。僕が川に入るとキリエさんの足に力が入るのが分かる。まぁ、流石にこんな周り雪だらけの所にあるこの川を渡ろうなんて考えたら緊張して足に力が入るのも分かる。何か起きて自分が冬の川に落ちるかもしれない状況で足がこわばるのも分かる。キリエさんも色々言うけど、やっぱり怖い物は怖いんだろう。というかなんとなくだけど、普段はそんなに怖がらないのに人数が少ない時は本音というかなんというか、本当のキリエさんっぽい物が見えてる様な気がしてる


「とりあえず乗り心地はどうです?」

「問題無いわ。これならあっちまで辿り着け……踏ん張りなさいよ?」

「ひぇ~、キリエさん少し破壊するとか出来ません?」

「分かったわよ。反動に耐えなさいよ!」

 中州まであと半分という所で、上流から折れた木が流れてきた。両手は現在使えないのでこのままだとぶつかって2人とも流されてしまう。なので、キリエさんに木の破壊をお願いする


「おとととと……」

 リボルバーで撃った反動が僕の方にも来る。川の上流に対して少し前傾姿勢を取らないと、川の流れとリボルバーの反動でひっくり帰ってしまうのでちょい斜めになっているけど、撃ち終わった瞬間に体勢を戻さないとそれはそれで危ない。【察気術】でキリエさんの動き、流れてくる木をしっかり認識して、撃ち終わりのタイミングを掴む。リボルバーだからと6発撃ったらリロードが入るからと言いたい所だけど、キリエさんのリボルバーはもっと弾丸が入っているのは分かっている。だからリロードしそうになったタイミングもしっかり見極めないと……


「ふぅ、危ないわね」

「お見事」

 無事に木を銃弾で破壊して、僕らにぶち当たりそうになっていた木が半分に割れて難を逃れた。流石にリロードまでは必要なかったか


「へい、どうぞ」

「意外と悪くない乗り心地だったわ」

 無事に中州まで辿りついた。一応少しキリエさんから距離を取って、全身震わせて水気を飛ばす。うーん、クマっぽいな……


「増水とかしたら大変ですけど、ここに何かあるんですよね?」

「ほら」

 キリエさんが目線で目的地を教えてくれるが、不自然な扉がありますねぇ


「これってダンジョンの入口でしたっけ?」

「そう。街の人間から話を聞いたけど、ここには何か強い存在が居るらしいからそれを倒せば何か良い物でも取れるかしらと思ってね」

 ダンジョン情報を得て、ここに来てたのか。どんなタイプのダンジョンかな


「じゃ、行くわよ」

「少し待ってください。入る前に少し準備してからにしましょう。ステータス上昇効果のある料理とか、10分だけのステ上昇魔法とか色々ありますから」

 せっかくダンジョンに挑むなら準備はしっかりしよう。一応温かい料理とか飲み物を食べてから挑もうと思う。正直無人島は持てるアイテムが少なすぎて料理に関しては少しだけ不満があったし、しっかり調味料とか食材が揃った状態での調理がしたかった


「そうですね。本当はシチューとか作りたい所ですが、すぐにダンジョンに入りたいとも思いますし、お茶と串焼きで良いですかね?」

 バフとしては微々たる物だろうけど、何もしないよりはずっと良い。手早く食べられる串焼きとお茶で元気になってから寝てステータスを更に上昇させてから中に突撃だ




「ご馳走様。悪くなかったわ」

「よし、準備も整いましたし、行きましょうか。パーティとかどうします?僕的には別に組まなくても良いかと思ってますが……」

「そうね。確かここに4体の何かが眠っているみたいな話を聞いたから別れて2体ずつやりましょう。せっかくだし誰か貸してくれないかしら?」

 キリエさんが誰か貸してくれと言ってきた。多分ゲヘちゃんとかポン君の事を言っていると思うけど……


「戦力を貸すとなると……誰が良いかな?」

 キリエさんが苦手だろう近接戦闘を任せられるのが一番だけど、そうなると白武と黒武の2人組が良いかなと思った。でも、2人は意思疎通にホワイトボードを使うから「まだるっこしい」とかキリエさんに言われそうな雰囲気もある。ポン君とかその形が変わる事で近接戦もかなりやりやすそうだけど、自分のリミッターを強制的に外す様なポン君ブーストを他の人に使わせるのも気が引ける。やはりここは適任になるのは1人しか居ないだろう


「ゲヘちゃん。ちょっとこの人をサポートしてあげてくれるかな。守ったり、攻めたりはゲヘちゃんにお任せするから」

「リョウカイデス。ヨロシクオネガイシマス」

「あら、よろしく」

 一応、パンドーラで呼んでるからゲヘちゃんがやられたとしても死ぬことはないから安心出来る、あとはキリエさん次第だな


「それじゃあ、入るわよ」

「はい」

 扉を開けて中に入る。そこには4つの扉が並んでいた。これを選んで入っていけという事か。白、青、赤、黒の4色の扉……まずはどこに入るべきかだが……


「せっかくなので、この赤色の扉を選びますね」

 なんか引き寄せられちゃうんだよねぇ



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] ハチくん、その体制のまま三回転捻りを!
[一言] せっかくだから選んだ赤の扉は激烈にヤバい武器が眠っているんだ、俺は詳しいんだ! と言うか、踏ん張る場合は深淵触手アンカーを河床に打ち込むのかなw
[一言] デスクリムゾン……。 ハチくんネタに溢れすぎw
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ