お土産何が良い
「さて、ここには換金アイテムみたいな物が沢山あるけど……」
「ハチ?ダメだよ?」
「島の皆へのお土産くらいかなぁ……」
「ん?」
「……?」
スッと一瞬現れて、注意してから姿を消したモノ。2人の死角に出てたと思うから多分気付かれてないと思うけど、まぁ、換金アイテムをお金の為に集めるのはするつもりないから誰かしら喜びそうなアイテムでも見つけられたら持ち帰るくらいが良いかな
「まぁ、そんな都合の良さそうな物があるかどうかだけど、時間いっぱいまで探してみるか」
島を見て回って誰かしら喜びそうなアイテム……そもそもこういう島にある物で空島の皆が喜びそうなアイテムってなんだ?そんな物あるか?
「あのさ、レイさんとかプレゼントで貰ったら嬉しい物とか何かある?」
「強い弓」
「あ、はい……」
あー、これ参考にならない奴ですねぇ……
「あ、そうだ。もしもーし、ウカタマ?」
『なんじゃい、どしたー?』
こういう時は直接聞いてしまった方が良いだろう。パンドーラでウカタマに繋ぐ
「今、金色のダンゴムシとか、宝石みたいな虫とか、結構しなりとか良い木が生えてる島に居るんだけど、何か欲しいアイテムとかあるかなって。良かったら周りに居る人に何か欲しい物があるか聞いてみて欲しいんだけど……」
『おぉ、それは丁度良い。今、アストライトの村の面々と話していた所だからな』
「え?」
いつの間にそこで仲良くなったんだろう?
『あの姫様という者を送ってやったら丁度宴会をやっていたみたいでそれに参加させてもらっていた所だ。ここの面々も凄い者達ばかりだな?』
「あー、そういう繋がり方ね?」
姫様はバイトみたいな感じで旅人が来る側の皆で作った街の方で働いているから帰る時にウカタマが送ってあげたのだろう。そうしたら宴会していたから参加……まぁ、宴会とかしてたらそりゃあウカタマは断れないよな
「それなら丁度良いや。そこの皆に何か欲しい物とか無いか聞いてみてくれない?」
『おー、分かった。いやぁ、このワイン。美味いなぁ!それでちょっと話があるんだが……』
多分聞いてくれているとは思うけど、なんだかものすごく不安だ……
『おっ?今これハチに声が届いてんのか?おーいハチ』
ちょっと音が遠い気はするけどこの声は多分ワリアさんだな
「ワリアさんですか?」
『聞こえた!もし良かったらその島の作物の種とかあったら持ってきてくれ。育ててみたい』
「種了解です」
種だけなら何とかなるな
「他の皆は何かあるか?」
一応ワリアさんが皆の代表って感じで話してるみたいだけど、他に何かあるかな?
『たまにはこっちに帰ってこい』
「アトラさんかな。分かった。無人島から帰ったら種を持っていくついでに顔を出すよ」
最近あっちに行ってなかったからなぁ。久々に皆の所に行くかな
「オッケー。それじゃあ種を探してくるから」
早速種探しを開始しよう。木にある果物とか美味しかったらその種を確保。レアそうな花とかあったらそれの種を何とか入手しよう。新しい目標だ
『がんばれよ~よぉし!それじゃあもう一本行っとくか!』
うーん、飯綱さんに見つかったら大変な事になりそうだなぁ……
「よし、種子採取に行くかぁ。レイさん、リーこの辺なら安全だと思うし、好きに休んだりしていて良いよ。僕は頼み事をやってくるだけだから無理についてくる必要もないし」
この種子集めに関しては完全に僕とアストライトの面々でのお話だし、2人にとってはそこまで重要な仕事ではないだろう。色んな人との交流があったけど、たまには挨拶巡りとかした方が良いかな。何か空島に不満じゃないけど改善案みたいな意見を持っている存在が居るかもしれないし、その要望を聞くことで更により良い空島環境を作れるかもしれない
「ついて行く。その方が面白そう。あと、ハチの事がもう少し分かるかもしれない」
「……!……!」
なんとなくだけど、リーからは、「ここまで一緒に来たのに水臭いぜ!」って言ってる様な気がしないでもない。これは完全に僕の想像だけど
「分かった。それじゃあついてきて。リーは肩に、レイさんって僕の体に半分入る事って出来ますかね?」
なんとなくだけど、霊体のレイさんが僕の背後から上半身だけ出て弓で攻撃するみたいなの結構かっこよくないかな?ある意味スタンド的な……
「ん?何を考えてるの?」
「いや、その方がレイさんが移動しなくて済むから撃ちやすくなるかなって。僕達は早く移動が出来る、レイさんがこっちに向かってくる敵を先んじて倒すとか出来そうだなって」
もっともらしい理由を付けて、レイさんに背中の方から入ってもらう。今の自分の姿を見る鏡みたいな物はゲーム内のメニュー行動で出来るから一旦確認っと
「なんか……思ってたのと違う……」
予想はこう、もっとカッコいい感じだと思ってたんだけど、脱ぎ掛けの着ぐるみみたいな……やっぱり格好の付くポーズって大事なんだな
「まぁ、このフォーメーションでまずやってみましょう。ダメだったら最初の形に戻せばいいだけですから」
残り時間も少ないだろうけど、とりあえず珍しい種類の木とか植物の種を持ち帰ろう!




