ご飯には
「よし、このくらいで良いかな。それじゃあ調理しちゃいますね」
沢山用意したちねったこれはどう調理するかな……
「うーん、何にするかなぁ」
どう調理するにしても、現状の手持ちではちょっと食材が足りないな
「カレーとかで食べたかったけど、流石にスパイスとかないしなぁ……」
流石にカレールゥとかも無いから一からスパイスを集めてカレーを作るのはちょっと厳しい。入れただけでカレーになるカレールゥとかもちょっと作りたいな
「よし、何か獲ってきますか。ゲヘちゃん。これじっくり茹でてくれるかな?」
「リョウカイシマシタ」
火加減に関してはゲヘちゃんに任せれば良いだろう。その間に何か獲物を獲って食材にしよう
「レイさん、一緒に何か獲物を獲りましょう。そうしたらご飯が少し豪華になりますから」
「分かった。イモムシも美味しかったけど、もっと美味しそうな物食べられそう」
イモムシの時に味を感じる事が出来るのは分かってるし、より良いご飯の為に色々探すと言えばキチンと伝わってくれるのはありがたい。正直レイさんの腕ならどんな獲物でも仕留められる気がするし、手伝ってくれるのは凄く心強い。急いで何か美味しそうな奴倒すぞー!
「おっ?あのプテラノドンみたいな奴は……」
「ワイバーン。あれ、美味しい……」
ワイバーンと言っても、空島のワイバーンとはちょっと違うみたいだけど、美味しいらしい。じゃあ食べないともったいないよなぁ?
「飛ばれると厄介。空から火の玉吐いてくる」
「なるほど、お腹が減るけどその分【餓狼】の効果で仕留めやすくなるか……レイさん最初の一撃でアイツの動きを止められる?そうしたら僕が追撃をするからそのまま倒そう」
「分かった。それじゃあやる」
レイさんが空に向かって2本の矢を同時に放つ。その矢がどうなるか予測して、ほぼ確信に変わった段階でプテラ……ワイバーンにベルトパワーを使って猛ダッシュ。空から降って来た矢がワイバーンの翼を両方撃ちぬく。精度ホント凄いな
「ピギャッ……」
「【ハシャフ】」
翼を撃ちぬかれてうるさくなるのは目に見えていたから黙らせて、走った勢いそのままにドロップキックをかます
「恨みはないが、飯になってもらう!」
一度、【ラフライダー】の効果でワイバーンの胴体に着地して、頭部に回し蹴り。今の一撃で脳を揺らせたのかクラッとするワイバーンに追撃の矢が襲い掛かる。体の正中線を捉える様な正確なショットでワイバーンがみるみると弱っていく。流石に痛めつけてご飯にするのも可哀想なので、頭部踏みつけからの心臓引き抜きコンボで仕留めた。すまんな。これも生きる為だ
「ありがとう。美味しく頂くからな。で、レイさん?どの部位とか美味しいんです?」
ワイバーンに手を合わせ、感謝の気持ちを伝えた後に食べられる所を聞く。うちのワイバーンで試す事は無いけど、いつかの時に備えてこういう知識も蓄えて置いて損はないだろう
「基本どこでも美味しい、捨てる所がほぼ無い」
ほほぅ。それならゲヘちゃんをこっち呼んだ方が良いかも
「おーい、皆。テーブルと椅子を持ってあっちに集合!」
「ワカリマシタ」
「「……」」
「……!」
ゲヘちゃんが頭の上に鍋をのせて移動し、テーブルは白武と黒武が分割して運搬。リーは僕達が椅子にしていた輪切りを倒し、転がして運搬する事にしたみたいだ。本当にいい仲間達だ。これはしっかり皆に料理を振る舞わないと
「よし、それじゃあ早速調理してみますか。俺のミスリルの包丁が火を噴くぜ!」
実際に火を吐くのは向こうだし、僕は攻撃魔法は使えないけどね
「じゃまずはどこの部位が良いかな?」
「どこでも美味しい。ワイバーンの目は色々薬の素材になったりするからそこだけ外しておけば多分どこでも」
そういう分類で良いんだ。まぁ、目は確かに色々と効能とかはありそうだけど……目玉えぐり出してから調理……絶対食欲湧かないな。ここはもも肉か尻尾肉当たりから攻めよう
「分かった。それならとりあえずは……」
やっぱり解体はすべきだよな。ナイフ刺すだけでアイテムが入手出来るのもいいけど、こうやって捨てる所が無いみたいな奴から好きなアイテムを取れるとなると解体はマジで重要だ。多分もう気が付いている人と言うか、やってみた事ある人は何人か居ると思う。後はこの情報が拡散されているかどうかって感じだね
「まずはもも肉から行ってみよう!」
どんな味がするんだろうか……基本的に肉と言えば、豚、牛、鶏の3銃士みたいな所があるからどの肉かに似ているとは思うが……
「焼いて岩塩で行こう」
もも肉をスライスして、もう一つの鍋に入れる。ジュワジュワと美味しそうな音と匂いがして来る。なんだろう。この匂いはお腹が空くなぁ!
「よし、出来た!とりあえず皆で分けてと、頂きます!」
焼きあがったもも肉を皆で一口食べる
「うっま!」
「この味、最高」
「……!」
「「……」」
「オイシイデス」
これだけ美味しいとうちのワイバーン達がちょっと危ないかもしれないな……




