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共闘開始

「それで、もう戦おうと思えば戦えるの?」

「肯定。本機の素体の経年劣化も見受けられますが、戦闘は可能です」

 一応、弱体化しているという事だけは伝えておこう。昔に作られたって事にしておかないと


「それならもう戦闘してみる?全員揃ってるし」

 まぁ、確かに全員揃ってるなぁ……


「あ、ちょい待ち。君は機械ならアップデートとかなんかあったりするかい?再起動したって事は何かしらそういうのあったりするんじゃないか?」

 なるほど、それで僕の戦闘力が上昇すれば自分達は参加しなくても良いと思ってるな?


「少々お待ちください」

 さっき水槽を開いた端末の所まで行き、手をかざす


「アップデート可能。アップデート予想時間72時間と40分23秒。アップデートを開始した場合、本機はアップデート終了まで行動不能となります。アップデートしますか?」

 絶対に5日目終了までに間に合わない様なアップデート時間を出す事で、アップデートさせない


「あぁ待って待って!そのアップデート中止で!」

 現状のパワーで満足してもらいましょう


「アップデート中止します」

 機械に向けた手を下げて、また水槽のあった部分に戻る。片膝でもついて待機した方が良いかな


「アップデートは中止しましたが、この島での戦闘記録を確認。9名によるガーディアンとの戦闘を確認。戦闘記録の解析……戦闘スタイルを再構成します」

 ついでにライオンもどきとの戦闘は「9人」だったと強調し、戦闘スタイルの再構成みたいな事してより戦いやすい様にしてますよーとアピールする


「あ、それってもしかして戦闘を見てたって事?」

「肯定。戦闘記録の収集の為、観察対象が消滅するまで監視していました」

「それなら!途中で起きた回復とか敵の妨害とか何か知らないか!さっきは9名って言ったが、他にも誰か居たと思うんだ」

 おっと、この人は……そうだ。僕が助けた方の盾の人だ。誰かが助けてくれたはずなのにその存在が分からないから知りたいって感じかな


「全体の回復、ガーディアンからの攻撃のガード、妨害に関しては本機が行いました。戦闘データの収集が目的なので、対象の死亡を回避する為に支援しました」

 機械っぽい割と相手の事を考えていない風の答えをする。これで10人目の話とかをけん制する事が出来るし、丁度良い


「お前だったのか……」

「回復と防御と妨害が遠距離で出来て、近接でタンクするって事か。これはこのロボットを主体にして考えた方が良いんじゃない?」

「皆様の戦闘を見ていましたが、本機が敵の注意を引き、他の皆様は敵の背後から攻撃するのが一番勝率が高くなると推測します。参考程度にお考え下さい」

 こんな感じで話の流れと言うか、どういう風に戦闘を進めるかの話をして会話の主導権を握りに行く。正直この9人であればギャルさん達が大分話の中心に居るからこの2人をうまく引き込めれば勝ちと言っても過言ではない


「流石にこれだけの人数がここに居ると敵性存在もこちらに気が付いたようです。どうするか命令を」

「えっ?えっと……」

「命令を」

 ギャルさん達に命令させる事を迫る。こっちが下のハズなのに、危機的状況で自分がどうするか早く決めないといけないと急がせる。これで焦って自由にしてと言われれば動きやすいし、適切な指示であればその通りにするだけし、間違った命令を出した場合は最初は従うけど、修正するって形で僕がやりたい様にやるだけという。どうやっても僕がやりたい様に出来る


「じゃあ!私達と一緒に戦って!」

「命令受諾。戦闘を開始します」

 9人より前に出て、本当にこっちに向かってきたベヒモスと対峙する


「戦闘モード、起動【アビスフォーム】」

 小声で【アビスフォーム】を発動して、敵のヘイトを集める。深淵触手もこういう状況なら何かのコードみたいだな?


「ゴガァァァァ!」

 凄い声をあげながら僕に向かって突進してくるベヒモス。一応皆の居る所に【精神防壁】を作ってからベヒモスの反対側に跳ぶ。ヘイトを集めているからかベヒモスは何とか突進の速度を殺しながら反転して僕にもう一度突進を試みる。皆の方には速度を殺した時の地面の土とかが飛んで行っていたけど、防壁で阻まれているから一応は大丈夫そうだな


「よ、よし!行くぞ!」

「一応俺達もこっちに攻撃されない様にガードしておくぞ!タウント(挑発)は使うなよ!ヘイト管理がぐちゃぐちゃになる」

 戦闘に入ったけど、タンクの2人は僕がメインタンクになる事を了承したようで、敵のヘイトを集める様なスキルとかは使用しないでくれるみたいだ。この状況でヘイトがどこ向くか分からないなんて事になったら対処出来ない人がすぐに落ちてしまうだろう。これで少し安心出来る


「敵機動力を低下させます。【バインドハンド】」

 見上げる様な大きさのベヒモスは簡単に触れるからバインドハンドでその場から一旦動けなくする。僕が何をしたいか理解してくれる人が居れば、すぐに行動してくれるとは思うが……


「機動力の低下……後ろ足に攻撃集中っしょ!」

「アキレス腱狙っちゃえー!」

 遠距離からの矢や魔法。そして近距離から剣でベヒモスの後ろ脚に攻撃が集中する。4本足で歩く生物なら後ろ2本が弱体化すれば機動力も減るし、攻撃もしやすくなる。上手くいってくれよ……



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― 新着の感想 ―
今回もハチPVが不可避だと思うw
[一言] アップデート地獄かよぉ!?(体験済) と言うか、ついに本編で「ごん、お前だったのか…」を見たw(捏造)
[一言] ???「帰ったらアップデートする前におやつ沢山作り置きお願い!!おやつおやつ!!」
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