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魔糸

『【アストライトの名誉村民】アストライト村の為に様々な事を行い、村を発展させたプレイヤーに贈られる称号 お前も家族……村民だ 特定NPCと友好度が上がりやすい。経験値取得量上昇』


 僕がこの村に本当に認められたって証拠……何だろうか?とにかく僕は名誉村民になったみたいだ

「まさか一発採用されるとは思ってなかったよ」

「中々良いセンスだと思ったぞ?」

「良いセンス……」


 とにかくこの村は正式にアストライトという名前になったみたいだ

「これじゃあまた祝いの席を用意しなければならないな?」

「おぉ!酒かぁ!?」

 ドナークさん……


「祝いの席はまた今度にした方が良いと思いますけど……とりあえず今はアトラさんから貰ったスキルを試したいです」

 ヘックスさんの新築祝いの後にすぐ、また宴会を開くのは勘弁してもらいたい


「貧呪の魔硬貨は良い物だって分かったんで、次はアトラさんから貰った【魔糸生成】がどんな物か知りたいんで色々教えてもらっても良いですか?」

「おぉ、良いぞ?」

「なんだぁ、今日はもうやらないのかぁ……」

 ドナークさんはお酒が飲めないと分かると家に帰って行ったみたいだ


「村の名前も決まったし、練習の邪魔にならないように俺達は帰ろうぜ?」

「ぽよぽーよっ!」

「分かった。ハチ、練習頑張るのだぞー」

 ワリアさん、ちのりん、姫様の3人が他の皆を引き連れて帰っていく。こう、リーダーシップがある人が居ると纏まるのも早いなぁ?リーダーが多すぎてもダメって言うけど、大体の序列的な物があるのを感じるからそこまで食い違いとかが起きないのかもしれない


「よし、では早速始めるとしよう」

「お願いします!」

 今まで貰ったのは大体勝手に発動してくれたり、使えば分かる物だったけど、説明を見ただけだと使い方があり過ぎて分からないから多少の方向性を知りたい


「まずはただの糸を出してみるか。【魔糸生成】」

「【魔糸生成】おぉ……」

 自分の掌からシュルシュルと糸が出てくる。これは中々……良いじゃない


「魔力供給を切ればそこで糸が切れるぞ」

「ほうほう、なるほど……」

 魔力供給を切るというのがどうするのかと思ったけど掌を握れば糸が止まった。手を開いて発動、握って終了と分かれば糸の出し方の基本は覚えたも同然だ。およそだけど糸1mでMP消費は5か……


「割と丈夫ですね?」

 糸をグイっと引っ張ってみるとかなり力を入れないと引き千切る事が出来なかった。これなら縫物に使えば結構良い物作れるんじゃないかな?


「頭の中で糸を太くするイメージをしてから【魔糸生成】をしてみろ」

「イメージしてから……【魔糸生成】」

 あの時ハスバさんを引き上げる時に使ったくらいの太さをイメージして【魔糸生成】を使ってみる


「おぉー!太くなった!」

 ロープ程の太さになった魔糸が手から出てくる。太くするのにまた5MP消費したので1m作って10MPが消費された


「それを引っ張ってみろ」

「はい、ふんっ!あれ?さっきと同じ感じ……?」

 太さが変わった筈なのにさっきと同じくらいの力で太い糸を引き千切る事が出来た。太さが変わったのに強度は変わらないと……


「今ハチは太くする()()をイメージしただろ?」

「あー、言われてみれば確かにそうですね」

 太さはイメージしたけど糸の強度というか靭性に関しては何も考えていなかった


「要素は足していけるから色々組み合わせると良い。だが、一定数以上を合わせようとすると途端に消費する魔力が爆発的に増えるから足し過ぎはイカンぞ?」

「あれもこれもと要素を欲張ったらめちゃめちゃ短い糸しか出せなくなる……って事ですね?」

「そうだな、ハチなら3つが良い所だろう。4つめの要素を足すと消費魔力量が爆発的に増えるから気を付けるんだぞ?」

「3つかぁ、ちょっと4つ要素入れてやって……あっこれダメだ。んー、そう考えると結構少ないですね?」

 試しに太く、千切れにくい、伸びる、張り付くの4つの要素を入れて魔糸を作ろうとしたらMPがギュンッ!と凄まじいスピードで減り、1mも出来ないくらいの量でMPが空っぽになりかけた。急いで掌を閉じて中断したけど4つの要素を入れるのは自殺行為だな……MPが直ぐに無くなるのは良くない




 MPが回復してから【魔糸生成】の詳細を確認してみると追加要素無しで1m5MP。1要素追加で5MP追加、2要素追加で15MP追加、3要素追加で35MPが追加で必要になってくる。要は5、10、20、40と要素を追加すると消費MPが倍に増えていくのが分かった。で、4要素目を足したらもう爆発的に消費MPが増えて、僕には扱えなくなる


「使い方は分かったか?」

「使い方は分かりましたが……これ一回作った物とかまた作る時それを思い浮かべれば要素を考える時間を無くす事とか出来るんですかね?」

「あぁ、そういう事も出来るぞ?どうだ?面白いだろう?」

「一回暇な時に作っておいて必要な時にそれをすぐ作れるって便利ですね」

 汎用性の塊みたいなスキルだ。使い道も色々考えられるなぁ……



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― 新着の感想 ―
[良い点] 暗殺に向いてるね( ・ω< )⌒☆ウィンク♡
[一言] 出した魔糸が長期保存可能なら色々応用も悪用も出来そうw
[一言] ス○パイダーマンの道はまだまだ遠かったハチであった……(そんな道には進みませんよ❗byハチ)
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