表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1089/2018

滝行

「それでは、これで本当にさようなら……の前に、何処か強い敵が居る所とか知りませんか?更なる研鑽を積んでおきたいのですが……」

 2人と別れる前に、何処かレベル上げが出来そうな所を知っているか聞いてみる。元冒険者と神様だったら何かしら知ってたりするかな?


「山の事であれば、向こうの山に熊等は居るが……ハチが相手するとなるともっと上の物だろうな」

「んー……研鑽か。あっ!あっちに滝があるんだが、そこの近くに確かダンジョンがあったと思うぞ!」

「あぁ、あそこか。確かにあそこであれば色々な種類の敵と戦えるから研鑽を積む事にはなるだろう」

 来た来た。ダンジョンの情報か。まぁ踏破しなくても良いから様子見に行くくらいはしても良いかも


「滝の近くですか。それじゃあついでに滝行でもしていこうかな?」

 イベントに臨む前に最後の気合い入れ直しみたいな気持ちで、滝に打たれるのはアリだな。あと、ダンジョン攻略には積極的に星座魔法を使って戦闘していこう


「情報ありがとうございました。それではこれにて。お2人共お元気で!」

「「あぁ、さようなら」」

 2人に手を振り、サイバさんが示した方向に進むとしよう


「ウカタマも滝に打たれる?」

「それは遠慮しておく。ちゃんと帰って来るのだぞー」

「はーい」

 パンドーラを閉じ、ウカタマを帰す。さぁ!ダンジョン攻略の前に滝行だ!




「おっ!聞こえる聞こえる!」

 山を歩いて進んで行くと、徐々に水の音が聞こえて来て、激しい音になっていく。この先に滝があるのを肌で感じる


「小さいけど水流は強そうだな……」

 小さめの滝だけど、落ちてくる水は良い勢いで落ちているから打たれるには丁度良いかも


「とりあえず白装束に着替えるべきか。テアトルクラウンの服で良いかな?」

 滝に打たれるって事を考えると、服は白装束にして、一旦装備品とかは外した方が良いか……


「モノ、レジー、ストリ。これから滝に打たれるけど、3人はどうする?」

 一応、3人にも聞いてみる。アイテム状態だとしても何かしらあるのであれば、3人には人化して僕から離れてもらった方が良いだろう


「「「別に良い」」」

 おっと、3人の声が聞こえてきた。という事は装備したままでも問題無いって事か


「何も問題無い」

「別に何か感じる訳でも無いしな」

「むしろ水で洗われるみたいな?」

 なるほど、そのくらいの気持ちなんだ。だったら、別に外さなくても良いかな。滝行している最中にも誰かが不意打ちをしてくるかもしれないと考えると、装備品はレイヤー変更で、タトゥー化してしまう方が安全か


「オッケー。それじゃあ少し準備してから滝行させてもらうね」

 まずはその辺から乾燥した枝を集めておいて、いつでも火をつけられる様にしておく。そして滝に礼だ。これから滝行お願いします!


「うぅ!中々に冷たい」

 滝に打たれる為に滝つぼに入ってみたら中々に冷たい。これは修行に持ってこいかも


「ふぅー……はっ!」

 滝のすぐ近くまで行き、一度深呼吸をしてから、滝の中に入る。途端に頭や肩、背中に衝撃を受け、全身が冷えていく。海底と違い、全身を押さえつけると言うよりは、何か殴られている感覚が近いか?


「……」

 ただ、殴られている様な感覚といっても、何となくリズムを感じる。自然の、水の流れが生み出すリズムを今、感じている。そう考えるとほんの少しだけ心地よい気もしてきた


「……」

 多分、現実(影人)だとこんな滝行したらすぐに「うわー!」とか「冷たーい!」とか叫んでいた気がするけど、ハチだとリラックスすら出来そうな気もしてきた。今、凄く心が穏やかで落ち着いている気がする




「ん?」

 しばらく滝に打たれていたら急に滝の音が止まった。いや、というかここ、滝じゃない


「へいへーい。ハチ君?修行したいなら言ってよ~手伝っちゃうよ~?」

 滝に打たれていたら上から深淵の覗き穴でも降って来て、そのまま深淵に飛ばされたかな?


「本当ですか?たまにはああいう自然を使った修行も良いかなと思ってたんですけど、やっぱりアビス様とニャラ様に修行をして頂いているお陰か、ほんの少しだけ、物足りないなと思ってたんですよ。あっ!今の感じで何か修行になりそうな物とかありますかね?余裕があれば、前にアビス様には伝えていた方法も組みこんでみたいのですが……」

 せっかく深淵に来たんだったらやらない手は無い。これは修行の続きと行こう!


「いやはや、向上心が凄いねぇ?」

「物足りないと来たか。はっはっは」

 2人共なんか機嫌良いかも?


「確か、HPの上限を減らして自分に更に負荷を掛けようって奴?良いねぇ!ビシバシ行っちゃうよぉ?」

「ハチが望むのであれば、良いだろう。先程は滝に打たれていた様だが、丁度良い。我等が深淵の滝を用意してやろう」

「たまに攻撃を混ぜて、それを弾かないとダメージ位が丁度良いかな?」

「そのくらいが良いだろう。そろそろハチも扱える深淵が増えてきただろうから、ただ防ぐのではなく、【受け流し】で捌いてみろ。勿論、自分の体は使うなよ?」

 深淵のみでの【受け流し】それとHP上限の減少。中々の高負荷の修行になりそうだ!



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] あぁ、ハチさんとうとう人の身体を使わずに対処する事を前提とした修行を行い始めてるよ。 もう、いい加減種別は人間や人族ではなく、『種別:ハチ』で宜しいのでは…
[一言] おー滝のダンジョンかー... 突 然 の 深 淵
[良い点] 「ハチ」は人間を超越してる論を提唱しても、教会とかに異端者扱いされないと思うの(それでもハチは○っている風
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ