表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1086/2041

突撃!自宅訪問

「か、神と、友達?」

「えぇ、そうですよ。ねーウカタマ」

「なー、ハチ」

 別に示し合わせた訳じゃ無いけど、お互いの肩を組むみたいな感じで距離を詰める。んー、モフモフ


「そ、そんな……そのような事が……」

「相手が神だから、人だからと別に友達になってはいけないなんて事も無いだろう?こっちなんか普通に飯食わせてもらってるから植物作ってやったりしてるからな」

 神様サイドの事は分からないけど、普通にそういうのアリなら別に人と神が一緒に遊んだり、お互いにギブ&テイクの関係性でも何ら問題は無いハズだ。信仰されて供物を捧げられたから恩寵を与えるなんて考えると大層な事をしている気になるけど、友達間で、「今日お弁当忘れたからおかず1品分けて!明日1品返すから!」みたいな事とそんなに大差無いと思う。大事なのはその約束が果たされる信頼関係だと思うし


「あ、また今度時間があったら油揚げ作ってあげるよ」

「本当か!絶対だぞ!」

「「……」」

 これじゃあ神と人と言っても信じてくれないんじゃないだろうか……


「とにかく、山の神様とサイバさんだって、この山に住んでる住人って括りであれば友達でも何も不思議では無いのでは?サイバさんの家って結構面白いですし、友達になって山の神様も一回サイバさんの家に遊びに行ったりしてみては?」

「そうだぞ。ハチの所は面白いし、リラックス出来る所もあるから良く遊びに行っている!」

 それで良いのか豊穣の神……


「そ、そういう物なのか……であれば、サイバ。一緒に家に行っても良いか?」

「えぇっ!?」

 サイバさん家に突撃お宅訪問が始まりそうだなぁ……


「い、家……ちょっとハチ?どうしたら良いんだ!?」

「連れて行っちゃえば良いじゃないですか。たまに山の神様が遊びに来てくれる様になるかもしれませんし、あ、そうそう。家の中にストーブがあって結構暖かいんですよ」

「ほほう。それは気になるな。これは行ってみた方が良いぞ!」

 どうしたら良いも何も、ここに僕とウカタマが居る時点でそんな面白そうな事拒否させる訳が無い。完全に行く方向で話を持って行く


「サイバの家に俄然興味が湧いてきた。これはもう行くしかない」

 山の神様も乗ってきたァ!


「ほらほら、もう過半数がサイバさんの家に行きたいってなってるんです」

「えぇ!?」

「大丈夫ですって。いざという時は僕もフォローしますから……皆でサイバさんの家に行きましょう」

「わ、分かった」

 さっきまで頼れるイケおじって感じのサイバさんが完全に困惑している。神様がお宅訪問するなんて中々無いですよ~?




「こ、ここです……」

「ふむ、上から見ていたが、やはり近くで見ると違うな」

「ほぉ、ええやん?」

「この感じは何とか真似出来る様にしたいですね。屋根の作りとか結構参考になります」

 ウカタマがミニサイズになって僕の肩の上に乗って楽している。まぁ、サイバさんの家の中に入るなら小さい方が良いから別に良いけど


「失礼するぞ」

「おじゃま~」

「お邪魔します」

「とりあえず、そこにどうぞ」

 さっきお茶を貰った時にサイバさんが座ってた所に山の神様を座らせている。ウカタマは、僕の膝の上だ


「お、お茶をどうぞ……」

「あ、すまん。忘れ物したからちょっと一旦ハチも来てくれ」

「はーい。それじゃあサイバさん、山の神様。失礼します」

「あぁ、分かった」

「えっ」

 ここであえて2人にさせる。ウカタマと2人でウィンクして家の外に出る。余裕そうな山の神様と捨てられた子犬みたいな表情のサイバさんを残して家から出る


「うーし、それじゃあサクッと生やしちゃうかー」

「この辺が良いですかね?」

「うーん、もう少し斜度が緩い所の方が良いんじゃないか?取るのも結構大変になると思うぞ」

「あぁ、そうですね。もう少し斜度が緩い……じゃああの辺ですかね。特に何かサイバさんがやってるとかの感じも無いですし」

 サイバさんを家の中に置き去りにしててん菜を何処に植えるかの相談をウカタマとして、丁度良さそうな所を探して時間を潰した。これで少しは山の神様と仲良くなってると良いなぁ




「お邪魔しまーす……」

「「わはははは!」」

 おっと?サイバさんの家に戻って来てみたら凄い盛り上がってる。何だ何だ?


「「かんぱーい!」」

「あぁ……」

 木のコップらしき物で乾杯している。多分お酒の類か


「うむ!サイバ!この山ぶどうのワイン美味いぞ!もう一杯だ!」

「はい!どうぞどうぞ!」

「サイバにも注いでやろう」

「こりゃどうも!」

 完全に2人とも出来上がってると言うか、なんというか……


「良いなぁ。ちょっと呑みたいなぁ……」

「うーん、お酒ってまず自分が飲まないからなぁ……そもそもお酒って勝手に作って良いのかな」

 ゲーム内とは言え、お酒を飲むのも作るのもちょっと躊躇してしまう。発酵させれば作れるみたいな話自体はあってもねぇ?


「ハチ、酒を造る機会があったら是非声を掛けてくれよ!」

「まぁ、その時は飯綱さんも一緒だけどね」

「……」

 まぁ、いつかお酒とかも造ってみようかな?



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] そもそもハチ君の最初の友達が神格級の魔物ですからねぇ…(笑)
[一言] 酒作ったら飲む前に全部、飯綱さんに全部没収されるような気がする
[一言] ただしハチ自身は料理酒として使うものとする まぁゲーム内とは言えど未成年だしね、しょうがないね。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ