練習シェルター
「来た来た!トラップも上手く機能してるな!」
魔糸を使ったトラップでそこら辺に居た鹿みたいな魔物に対して罠を用意してみた所、トラップが発動して鹿が木に宙吊りになっている。後はコイツを倒せば食料になるだろう
「これなら何とかなるな」
ちゃんとトラップが使えるなら、人数が居る場合での食料問題もある程度何とかなりそうだ
「狼煙でも作ろうかと思ったけど、フィフスターがあれば人を集める事は可能だろうな」
フィフスターにはホイッスルが内蔵されているので、吹けば音で人を集める事が出来るだろう。それに、ファイアスターターとしての機能も持ち合わせているから、火も起こせる。魔力を込めると結構な光量の光を放つライトの役割もある。流石にレーザー光の様なのは無理だけど、火起こしをして、煙を出す事が出来ればそこにライトの光を当てれば煙を見た人は確実に誰か居ると来てくれるだろう。そうなると、やっぱり見やすい何かカラーが付いた光の方が良い気がするな……
「あ、そういえば……」
フィフスターのライトを執事服に付いているプリズムに当てれば虹色になるのでは?
「物は試し……うーむ、これじゃあ小さいか」
流石に装飾で付いているプリズムでは小さいからかプリズムの形の虹色の四角が出てきただけで、あまり向いているとは思えない。何かカラーフィルム的な物を用意した方が良いかも?
「そう考えると、服装の一部をフィルムみたいにして色を変えられる様にした方が良いか……」
執事服と比べたらテアトルクラウンの服の方がそういう場面で使えるかもしれない。緑色に光る煙とか、赤色に光る煙とかみたら流石に島の反対側だとしても、見つけたら来てくれるかもしれないが……その為にテアトルクラウンの服を使うかと言われると……
「単純に煙が上がれば来てくれるって考えてその辺は考慮から外しても良いかな……」
他の人の判断に委ねる事になるけど……まぁ煙が上がれば来てくれると信じよう。イベントは1人じゃなくて皆で楽しむ物だし、あくまでヒント程度にしておいた方が良いのかもしれない
「回復を考えたらシスター服は確定だよなぁ」
正直、足場と壁を作れる、MPを任意で急速回復出来る。周りの人も1日1回とは言え即時全回復のバフも付与出来るシスター服は優秀過ぎて持って行かない選択肢はほぼ無いと言っても良いだろう。もう1つの服装が本当に迷う。とりあえずシスター服をバッグの中に入れておけば何を着ていても安心出来る
「いっその事新しい服の入手とか目指しちゃうか?」
時間は無いけど、色々探して新しい服とか探してみるのも良いかもしれない。このサバイバル状態で何か見つかれば良いんだけどね
「拠点作りの練習にもなるし、色々移動して見るかぁ」
さっき倒木とかを利用してシェルターを作ったけど、経験を積むくらいの気持ちであそこに戻るのではなく、行った先々でシェルターを作っていこう。それで色んなタイプのシェルターを作ってどういう場所だったとしてもすぐに使える様に今練習しよう。動画とかテレビとか、漫画で見た物を自分がどのくらい再現出来るか位の気持ちでやれば良いかな
「ふっふっふ。フィフスターが火を噴くぞ!」
森の中を走り、ご飯とかたまに作っては木材で木の上に足場というか寝られる様な台を作ってみたり、地面に穴を掘って木材で天井を作ったり、色々やり方があるだろう。今日からイベントが始まるまでは空島にも帰らないつもりだけど、まぁ問題は無いだろう
「ゲヘちゃん。ちょっと十数日は空島に戻らないから空島の皆に周知しておいてくれるかな?」
『リョウカイシマシタ』
パンドーラを使って連絡したし、これで空島の方は問題無いだろう。後は楽しいシェルター建設タイムだ
「この木材とか良いな。よし、この辺で切って、長さを揃えれば良い支柱になるかも」
大まかなサイズは斧状態で切り倒し、枝とか程良い長さにはフィフスターのスコップ面を外して出てくるノコギリで切り落としたり、長さを揃える。少し地面に木を叩き込みたいと思った時はフィフスターのスコップ裏面部分にあるハンマーで叩けるし、問題無いだろう。まずは自分でやって出来ないとこれを人に貸して作業をしてもらうとか難しい。一旦、深淵は使わないでフィフスターだけ使って作業してみよう
「おっと、流石にこれは結ばないとマズいな。まぁ魔糸を使えば良いか。無人島に行ったらまずは火起こしと魔糸を出してある程度のすぐに使えるロープがあった方が良いな」
一番最初に作ったのは蔦とか枝でサクッと作ったけど、作り方によってはロープになる物が大量に必要になったりするから、向こうで多めに用意した方が良いかもしれない。この辺実際に作って見ないと分からないからやっぱり練習としてやっておいて良かったかも
「よしよし、良い感じだ」
フィフスターのみを使用して簡易なシェルターを製作するのは結構大変だったけど、これなら問題無いな。よし、この作り方とかメモに纏めて置くか




