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1070/2012

ハチ君を考える会

「またかぁ。ハチ君……」

「またみたいですね……」

「昨日までは居たんですけどね」

「またハチ君消えたんですか?」

「空島の天使とかにも聞いたけど、空島にも帰って来てないみたいだ」

「ヒャッハー!ハチはまた消えたって聞いてきたぜぇ?」

「アハッ!ハチがどうしたの?」

「どうやらハチはまた何かしてるみたいね?」

 ハチのフレンド達が集まり、何処にも見当たらないハチに関して相談をする


「まぁたメッセージ機能を切ってるんだよねぇ……」

「ハチさんにとっては、いつもの事でしょうけど、今回は何をしてるんでしょう?」

「こんちゃー、ハチさんの情報は……集まりませんでした!」

「本当にハチ君は情報屋でも追えないねぇ」

「何処かで山籠もりでもしてるんじゃねぇか?」

「まさかぁ」

「「「「「……ありそう」」」」」

 自分達で言ってからその可能性がありそうというべきか、一番可能性が高いとまで思うフレンド達


「イベントに備えてって奴ですかね……」

「ハチ君なら……やるな」

「やりますね」

「パーティを組んでいても同じ島に行く訳ではないってルールがあるんだから一人で何でもできる様に色々やってるんじゃない?」

「そういえばハチのバッグの容量は極端に少なかったと思うぜ?」

「そういえば水筒代わりに袋とかも欲していましたね」

「ふーん……でも正直、ハチに出会えたらもう勝ちみたいな物でしょ」

「まぁ、ハチ君は街をほぼ使わないし、ハチ君が空島を使う前にどうやって過ごしていたかを考えると、サバイバルをしていたかもしれないから今回のイベントは誰よりも得意かもしれないね」



「ところで、そのハチさんが水筒代わりにしようとした袋ってどんな感じですかね?」

「それはこれですね。ハチさんの話をするってなった段階でこの話になるかと思って持ってきておきました」

「いやぁ、こういうのもあるんですねぇ。サンプルとして5枚くらいくれません?幾らくらいですかね?」

「そうですね。5000G位で構いませんよ。素材自体はそこまで高い物でもありませんから」

「液体保存が出来て1つ1000Gですか。買いまーす」

「あ、それ。自分も3枚貰っても良いですか?」

「じゃあ私も5枚貰おう」

 物を買ったりしながらも各々イベントに向けての準備を進める


「それで、君達は何を無人島に持って行くんだい?」

「まぁ、テントはあった方が良いわよね」

「テントを持ち込めば基本問題無いが……君達のバッグはテントが入るのかい?」

「私達のバッグ?普通に入るわよ?」

 ハチとあまり身長が変わらないだろう女性陣が出してきたバッグであればテントを入れる事は可能だろう


「これは……ハチ君は完全に運営にバッグサイズを減少させられてるね」

「でも、ハチとかテントなんか必要無いんじゃないの?」

「まぁ、確かにハチ君ならテントとか無くても、普通にテントらしい物を作ったり、何なら拠点らしい場所を作ったりしそうだなぁ……」

「何となくですけど、ハチさんはイベントの時は他に誰も居ない超過酷な島とかに飛ばされたりするんじゃ……」

「まさかぁ……」

「「「「「……」」」」」

 誰も否定は出来ない。動けばほぼ必ず何かを起こすハチが隔離される様な所に飛ばされるとしても誰もそれが「あり得ない」とは言えなかった




「ど、どうします彼……」

「いやぁ、どうするって言ってもなぁ……」

「あぁ?どうした?何かバグでも出たか?」

「いえ、次のイベントに関してなんですけど……彼の扱いが」

「あぁ……ハチ君かぁー。やっぱり隔離しちゃう?」

「そうなると、1つ新しく島を作るべきだけど……今は彼、何してる?」

 彼は本当に自由気ままだから何をしているか分からない。何でギルドに加入していないんだ?何でお金を使わずにあれだけ色々出来るんだ?我々が想定している通常プレイと大きく逸脱していて先が読めない


「えーと、今は……」


『くしゅん!んー、誰か噂してるのかな?とりあえず、適当な倒木と枝でシェルターを作る練習は成功だな。さーて、次はトラップを準備してご飯の準備を進めようかなぁ』


「いやぁ……また大分やってますねぇ……」

「凄いっすね……」

「彼はどうしてもうサバイバルしてるんだ?」

 サバイバルのイベントはまだ始まっていないのに既にサバイバルをしている……なんで?


『最初に比べたらサバイバルも大分楽になったなぁ……今回のイベントは運営さんが僕に対して制限を掛けてきたみたいだけど、受けて立つぞー!無人島でサバイバルとお宝探し……の前にまずは一緒の島になった人は可能な限り手助けしないと。サバイバル出来ない人とかだと大変だろうし……他の人がどのくらい出来るか分からないからまずは自分が1人で完璧に生存出来ないと……』


「彼本当に他の人の事を考えてますよねぇ」

「本当に運営側というか、ガイド役が良く似合いますね。彼と一緒なら心強さが凄いっすもん」

「流石に彼専用の激ムズ島は止めて置いた方が良いか……」

「いやまぁ、激ムズ島にしたとしても普通に5日程度なら彼は生き延びるくらい簡単そうでしょうけどねぇ……」

 イベント時のハチの扱いをどうするか。それなりに話し合いになったが、1人で高難易度の無人島に送るという案は立ち消えとなった



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― 新着の感想 ―
[一言] 沖ノ鳥島みたいなところにすれば流石のハチ君でも無理だろう
[一言] 流石にゲームとしてもイベントとしても一人で激ムズ島は無いよねw
[一言] むしろ足手まといを大量に投入する方が難易度高いんだよな~
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