表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1039/2016

姿と言動

「こんな所でしょうか。やはり子供は元気が一番です。おっと、そろそろ行かなければ。別の子供達が待ってますので」

「「「えーもう行っちゃうのー?」」」

「君達もそろそろ戻らないといけないのではありませんか?」

 時間的にそろそろお昼ご飯の時間じゃないかな?


「そうですよー。ご飯の時間です。シスターユイは……」

「申し訳ありません。私はもう行かなければならないので」

 とりあえずここはこのままでも問題無いかな。その北西方面にどんな人とかどんな情報があるか見てみたい


「分かりました。貴方の旅に幸せあれ」

「良ければまた来てください」

「「「ばいばーい!」」」

「ええ、また遊びましょう。それではさようなら」

 これでいざという時に匿って貰える場所を確保出来たかな?


「さて、それじゃあ北西方面の荒事をしてる人の所でも行ってみようか」

 どうなるかなぁ。荒事と言うと露店相手にショバ代を要求したり、雇われて喧嘩したり?


「まぁシスター服で行くのは無いな。どの恰好で行ってみるか……」

 シスター服、白ローブは止めておいた方が良い気がする。あとシロクマコスチュームも。だから、レパートリー的に残ってるのは執事服と(ピエロ服)軍服かな?


「荒事のある場所に行くならある意味どっちでも合いそうと言えば合いそうなんだよな……」

 執事も軍人も荒事の場所に居てもある意味「映える」という奴なのではないだろうか?


「さて、どちらにしようかな……」

 執事か軍服か……いや、ここはあえてピエロの恰好で行くのも……いや、流石にマズいかな?


「新しい姿を開拓するのも良いかもしれないけど、ここは舐められない様に軍服が良いのかな」

 相手の懐に入るでは無いけど、相手が荒事が得意という事なら仲良くなるというよりは威圧的な態度の方が身の安全に繋がるかな


「さて、今回はどんな人が出てくるか……ポン君。コート頼むよ」

「はーい」

 今回は見た目の威圧重視で、ポン君の軍服コートを肩に掛けてフルアーマー軍服装備で行こう。流石に何処かの軍人みたいな相手にいきなり喧嘩を売って来る様な奴は居ないだろう




「ふん……」

 めっちゃ窓から見られてるなぁ……凄い警戒されてる。まぁ当然と言えば当然か。何処の国か分からないけど、軍人相手にならず者が喧嘩を吹っ掛けるとかはしてこないか。この恰好で正解だったなぁ


「「……」」

「おい……」

「「「あいつは……」」」

 ひゃー、凄い敵視。店の人とかも見てくるけど、皆やましい事とかしてるのかなぁ?あまりにもこの区画の人が悪かったら中枢の機関でこの区画への熱を減らすとか出来ると思うけど……むしろ熱を減らすと他の所にならず者が流れ込んだりするかもしれないからそのままを維持してるのか。それとも、中央の人がここの人と繋がってるのか。荒事が得意という事ならこの街のいざという時の戦力がここに集中させているから若干ガラが悪い人が多いのか。色々考えられるな……


「戦士か」

 とりあえず適当に呟きながら街の中をぶらつく。武器をチラつかせてる人も居れば、武器を隠し持ってる人も多い。これ、誰かに話しかけるのも難しいなぁ


「力の誇示が必要か……」

 ここで暴れて力を示したら何かしらの情報を得られるかもしれないが、今の所は特に何も無しと。裏路地にでも入ってみるか


「よぉ、軍人さん。こんな所に何用だい?」

「軍人さんみたいなお堅い人が来るところじゃないぜ?」

「なに、ちょっとした聞き込みだ。この辺で困ってる奴が居るという噂を聞いた。お前達は知ってるか」

 僕もそんな噂知らないんですよねぇ


「ここに居る奴ぁ、みぃんな困ってますぜ」

「どいつもこいつも訳アリさ!」

「困ってない奴を探す方が難しいぜぇ?」

「そうか」

 まぁそうだろうなぁ……荒事が得意な人が集まってて困らない人の方が少ない気がする


「では何か呪いや病の話は無いか。もし、そういった物を知っているのなら教えてくれ」

「呪い?病?そう言った物は今の所聞いた事ねぇなぁ?お前あるか?」

「いや、俺もねぇなぁ……」

「軍人さん。もしかしてこの街に何か迫ってんのか?」

 特に何も無いみたいだな……ハズレかぁ


「不安にさせてすまない。今後の作戦次第でこの街を通る可能性があるから、事前調査の為にな」

「おいおい、軍隊がこの街を通るってかよ!?」

「そりゃあ大事だぜぇ?」

「あくまで可能性の話だ。この場に何かしらの呪いや病の類があれば、避ける事もある。今後の作戦次第ではここが良い街だとしても通過しないかもしれないが、敵対される様な所でも通る必要があれば押し通る」

 最後に軽く【恐怖圧】を一瞬出して威圧する


「「「……」」」

「警戒している様だが、安心しろ。ここは単なる作戦上の通過点だ。武力や食料も徴収する事は無い」

 思いつきで言ってるだけの架空の軍がそんな事出来る訳が無いからね。ただ話を聞きたかっただけなのに作り話がデカくし過ぎちゃった。何も無かった事にしないと


「すまない。何も無ければそれで良い。だが、可能な限り作戦でこの街は通らない様に進言しておこう。話は聞いてくれる悪い奴等では無いようだからな。我々の戦闘に巻き込まない事は約束しよう」

 難しく考えすぎというか、恰好に引っ張られたなぁ。これ普通の恰好だったらちょっとお話聞かせてくださいで終わってたよ……やっぱり恰好間違えたな



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] まーた魔王軍全軍1名がまかり通っちゃうよ~?
[一言] ダイコーンから受けたロールプレイの訓示の影響のデカさよ
[一言] ハチ君はワンマンアーミーだから、ハチ君が街を通過するなら、「軍が街を通過する」という情報は嘘じゃないんだよなぁ
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ