表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1033/2015

荒野でお久しぶり

「これはつまり、エゴでの攻撃とその後の追撃威力が上がるのか。踏みつけだし、やっぱり地面に押し付けないとダメかな?それとも普通にキックだけでも良いのかな?」

 単純に相手を蹴っても効果が発揮するなら中々良いかも。相手が恐怖に耐性とかあったとしても一応踏みつけでダメージボーナス的なのが貰えるって考えればありがたいかもしれない。どうせ、先に進めば状態異常に耐性がある奴が大半になって来るだろうし、最低保証的な面で恐怖の付与に失敗したとしても、ダメージアップがあるなら良いかも


「おっと、出されちゃったか」

 色々考えてたらダンジョンから出されたみたいで入った所に戻された。深淵触手を消すのがもう少し遅かったら見られてたかも


「うしっ!これでやっと武器が買い替えられる!」

「レベル上がった!よーし!第二のボスに挑戦するぞ!」

 ここでお金や経験値を稼いで次に向かう為の糧にする。これはひょっとして第2陣が追いつく為の後から追加されたダンジョンだったりするのかな?


「まぁこういう稼ぎダンジョンみたいなのもあると嬉しいよね」

 あんまりあり過ぎると価格崩壊というか、貨幣価値がとんでもない事になるけど……まぁ僕にとっては関係無いか。その辺を考えるのは運営の仕事だろうし


「そういえばあの噂聞いたか?」

「なんの噂?」

「セカンドラの荒野に謎のモンスターが出るって噂」

 むむっ?なにやら気になる噂話が聞こえてきた。これは気になりますねぇ?こっそり聞かせてもらおう


「知らないなぁ」

「何か、荒野で戦闘してるとたまに急に謎のモンスターがやって来て、モンスター同士で勝手に戦って倒してくれるらしいんだ。で、戦闘が終わるとそいつはどっかに居なくなるって。噂によるとソイツって戦闘中に姿が変わったりするらしいぞ」

 荒野に謎のモンスターか。これは見に行ってみようか。戦闘中にやって来るのか


「戦闘を手伝ってくれるだけだし、討伐しようとしても速攻で逃げるのと、ヘイトチャージ系とか結界を使っても逃げられるらしいぞ」

 挑発や結界とか使っても効かないって中々の逃げ足だなぁ


「倒せれば何かレアアイテムとか入手出来るかな?」

「いやぁ、こんな情報出回ってるって段階で情報屋でも倒せてないんだろうから俺らじゃ無理じゃね?」

「そっかぁ。まぁどんな奴か見るだけ見に行ってみようかなぁ」

 情報屋。チェルシーさんが全部の情報を持っているとは限らないけど、確かに他の情報屋とかが居たとしても、その情報が出回ってる段階でまだ仕留められてないという事だろう。どんな奴か気になるし、僕も行くしかないな!




「さて、ここも懐かしいなぁ」

 棄てられた教会は空島に移したからもうあそこに行く意味も無いかなぁと思ってたけど、やっぱりイベントというか、何かしらは後からでも色々起こるんだなぁ


「これは、戦闘をするべきなのかな……?」

 噂を信じるなら戦闘をしてやってくるのを待つんだろうけど……


「いや、それは僕らしくないか。人が居なさそうな所でご飯でも作ってれば向こうから寄って来るかな」

 チャーハン的な料理でも作ろうかなぁ?


「海産物とかもっと欲しいかなぁ。また海に行って取ってこようかなぁ?」

 エビとか貝とか集めたいな。パエリアとか良いけど、もっとシンプルに網焼きで食べるのも……


「……」

「む?」

 チャーハンを作っていたらオレンジ色で、ネコミミと尻尾の様な物があるスライムが近くで見ていた


「どうしたの。もしかしてこれ食べたいの?」

「……」

 なんか口を開けてる気がする。丁度出来たし、あげちゃおうか


「ほれほれ。美味しいかー」

「……」

 チャーハンをスプーンで掬ってスライムの多分口の中に入れると、ネコミミっぽい部分がぴょこぴょこ動いたり、尻尾が左右に揺れている。コイツ結構可愛いな


「まだ欲しいのか?欲張りさんめ~」

「……!」

「チャーハンになっちゃった……」

 食べた物の真似をするのか、スライムがチャーハンみたいな見た目になってしまった。いや、チャーハンスライムはあんまり可愛くないかな……


「美味しかった?」

「……!」

 頷くチャーハン。僕は何をしてるんだろう?


「もしかしなくても、君ってあの時のスライムかな」

 弱食強肉の称号を入手した時に手を貸したスライム。あの時は茶色いスライムだった気がするけど、コヨーテとか他に荒野の奴を倒して強くなって変化したのかもしれない


「……」

 チャーハンがネコミミと尻尾に戻ってうんうんと頷いている。こっちの方が良いな


「うーん、君はどういう判定になるのかなぁ……」

 このスライム君は多分判定としては敵になるだろう。で、僕は別にサモナーでも無ければテイマーでも無い。だから空島に連れて行くのは難しいかもしれない。このスライムを空島に連れて行って、万が一誰かを食べちゃったら大変だけど、ここに置いて行くのもなぁ……せっかく再会出来たんだし、出来れば連れて行ってあげたい所だけど……


「君は、人は襲わないのかな?」

「……」

 頷いてる。ふむふむ。人は襲わないと。なら大丈夫かな?


「じゃあ一緒に来る?」

「……!」

 僕の周囲をぴょんぴょん跳ねながらクルクル回ってる。犬っぽいなぁ?


「よし、それなら連れて行くか。他の皆には悪いけど、君がどうするかは君が決める事だしね」

 このスライムもいつ倒されるか分からないし、僕が保護出来るなら保護しておこう



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] お前だろ荒野の乱入モンス!
[気になる点] 好きに姿変えるってことは ハチ君を発見して 自分の感情を表せるのと、庇護欲を掻き立てるためにネコスタイルにしたんか…?!
[気になる点] スライムたちの口開ける様子が想像できなくて困ってます。 一部分凹むんか…???
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ