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僕だけ?

「いやぁ、こんなクエストがあったとは知らなかった」

「え?クエスト?これクエストだったんですか?」

「は?ハチ君にはクエストが出てなかったのか!?」

 まじ?クエストとかそんなの出てこなかったんだけど?


「んー、なぜだ?」

「匂い袋……ひょっとして僕がまだその虫でヤバいとかいう場所まで行ってなかったから条件が足りてなかった……とかかな?」

 条件が揃えば発生するクエストだった。というのが僕の中で一番あり得そうな気がするなぁと思った


「っていうと、俺がここまで戻ってきたから発生したクエストでハチ君はそれを無償で手伝った……って事か?」

「僕としては別に構わないんですけどね?イベントも終わった事だし、レベル上げを急がなきゃいけない訳でもないんで」

 確かにお礼が貰えるのは嬉しいけどクエストが1つ受けられなかったからってカリカリしても仕方が無い。手に入っても必要無い物なら必要としてる人に渡せば良いし、手に入らなかった物にいつまでも固執したところで時間の無駄だ。欲しい物が欲しい時に手に入ったら運命の出会いって奴だと思う。まぁアミーちゃんが助かったから僕はそれだけでも良いかな


「見返りも無いのにそれで良いのか?運営に報告するべきじゃ無いのか?」

「んー、条件をクリアしてなかっただけだと思うんで報告する必要も無いと思いますけどね?そういえばクエストクリアして匂い袋を貰えたのが報酬であってますか?」

「ん?そういえば……後日店が出ると書いてあったな?」

「じゃあこのクエストって1回きりのクエストだったんじゃないですかね?」

 アミーちゃんとマミーさん(仮称)のお店が出来る為のクエストだったのかもしれない


「なら尚更……」

「そこまで気にする必要ありますかね?」

 僕としてはなんでそこまで固執するか分からない。確かに自分がクエストクリアしたお陰で街が発展したんだぜ!って言いたい人は居ると思うけど僕は別に言いたいとは思わない。だって街を利用する事がそもそもね……?


「ハスバから聞いていた以上だな……」

「え?何か言いました?」

「いや、何でもない。君がそれで良いと言うなら何も言う事は無い。だが、せめて虫除けの匂い袋を1つ受け取ってくれ」

「いえ、それはダイコーンさんの物ですから……そうだ。僕が困った時に助けてくれるっていうのはどうです?それなら物じゃなくても充分ですし」

今、何か貰うより今度困った事があったら助けてもらうとかの方が良いな。僕だと匂い袋が無駄になるかもしれないし


「そうか、分かった。それで良いのならそうしよう。他に見たい所とかあるか?」

「見たい所……というかその前にフレンド登録しませんか?」

「あぁ、そういえばまだ登録していなかったな……何故か既にフレンドだと思っていた」

 ダイコーンさんとフレンド登録を済ませる。やったね!フレンドが増えたぞ!


「で、見たい所でしたっけ?泉には行っておきたいですね。泉が使えれば行きたい所にも行けますし」

「泉か、ここからなら教会の前を通っていく事になるから見て行ったらいいんじゃないか?ここの教会はファステリアスの教会と少し違うからその辺りを見てみるのも楽しいかもしれないな?」

 モヒカンで教会の事語るのちょっと面白いから笑っちゃいそうになる。そういえばファステリアスの教会は見てないか、見ていても気が付いていなかったかもしれない。ほとぼりが冷めたら見に行ってみようかな?


「それじゃあ教会を見て、泉まで行けたら僕は転送しようと思うのでそこまで一緒に行きましょう」

「任せろ。念の為、そのクマの姿のままで行こう」

「分かりました!あっ、ベア!」

 危ない危ない。周りに人が居ないから普通に話してたけど、これからは人の多い通りを歩くから気を付けて行こう


(そういえば転職はした事あるのか?)

(まだ無いですね?)

 ウィスパーチャットで会話する。もう結構人とすれ違うようになってきたから僕が話している所は見せない様にしている。でもなんか結構こっちを見てくる人多い気がするなぁ?


(教会でその辺も出来るぞ?)

(そうなんですね?行った事無かったんで知りませんでした)

 ファステリアスでもそうだけど僕、街を有効活用してないな?




「来たぜぇ?教会だぁ」

 周りに人が居るからかロールプレイモードが入るダイコーンさん。笑ってるけど周りの人から引かれてますよ?


「ベア?」

「可愛い……」「いや、でもあれは……」「流石に触らせてとは言えないな……」


 色々声が聞こえてきたので後ろを振り返ったら人が結構居た。モヒカンとシロクマがセットで居たらそれは気になるよね……


「それじゃあ行くぜぇ?」

「ベア、ぷぎゅ!?」

「!?」

 ダイコーンさんの後ろについて教会に入ろうとしたら何か透明な壁にぶつかった感覚があった。鼻がぁ……


 僕が謎の壁にぶつかってダイコーンさんが振り返っていると中から神父さんみたいな人が出てきた

「申し訳ありません。召喚獣は教会の中に連れていく事は出来ないのでご容赦下さい……」

「あ、あぁ……すまない」

 ダイコーンさんが謝っているけどかなり混乱している様子だ。それはそうだろう。だって今ダイコーンさんと一緒に来たシロクマは(プレイヤー)なんだから


「ベアベア」

 とりあえずダイコーンさんに手を振って教会の前で待つ事にする。何で教会に弾かれたのか……若干心当たりがあるなぁ?



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― 新着の感想 ―
まあほぼ邪神の信者だからなぁあの人らが邪神なのかは分からんけど
[一言] 協会はアホなのか、召喚獣だから意味ないだろw
[一言] べ、べぁああ……(ぜ、全身に施された人外の力が、ぐわぁああああ!?)
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