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料理情報交換

「うーむ……ホフマンさんが何か知ってたりしないかな……」

 どうせならしっかりしたまな板とか、お玉、フライ返し、へら、等々キッチンツールを揃えたくなってきた。城のキッチンから持って行けば良いと言えばそれまでだけど、そうじゃない。こういうのはある種のロマンみたいな物で、こう……道具を包んである布みたいな奴をバッと開いて料理するってカッコイイし、何かそういう物の情報とかホフマンさんが持ってたりしないかな?


「一旦、ホフマンさんの所に行ってみるか。今ならこの蓋の情報があるし、何かしら引き出せるかも」

 ホフマンさんならこの蓋の凄さを分かってくれると思うし、何かしらの情報は貰えると思う


『ホフマンさん、ちょっと聞きたい事があるんですけど、お時間ありますか?』

 ちょっと事情聴取されそうな感じに聞こえてしまうかな……


『どうした?時間はあるが、何かあったのか?』

 警戒されてそうだなぁ


『ホフマンさんに調理器具について聞きたいんですけど……』


『調理器具か。良いぞ』


『それじゃあ、セカンドラのホフマンさんのお店でも良いでしょうか?』


『よし、今から向かう。そっちが先なら店の中に入って待っててくれ』

 あのお店色々あるし、何処で入手したかとか聞けば何かしらのヒントになるかな?




「おう、待たせて悪いな。どうした?」

「ちょっと、欲しい物に関してホフマンさんなら何か知ってたりするかなぁと思いまして」

「それで調理器具か。どんな物が欲しいんだ?条件次第じゃ用意してやってもいいぜ」

 なんだか裏取引してるみたいだなぁ……


「キャンプとかで使えそうな調理セット的な物が欲しいなと……」

「調理セットか。ふむ……用意出来なくはないが……」

「ホフマンさん。僕が何も用意せずに来たと思いますか?まぁ、今回は見せるだけですけど」

「見せるだけ?それを見てから判断しろって事か?」

「そうなりますね。この情報に対してホフマンさんがどう思うか。それに任せますよ」

 ホフマンさんがあの蓋に対してどう思うか……もしかしてもうそういう物が既にあったら作戦は失敗だけど……


「ん?ビン付きの蓋?」

「ホフマンさん。圧力鍋って持ってます?」

「圧力鍋?そういや、持ってねぇな……」

 おっ、良かった良かった。じゃあ何とかなりそう


「この蓋。鍋に使うと圧力鍋にも減圧鍋にもなるんですよ」

「はぁ!?」

 分かる分かる。普通に考えてたらそんな蓋ある訳無いって思うよねぇ


「まぁ、この蓋は僕のフライパン専用ですけど……圧は自由に調整可能。しかも常温でも使えちゃうんですよ~」

「おいおいおい!マジか!?」

「豚の角煮で実演しても良いですよぉ~?」

「ソイツぁ気になる!見せてくれ!」

「良いですよ。お見せしましょう!」

 食材は使わせてもらう事にして、高圧、低圧、常圧とダイヤルを捻り豚の角煮を短時間で作ってみせる


「これでダイヤルを捻ると一気に高圧に!こっちに捻ると即座に低圧に!豚の角煮も一瞬です!どうですホフマンさん」

「コイツぁ驚いた!気になって仕方ねぇ!おいおい、これは幾らなんだ?」

「それは何と……!って、言いたい所なんですが、これ。今の所非売品なんですよね……」

 なんだかテレビショッピングみたいなノリで実演してたけど、これは売り物じゃないし、入手法がなぁ……


「一応、入手法だけなら教える事は出来ますが……」

「それで調理キットの情報と交換って訳か。そうだな……確実に入手出来る一般的な物の情報と、入手出来るか分からない未確認の情報ならどっちが……」

「未確認の方でお願いします!」

 そんなの未確認の方一択だ。絶対そっちの方が面白そうだ!


「やっぱりそうだよな。よし、それじゃあそっちの情報を教えるぜ」

「ありがとうございます。それでですね……」

 地下街の話と入手法を話す


「なるほど、地下街の何処かに現れる小さな雲か……そりゃあ売り物にならない訳だ」

「一応、あの場所はお金の代わりにリングを使いますが……多分蓋に関してはリングでも買えないと思うので、一応作ってもらった人に話だけしておきましょうか?それならその雲を探すクエストを受けさせてもらえるかもしれません」

「なるほどな。こっちの情報はセカンドラのとある店に気難しい料理人が居るらしいんだが、料理だけじゃなく、料理道具まで自分で作ってるくらい筋金入りだ」

「それは凄いですね……僕も見習わないと」

 自分で使う物は自分で作る。立派な事だな


「だからその料理人の所に行ってみれば入手出来るかもしれないってな」

「なるほど、それって、そのお店の詳細な場所とかって判明してます?」

「場所は調べてある。だが、あのおやっさんはかなり頑固モンだから一度ミスるともう話を聞いてもらえないかもしれないから気を付けろよ?因みに俺はミスった」

 ホフマンさんがミスった……という事は単純に料理の腕だけじゃないのか?


「分かりました。じゃあ一度話を通しに行っておきますので、そのお店の情報を貰っても良いですか?」

「あぁ、ここだ」

 ホフマンさんから店の情報を貰ったので、アグラウドで蓋を作ってくれた人を探して、蓋を作る為の雲を探す代わりになら良いと言質を取った。うーむ、料理道具まで自作する人か……少しばかり僕も何か準備してから行こうかな



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― 新着の感想 ―
[良い点] ホフマンさん、ハチくんのトリセツを弁えすぎてるw
[一言] ハチ君はNPC相手に会話が有利に働く称号持ちだからワンチャン…… いや、それ以前に国崩級危険人物だわ。最初の一歩から泥沼じゃないか
[気になる点] ホフマンさん、がミス? 料理以外かな?
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