地下パ
「ふぅ、良いね。全部綺麗になった」
磨けるアクセサリーは全部磨き、マフラーや服の類は水で洗って干す。完全に気分の問題だけど、城の屋上で服を干すとかなんか良いな
「日頃お世話になってるから、たまには皆もリフレッシュってね」
自分の装備品を並べたりするのってちょっとカッコイイよねぇ……まぁ僕自身は装備する物全部並べてるからインナー状態なんだけど……
「やぁやぁ、ハチく……きゃー、屋上でほぼ裸とか大胆」
「何を言ってるんですかモルガ師匠?」
屋上で装備を洗ってたらモルガ師匠がやってきた。この人ホント暇なのかな?隠居してるなら暇か
「いやいや、ハチ君にちょーっと聞きたい事が有るんだけど、フォーシアスにあったはずの悪い気が無くなっちゃったんだけど……ハチ君知らない?」
「知らないっすね!」
思い当たる物があるけど、すぐに僕を疑うのはどうかと思うな!
「……うんうん、どうせそうだろうと思ったよ!まぁハチ君なら大丈夫かな」
「僕は知らないっすね!」
「ねぇねぇ、その反応ワザとやってるのかい?」
「はい」
別に白状しても良いけど、何か把握してるみたいだし、言わなくても良いだろう。ただ詮索はさせない。ここで聞いてきたとしても、別の話で話題を逸らす準備はある
「オッケーオッケー。やっぱりハチ君は不思議だねぇ?」
今までの経験から僕から話を聞くのは無理そうだと判断したモルガ師匠。よしよし、ここで無理に聞こうとしてもどうせご飯とかおやつ抜きになるのが見えてるならそういう風に教育した甲斐があった
「そうだそうだ。ハチ君。あの地下街の子がハチ君の事探してたよ?」
「おや、キャティ君が?」
何かあったのかな?とりあえず下に行ってみるか
「それじゃあ装備してから行きますね」
「はいはーい、ちゃんと伝えたよー」
「あ、師匠。はいこれ」
「おっおっ!お駄賃だねぇ!」
クッキーの包みをモルガ師匠に渡す。そろそろモルガ師匠向けの作り置きとかまた増やした方が良いかなぁ?
「おーい、キャティ君やー」
「あっ!ハチさん!」
「あれまぁ……」
なんか見た目が更に女の子に見えるくらい磨きがかかってる。何を学んだんだ……
「この街の人って凄い優しいですね。色々聞いてみたら可愛くなる事とかいっぱい教えてもらえました!」
「教えてもらったって事は交流は良い感じで進んでるみたいだね」
「はい!あっ、えっと、ハチさんを呼んだ用件なんですけど……」
本題に入るとしても……なんだろう?この状況から何を言われるのかまだ何も分からない
「アグラウドの方で街がハチさんのお陰で発展したから、ハチさんを呼んだパーティーを開きたいって話になって連れて来てくれと言われたんですが……どうでしょう?」
「なるほど、それじゃあ行かせてもらっても良いかな」
そういう事なら行くか。多分これはキャティ君を受け入れてくれた事へのお礼とか色々あるだろうし
「ありがとうございます!じゃあ早速行きましょう!」
「今から?」
「はい!出来るだけ早く連れて来てほしいって言われてるんで!」
まぁ今は連れて行かれても問題無いか
「オッケー、行こうか」
「行きましょう!」
キャティ君に手を引かれてゲートをくぐり、アグラウドに向かう
「ただいまー!ハチさん連れてきたよ!」
「お帰り。ハチ様、お越しいただきありがとうございます。お陰でこの地も活気が溢れる様になりました。今から一席設けようかと思いますが……いかがでしょう?」
「パーティーするのは構いませんが、私はお酒が得意ではありませんので、出来れば控えて頂けるとありがたいです。後は子供達が参加出来る様にして頂けると皆喜ぶかと思います」
「分かりました。子供も参加出来る様にしておきます」
ニコニコ笑顔のレナーグさん。あ、キャティ君が帰って来たからか
「「「わー、ハチさんだー!」」」
レナーグさんが話を広めたのか、子供達が寄ってきた。少し子供達と遊ぼうか
「よーし、それじゃあパーティーが始まるまで遊ぼうか!」
「「「わーい」」」
申し訳ないけど、パーティー準備は完全に任せて子供達と遊ぶ事にした。もう流石に色々と娯楽とかも発展してるだろうけど、子供はいつだって、何処だって元気よく遊ぶのが一番だ
「よし、これで……あれ?もしかして指揮官?」
「あ、ほんとだ!」
「おぉ!マジだ!」
「ん?」
何やらプレイヤーらしき人達が僕を発見して動きを止めた。そう言えばここでも色々住人の手伝い的なクエストとかもあるんだから空島から入った人がここに居るのも当然か
「あぁ、そこの人達もどうですか?これからちょっとしたパーティー開くみたいなんで」
「い、良いんでしょうか……」
「俺達、今クエストやってきた所で」
「パーティーに出られる様な恰好とか無いですよ?」
恰好は正直どうでも良いと思う。そんなの気にする人まず居ない
「あー、お母さんのお手伝いしてくれた人だ!」
「僕のお父さんの手伝いしてくれた人も居るー!」
「いっつも鍛冶屋のお手伝いしてるお兄さんだー!」
子供達からの情報で、この人達がアグラウドで色々クエストをやっている人だと理解出来る。ならパーティーに参加してもらった方が良いだろう




