程遠い存在
「うぅ……頭クラクラするぅ」
凄い疲労感。こういうのって東郷さんに報告した方が良いのかな?
「一応報告だけしておこうかな……」
体の異変では無いけど、かなり脳が疲労しているのを感じるから、一応相談した方が良いのかな……
「仕事中かもしれないし、止めておくか」
東郷さんにこんな事で電話をするのは良くないか。普通に寝たら何とかなるし、ゆっくり休もう。明日になったらルクレシアさんのケアとかもあるし
「たまにはガッツリ寝ちゃおうか」
早いけどしっかり寝てしっかり脳を休めよう。こういう時は寝るのが一番だ
「あっ!起きた!」
「あぁ、ルクレシアさん。おはようございます」
学校を終わらせてログインしたら学校に居ました
「ここは?」
「学園の保険室です。学園にハチさんが辿り着いたと思ったら急に倒れたので……」
「なるほど……」
セーレさん学園まで送ってくれたのか。ありがたい
「他に誰か居ました?」
「いえ、ハチさんだけでしたよ」
じゃあもうセーレさんも帰っちゃったか。そりゃそうだよなぁ……
「あとでまた呼び直しか」
「何か言いました?」
「いえ、何でもないです」
セーレさんの事を言っても仕方ないし、これは秘密で良いだろう
「色々迷惑を掛けてすみません」
「いえ、ハチさんが行う事に迷惑なんて感じていたら心労が絶えませんから問題ありませんよ」
「え?今ルクレシアさん僕の事ディスりませんでした?」
「もう少し大人しくしてくれると助かりますが……どうせ無駄なんでしょうね」
「ははは……」
大人しくしろと言われてもねぇ?やる事色々やってたら大人しく出来ないんだよね
「あまりルクレシアさんと一緒に試合は見れませんでしたが、ルクレシアさんが居てくれたお陰で色んな人を守れました。ありがとうございます」
「そういう所は冒険に出てくる勇者みたいですよね」
「勇者……」
勇者軍ボコボコにしたり、人騙したり、盗賊に執拗なまでの金的攻撃したり……自分で「勇者です」とは言えないような事しかしてないっすねぇ?
「いや、大分勇者とかけ離れてるような気が……」
「……確かに」
ルクレシアさん納得しちゃった
「僕は空島に戻りますけど、ルクレシアさんはどうします?」
「そうですね。私も実は勉強に必要な道具を集めてから戻ろうと思いまして」
「勉強に必要な道具……」
「吸血鬼のお二方と自主的に城で勉強をしていたら楽しくなったので、もう少し勉強がしやすいように」
「あぁ、エリシアちゃんとフォビオ君と勉強する為にですか。それなら荷物運びのお手伝いをしますよ」
勉強の為に物を運ぶ必要があるなら協力しよう
「じゃあ、あの箱をお願いします」
あれ、なんかそこそこ大きい箱が……もしかして僕(荷物持ち)待ちだったのか……
「はい……」
インベントリに荷物を仕舞って空島に向かう。眼鏡先生は……まぁ一度ニャラ様と会わせたしもう放置で良いだろう
「「あ!帰ってきた!」」
「2人ともっと勉強する為に色々持ってきましたよ!」
「よいしょっと」
「「わぁ!」」
勉強を楽しめるのは素晴らしい。そういう事に利用されるのは別に悪い気がしないな
「それではハチさん。勉強の為に少々協力して頂けますか?」
「良いですよ。何を協力すれば良いですか」
「ではハチさんには勉強の協力をしてもらいましょう」
ん?これはちょっとまずい流れかもしれない。ちょっと抜け出そうかなぁ……
「逃がしませんよ!ゲヘちゃんがどうなっても良いんですか!」
「なにぃ!?」
「ワー、ツカマッテシマイマシタ」
「くっ……」
棒読みのゲヘちゃんが、顔だけ床から出した状態でエリシアちゃんとフォビオ君に両サイドから押さえられている。大分仲良くなったみたいだなぁ……
「では、ハチさんには分かりづらい問題が有ったら実際やってもらい、分かりやすくしてもらいましょうか」
「「はーい」」
「えっ」
これ、先に歩きで進んだお兄さんに後から走って追いかける弟が何分後に追いつけるか。みたいな問題を実際に僕が走るって事なのでは……
「では分からない問題があったらハチさんを呼びますから」
こちらにウィンクするルクレシアさん。あれは多分呼ぶ事にはならないって事なんだろうか?
「えっと……じゃあ、勉強頑張る皆の為にお菓子でも作っておこうかなぁ……」
「「「やった!」」」
伝家の宝刀お菓子作りで何とか呼び出しが来ない様に頑張ってみる。やはりこういう技能は意外と役に立つな
「さて、モルガ師匠はどうするかな……」
多分来るであろうあの人をどうするか……セーレさんにお礼をしなきゃいけないし、3人の為にもお菓子を作らなければならない。となると師匠には遠慮してもらいたい所だが……
「まぁその時はその時か」
事情を説明すれば納得してくれるかもしれない。師匠もたまには師匠らしい所を見せてもらいたい物だ
「来た来た!料理速報来たー!」
「モルガ師匠。今日はお願いが有ります」
「はいはい、なんだい?」
「今日はモルガ師匠の分が無いです」
「え、え、こんなにあるのに?」
「今日は恩人へのお礼なので、どうしても色々用意してあげたくて……残って手を付けてない物とかなら良いですけど……実質残飯整理みたいな事になってしまうんで、それは失礼かなって……」
流石に師匠に残飯整理をさせるのは良くないだろう
「いーよいーよ。そういう事なら我慢するよ。でも手も付けてなくて余ったんだったらそれは貰うよ!勿体無いからね!」
それで良いのかモルガ師匠……




