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1003/2016

新たな特訓

「覗き穴ありがとうございますアビス様。ニャラ様?今回の騒動絶対ニャラ様がなんかやりましたよね?」

「はっはっは。バレたぁ?だってハチ君があんな護衛任務やって何も起きない方がつまらないだろう?」

「お前も本当に厄介な奴に目を付けられたなぁ」

「あ、あわわ……かひゅ……」

「あれ?」

 眼鏡先生気絶しちゃった


「「……」」

「あれ?先生ちょっと!なんで気絶しちゃったの?折角ニャラ様に文句言ってもらおうと思ったのに……」

 くそぅ、気絶されちゃ文句を言わせる事が出来ないじゃないか


「ハチ、お前なぁ……」

「最近ハチばかり相手にしてて忘れてたけど、人間の精神力じゃアビっちゃんの空間に耐えられないでしょ」

「え?」

 ニャラ様の信奉者とかその辺大丈夫なんじゃないの……


「この人ニャラ様の信奉者だよ?それでもダメなの?」

「ひぃぃぃ、ひぃぃぃ!」

「信奉してるだけでただの人間だろ。ここの精神負荷に耐えられんって」

「まぁ、ニャラートを信奉しているだけで我を信奉している訳では無いだろうからな」

 そっか。同じ所に居るから曖昧になってたけど、アビス様とニャラ様は別の存在だし、信奉の対象って面ではそこも別になるから信奉してない神の領域に突っ込ませた状態になるのか


「というか、これが普通の反応だよなぁ。人間はよ?」

「久々過ぎて忘れていたな。ほれほれ」

「ひぃぃぃぃ!」

「「ふふふふふ……」」

 弄んでるなぁ?


「まぁソイツで遊ぶのはこのくらいにしておいて、もう一人隠れている奴が居るだろう」

「そうそう、ハチ君の中に隠れてる奴がねぇ?」

(ひっ!あれ!?逃げられねぇ!?)

 あ、セーレさんまだ帰ってなかったのか


「ほれほれ~隠れてないで出てこい」

「うわぁぁぁ!」

 ニャラ様が僕の胸に手……というか触手を当てるとセーレさんが引っ張り出された


「お、おいなんだよここ……ぜってーヤバイ所だろ!?」

 引っ張り出されたセーレさんが僕の背後に回って隠れる


「ヤバくないよ。この2人だって厳しいけど優しい所もあるし、僕に修行を付けてくれるんだよ?」

「だからおめーはおかしいんだろ!」

 うーん……眼鏡先生の反応を見ると僕の方がおかしいんだろうな。まぁ一般的とかこの空間で一番程遠い言葉だから


「「お前、ハチの事を悪く言うと……消すぞ」」

「ちょっ!まっ、勘違い!勘違いですから!」

 セーレさん大分不利だなぁ?というかアウェーな状況で神に圧を掛けられてるから悪魔でもそりゃビビるよなぁ


「まぁまぁ、特訓であればアビス様とニャラ様ですけど、こっちのセーレさんも僕にとって大事な仲間なので……あんまり虐めないでもらえますかね?」

 僕の後ろで全力で首を縦に振るセーレさん。小物感出てきてしまっているなぁ


「冗談だ。で、お前は……ほう?面白い力を持ってるじゃないか」

「どれどれ……はいはい、これは確かに使えるじゃん。なるほど、土地ごと引っ越しねぇ?」

 ニャラ様がニヤついてる気がする。セーレさんの記憶か何かを読み取ったのかな


「よし、ならばハチ。修行するか」

「あ、修行はちょっとだけ待ってもらえますか?人を待たせているので……あと、この人も多分修行の邪魔になるから戻してきたいんで」

「そういう事なら良いだろう。修行の邪魔は要らんからな」

「あ、お前は残れよ?」

「え?」

 セーレさんがニャラ様に捕まった。どうやらここではワープ出来ないのか、セーレさんが絶望顔でこっちを見ていた


「頼む!早く戻って来てくれ!」

「ごめん、セーレさん……もしかすると説得に時間掛かるかも」

 眼鏡先生を抱えて深淵の覗き穴から一度路地裏に戻る。さて、どういう言い訳を考えておくかな……


「ルクレシアさん」

「あれ?ハチさん何処行ってたんですか」

「ごめん、先に学園に帰っててもらえるかな。ちょっと悪い奴等の雰囲気……あの闘技場に居た奴らに似た気配を感じたから、確認してから学園の方に向かうから」

「え、それなら私も……」

「ルクレシアさんにも協力はしてもらいたいんだけど、先生が今使い物にならないから……先生が居なかったら……悪いんだけど、連れて行ってくれると助かるよ。敵の狙いは多分僕だから。万が一人質に取られるなんて事になると、面倒この上ないからこの場で頼れるのはルクレシアさんだけなんだ」

「……分かりました。絶対学園まで帰ってきてくださいね」

 もう居ない敵が僕を標的にしてるから足手まといを連れて先に帰っててと言い聞かせる。ここで恐慌状態というか、グロッキーな状態の先生が役に立ったな




「お待たせしましたー」

「ハチーぃ、おせーよぉ……」

 ニャラ様が両手の触手で檻を作り、その中にセーレさんが監禁されていた。マジで可哀想な事しちゃったなぁ……


「あの、セーレさんを解放してあげてくれませんか?」

「それはまだダメだ。今回の特訓にはコイツの存在が重要になるからな」

「あぁ、コイツは丁度良い」

「「(今回は)何されるんだ……」」

 新しい特訓。しかも今回はセーレさんを巻き込んだ物はいったいどんな特訓になるんだろう?



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― 新着の感想 ―
[一言] 変だな?ルクレシアさんへの言い訳、割と嘘は言ってないぞ? ・闘技場にいた奴らに似た雰囲気(ニャラ様がちょっかいかけてたんなら実質居たと言っても過言では無い) ・狙われている(ハチに特訓を受け…
[一言] セーレさんには城でハチくん特製フルコースデザート付きでケアしてもらおう。
[一言] あー、一般信者には御本尊は厳しかったかー? 早くハチ君幹部級にならないとねw と言うか、悪魔くん不幸w
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