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004 高まる欲望…

「なんてこった…OMG!」


今の今まで気付かずに過ごしてて…僕はとんだ変態野郎じゃないか。穴があったら入りたい。


「いや、穴はあるわけなんだがな!!」


自虐的な軽口を叩いてはみたものの、突っ込んくれる相方はこの場に長く留まってはくれなかった。


(一足お先には良いとして、カレーとサラダ片手に異世界一番乗り!って“メッチャ”シュールじゃないですか?)


「主役は遅れて登場するのが物語の王道ってモンですよ」異世界にせっかく招待した先輩にいつの間にか置いてきぼりを食らってしまい少し寂しそうに僕、代々木和也は一人言つ。


衝撃的過ぎた展開にパニッくっていた自らに落ち度があるのだが、一体いつから転性してのであろうか。


――――――――――――――――――――――――――――――――――

食パン加えたまま遅刻しそうで急いでて、急に曲がり角から出てきた異性にぶつかって中身が入れ替わって。―――僕が目の前に居る!私が目の前に居る!僕(私)達、入れ替わっちゃってる!?

――――――――――――――――――――――――――――――――――


(ん?この場合食パン咥えてる必要はないな。何かの展開と混ざったか?思った以上に混乱の余波が変な処に影響を及ぼしてるのかも。そもそも…)


別人と入れ替わっている状況

性別が変わっただけの状況

外見が変わる変身している状況


いざ自分の身に同様の災難が降りかかると想像以上にダメージが大きい。デカイのだよ!喪失感は言わずもがな、在るべきモノが在るべき場所から消え失せてしまっている部位と、膨らみをおびた女性特有のある部位に関心がどうしても高まる。高まるぅぅぅぅぅぅ↑。


己の身体なのに全く気付くことが出来なかった鈍い自分を本来恥じるべきなのだが、一度意識してしまうと先程までとは打って変わり良からぬ感情が僕を支配しようと…既に支配下に置かれていますデス。


(世の紳士淑女の皆さま、分かってくれますよね?)


そんな事今やってる場合じゃない。お楽しみタイムは後回しにしなきゃ、しなきゃならない。ならないと分かっているのだが。



だが、だがしかし!理性と欲望が鬩ぎ合い、覇権をめぐって鎬を削る 。

フフフ……勝負を意識した時には既に勝敗は決まっているのだよ!勝利の軍配は今まさに欲望側へと、


「ファッ!?」


世論に熱く弁明(言い訳)を図ろうとする僕の首筋に、強烈に冷えきった視線を感じた。恐る恐る振り向いた視線の先の主…1人しか居ませんよね。


「オハナシを進めましょうか」


「あ、ハイ…ススメマス」


借りてきた猫の様に大人しく、椅子の上でお行儀よく正座させて頂きました。


「アキトからの伝言です。『その容姿には意味があるんだろうから、目的や意味と、関連する情報収集を頼む』との事です」


そりゃそうだ!連れてこられた時、つまりは最初から転性させられていた理由なのだろうから、目論見があるんでしょうよ。ミスで女性の身体に魂入れちゃいました、ゴメンナサイ!みたいな展開でもない限り。


「それと…『絶対トイレに行かせるな』とも仰っておりましたが?」



……


「ハハハハ八八ノヽノヽノヽノ \ / \/ \ …何の事でしょうね?」


乾いた笑いを上げながらポーカーフェイスを決め込んで話題を戻す。


「それでこの容姿の事なんですが…」


と、話始めた矢先、いつの間にウルスカ様の背後に等身大の鏡が出現していた。


「…これが僕!?って、ちょっとーっ!!」


Continued on the following page…

2018/11/24/Sat/12:00-

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