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003 旅は道連れってことで…

―――ハズだったが未だだった!


ウルスカ様は不思議そうな顔をして僕に聞いてくる。


「1つ目に関しましては問題ありませんが、2つ目のご希望は…そちらでよろしいのでしょうか?」


あ~、分かりづらいかな?

ん~、むしろ分からなくていいか?

正直これは僕得なのかな…


「使い方次第ですよ。問題ないなら進めて下さい」


もし思い描く様な使い方が可能なら、非常に使い勝手が良い、応用範囲の広い能力になるハズなんだ。想定している範囲内の異世界環境なら、生き抜くのに役立つ能力だと確信している。


してはいる!


してはいるが…


この希望が叶えて貰えるかどうか?

実際に思い描いる通りに発現するのか?


この二点の問題が解消されるのであれば

、面白い事が出来るんじゃないかと予感めいたものを感じている。実際には発動させてみるまで分からないわけだが、それでも期待は膨らんでしまう。


【最初の難関】

俺は今アメリカはラスベガス、ネオン輝くホテル群。

そう!カジノに居る!

ゲームはルーレット。

相手は金髪の美人ディーラー…ウルスカ。

負け犬の他の客共は皆ウルスカに飛ばされて僕の背後にたむろするばかり。

僕の勝敗は5分のイーブン。

彼女のクセを伺いながら、小さく賭けて小さく負けて、小さく勝つ。

迎えるは勝負の一投。

伸るか反るか?最終ゲーム!

運命のオールイン。

賽は投げられた!

狙うはストレートアップ…

(◯の9)


「畏まりました」


(ちょっと待てぇーーーーーぃ!

あっさり承認し過ぎだろうが!

まだ妄想シーン途中だしぃ、空気読めよ!

ドッキドキバックバクの緊張感返せよこの野郎!)


怒号を浴びせたい気持ちを、苦虫噛み潰したような顔で腹筋に力を込めて耐え忍び、握り締めた拳から変な熱気が逃げていった。


(妄想すら満足にもやらせて貰えないなんて…)


僕のチープな脳内妄想は即刻終わりを告げられてしまった。ウルスカ様…なんて貴女は恐ろしい人だ…あ、神様か。

結果だけを見れば、一か八かに勝った。不本意な気持ちは残るがめでたく第一関門突破!



(釈然としないけどな!心に変なダメージが残ったわ)


アッサリ通過してしまい、モヤモヤする妙なしこりだけが残った僕の心情なんて何処吹く風のウルスカ様。


「最後のご要望ですが、こちらは…」


「必要な人材なんです!どーしても、どーしてもお願いしま…」


「いえ、ご要望事態は可能なのですが…御本人様のご返答次第となりますが、よろしいでしょうか?」


「あ、そですよね…」


(そりゃそうですよね、当たり前ですよね…)


2つ目の要望が通った時点で目論みが上手くいきつつある状況で失念してたわ、僕。


「では最後のご要望の件、直ちに召喚しお話を進める事に致します。どなたをお呼びしたら…」


「その前に確認したい事があります。いいですか?」


「はい、如何されましたか?」


(細工は流流仕上げを御覧じろってね)


きっと今自分で自分を外から見ることが出来るのなら、得意気に鼻が少し高くなっているかもしれない。でもさでもさ、先を見据えて色々手を打っておきたい。って気持ち分かるよね?録な説明も無いまま放り出されて、後で困る状況なんて正直ゴメンだ。


よくあるパターン。―――コレとアレと、ソレにオマケにこんなのも!お前にやるから、ほら、後は好きにしろ!って即時放り出され苦難を乗り越えながら…っ展開は早くて楽だろうが、当人にとっちゃ堪らない。


どーせなら快適に、楽に、可能な限り楽しみながら攻略したい。


(…ゆとりだからって事じゃないからな!)


虚しい独りエア突っ込みを入れた右手が空を切る。


(早くツッコミ担当が『切実に』欲しい)


―――――――――――――――――――――――

ご指名するんでよろしくです。

下処理しときますんで、お任せしますよ…

―――――――――――――――――――――――


(きっと()()()は間違えないし、考え汲んでやらかしてくれるハズだ)


「最後の要望は当人の返事待ちとの事ですが、その人物にも僕同様に要望を聞いたり特典があったりします?」


「え~…どうでしょう。特典は代々木様の契約に関してのモノなので対象外になりますね。―――ですが、そうですね…代々木様と一緒に契約を果たして頂ける様でしたら、ご要望は同様に“()()”叶えさせて頂きます」


「ありがとうございます、ウルスカ様。ちなみに僕の要望は最後のヤツ以外は既に承認済み?最後まで終らないと?転生し終わらないと有効にならない感じ―――ですかね?可能なら少しでも早く能力を把握してどんな事が出来るのかやってみたいんですが?」


捲し立ててみた訳なのだが、相応の理由は存在する。


「承りました。」


―――


“Open up your mind.

言語能力インストール開始。

終了まで15秒。

守護精霊譲渡。

登録先に代々木和也(敬称略)を追加。

追加中…残り10秒。

無限能力(UnlimitedSkill):A()L()T()E()R()

能力変換プロトコル起動。

開始シーケンス異常なし。

習得開始。

終了まで600秒。

…”


脳内に知らない声のアナウンス?が流れる。10分ね…時間の感覚も共通なのか、僕の世界仕様にカスタマイズされているのか?後で確認する項目の1つとしてリストアップしとこうか。


「今更ですが、お茶も出さずに申し訳ありませんでした。少々お時間が掛かる様なのでお茶の用意をしてきます。一旦席を外させて頂きますね」


「いえ、お構い無く…」


の言葉も虚しく、既に彼女は姿を消していた。



能力発動環境構築…ん~進行度30%!ってトコかな。1人残されてなんとなく手持ち無沙汰な気分になった途端、頭を過るのは今後の展望。


(転生かぁ…転生しちゃうのかぁ…どーする、なにする、なにしちゃおっかなぁ♪気分が高揚してますわ、自分!

異世界冒険?

剣と魔法の世界?

神様が居るならモンスターや様々な種族も居る?

勇者になって魔王を倒しちゃう?

お姫様とゴールイン?

あ、倒すのは神様か…

レベリングや転職あんのかなぁ?

最強とか目指しちゃう系?

スローライフも捨てがたい?

当面の問題も解決出来そうな手を打ったし!

問題が発生しても、情報が足らないから今から悩んでも意味ないし!

ただなぁ…

良いことばっかでもないか…

家族や友人知人に別れも告げられない。

薄情か?薄情かもな。

少しはセンチな気持ちも…あるんだけど。

いや~でもこの展開はちょっと、、、

楽しみじゃないすかやっぱり?

楽しみが勝っちゃうよな~!

悲痛な想いの割合少ないけどこの場合已む無しって事で一つお願いします!!

薄情ものの烙印は甘んじて受け入れようじゃないか(キリっ!))


「カチリ」


鼻息荒く再度妄想にひた走っていた僕を我に返らせたのは、漂う紅茶の香りとティーカップが置かれた音。そして、


“インストール完了致しました”


習得完了の知らせを受けて“ゾクリ”と身震い。

武者震いってヤツだ。


「楽しく歓談しながら…と云う訳にも参りませんが、話を詰めて契約をまとめてしまいましょう」


カップにお茶を注ぐ仕草一つにしても優雅さを感じさせる。


(綺麗な手だなぁ…)


ウルスカ様の淹れてくれた紅茶を受け取る際に手が僅かに触れただけで変に意識してしまう。


(コンビニで釣銭貰う時に手を握られて勘違いしそうになるヤツだよね、ウンウン)


お茶の美味しさと鼻腔を擽る香りに頬が弛みそうになるのを我慢―――制御成功。ウルスカ様の美しさに鼻の下が伸びているのは―――こちらは制御不可能。


尚、自分はティーカップをソーサーに置いて即座に碇司令ポーズでカモフラージュを敢行中。その勢いのままある人物を指名した。


「委細は後程!取り敢えず…()()()()()、この人物を喚んでくれたまえ!」


あ…碇司令になりきっ…ハズカシイ。。。



*この話の続きはもう1つ執筆中の作品に続きます。

To be continued…【PhychoPass-001】

https://ncode.syosetu.com/n8343fc/1/


ダブル主人公にした場合、後々キャラ数が増えると面倒。

クロスオーバーぽく、互いの作品のキャラが往来出来れば…いいな(ボソリ)

読みづらいかも知れませんがお付き合い下さい。

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