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田舎の景色

作者: 山口ネイ
掲載日:2016/09/02

田舎はいいですねぇ~

なんにもなくて

田舎だけどSFです

 私は田舎が好きだ。それと宇宙が好きだ。周りには変わり者って言われるけど。別にいいじゃない。私は女だけど宇宙人に会いたいくらい宇宙が好きなんだから。子供のころから好きだったし。呼ぶ儀式をするくらい。 

 

 都会のいいところはなんでもあるところ。 


 田舎のいいところはなんにもないところ。


 都会で手に入れることができるものは田舎では手に入らない。


 田舎で見えるものは都会では見えない。


 高層ビルもなく、澄んだ空だけがある環境は視界を星で埋め尽くすのに最適だ。……地元の空を見るのは久しぶりな気がした。

 

 あの星のどれかに地球外生命体が住んでいたりするのだろうか。想像するだけで楽しい。……隣のこいつは楽しくないみたいだが。


「帰りてぇ……」


「じゃあなんで来たし」


「お前が呼んだから」


「確かに星を見ようって誘ったのは私だけど……」


「……」


「別に来なくてもよかったのに」


「はぁ? こんなド田舎に呼んだのはお前だろう? わざわざ来てやったってのに……礼もなしかよ」


「だって……」


「ん?」


「い、一緒に星、見たかったんだもん……」


「……」


「久しぶりにこうやってあのときみたいに……」


「……」


「今はお互い別の都市で働いてるからなかなか会えないし……」


「……」


「都会じゃこんなきれいな星空見れないし。それに……」


「……それに?」


「な、なんでもない」


「……そうか」


 ホントに、なんでこんなやつ誘ったんだろう私。自分でも理解できない。だけど、なぜか一緒に星を見たいと思ってしまったのだ。


「帰りたいって、都会に?」


「そうだよ」


「なんで?」


「あっちはなんでもあるからな」


「でもこんなにきれいな星空は見れないでしょ?」


「ああ。そうだな。来て良かった。ありがとう」


「は?」


「あ?」


 まぁ適当だけど、一応感謝してるんだったらいいかな?


「いつ向こうに帰るの?」


「いつかなー」


「なにそれ」


「田舎が好きになった」


「……」


「だから、もうちょっとここにいたいなーって」


「私も田舎が好き」


「故郷だから?」


「あんたは好きじゃないの? 故郷」


「俺は都会生まれだぞ」


「え? そうなの? 初耳」


「言ってなかったっけーか」 


「言ってない。今言え」


「俺は……」


 ……? 後半がよく聞き取れなかった。なんて?


「え? 聞こえなかった。もう一度」


「やだ」


「えー。なんでー?」


「とりあえず」


「とりあえず?」


「お前に会えてよかった」


「なにそれキモい」


「……お前は俺に会いたかったんだろう?」


「いや。別に」


「えー」


「でも」


「でも?」


「来てくれてありがとう。こんななんにもない田舎に」


「なんもなくねぇよ」


「……?」


「たくさん見れた。向こうでは見れないものをたくさん」


「……」


「だから」


「だから?」


「ありがとう。俺を……呼んでくれて」


「……!」


「……」


「うん、ありがとう。私に……会いに来てくれて」




















意外と身近にいるかもね

地球外生命体に限らず

大切な人とか


読んでくれた皆さんに感謝です!



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