田舎の景色
田舎はいいですねぇ~
なんにもなくて
田舎だけどSFです
私は田舎が好きだ。それと宇宙が好きだ。周りには変わり者って言われるけど。別にいいじゃない。私は女だけど宇宙人に会いたいくらい宇宙が好きなんだから。子供のころから好きだったし。呼ぶ儀式をするくらい。
都会のいいところはなんでもあるところ。
田舎のいいところはなんにもないところ。
都会で手に入れることができるものは田舎では手に入らない。
田舎で見えるものは都会では見えない。
高層ビルもなく、澄んだ空だけがある環境は視界を星で埋め尽くすのに最適だ。……地元の空を見るのは久しぶりな気がした。
あの星のどれかに地球外生命体が住んでいたりするのだろうか。想像するだけで楽しい。……隣のこいつは楽しくないみたいだが。
「帰りてぇ……」
「じゃあなんで来たし」
「お前が呼んだから」
「確かに星を見ようって誘ったのは私だけど……」
「……」
「別に来なくてもよかったのに」
「はぁ? こんなド田舎に呼んだのはお前だろう? わざわざ来てやったってのに……礼もなしかよ」
「だって……」
「ん?」
「い、一緒に星、見たかったんだもん……」
「……」
「久しぶりにこうやってあのときみたいに……」
「……」
「今はお互い別の都市で働いてるからなかなか会えないし……」
「……」
「都会じゃこんなきれいな星空見れないし。それに……」
「……それに?」
「な、なんでもない」
「……そうか」
ホントに、なんでこんなやつ誘ったんだろう私。自分でも理解できない。だけど、なぜか一緒に星を見たいと思ってしまったのだ。
「帰りたいって、都会に?」
「そうだよ」
「なんで?」
「あっちはなんでもあるからな」
「でもこんなにきれいな星空は見れないでしょ?」
「ああ。そうだな。来て良かった。ありがとう」
「は?」
「あ?」
まぁ適当だけど、一応感謝してるんだったらいいかな?
「いつ向こうに帰るの?」
「いつかなー」
「なにそれ」
「田舎が好きになった」
「……」
「だから、もうちょっとここにいたいなーって」
「私も田舎が好き」
「故郷だから?」
「あんたは好きじゃないの? 故郷」
「俺は都会生まれだぞ」
「え? そうなの? 初耳」
「言ってなかったっけーか」
「言ってない。今言え」
「俺は……」
……? 後半がよく聞き取れなかった。なんて?
「え? 聞こえなかった。もう一度」
「やだ」
「えー。なんでー?」
「とりあえず」
「とりあえず?」
「お前に会えてよかった」
「なにそれキモい」
「……お前は俺に会いたかったんだろう?」
「いや。別に」
「えー」
「でも」
「でも?」
「来てくれてありがとう。こんななんにもない田舎に」
「なんもなくねぇよ」
「……?」
「たくさん見れた。向こうでは見れないものをたくさん」
「……」
「だから」
「だから?」
「ありがとう。俺を……呼んでくれて」
「……!」
「……」
「うん、ありがとう。私に……会いに来てくれて」
意外と身近にいるかもね
地球外生命体に限らず
大切な人とか
読んでくれた皆さんに感謝です!




