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一章 変わる運命

こんにちは、華月柚青です。

かいちゃいましたよーコラボーうぇーい ひっさびさのファンタジーです。

今まではカミサマファンタジーとかだったのである意味書くのは初めてのジャンルかもですねぇ。どうか皆様よろしくお願いいたします。

暁那「よろしくお願いします!」

プロローグ



―…そこは、あらゆる種族が生きている世界。

 人間とも、エルフとも呼ばれぬ少女は、自分の両親を、エルフを、人間を、全てを憎み生活していた。

美しき森の自然が生きるエルフたちの王国…その片隅で、あどけなさの残る少女は、

小さな体に宿った強力な魔力により、召喚士へと姿を変えていた。

 妙な戯言を抜かし、召喚にて遊びし少女。

 だが、召喚をし色々な面白く、楽しいことをしても、彼女の心には埋まらぬ隙間がある…愛と寂しさだった。

そんなある日、少女は一人の龍人の少年と出会う。

 その出会いが、この世界の全ての運命を変えるとは知らずに―…。



一話


~~



カミサマなんていないよ。


いるのなら、なぜ僕にこんな人生を歩ませるのだろうねぇ。


僕は、人間とエルフの…人間の父親と、エルフの母親の子…つまり、僕はハーフエルフなんだぁ。

愚かなことに、母親は人間である父親と恋に落ち、僕を産んで。


掟を破ったからには、ってエルフの王国は僕の母親と父親を追放した…僕を置いて行け、という命令と共に外の世界へと送ったんだってさ。


僕の人生は悲惨だったよ。

住む家は誰もいない、抱き締めてくれる人もいない、撫でてくれる人もいないし。

周りのエルフからは忌み嫌われて、同年代の子たちからはからかわれたり、虐められたりもしたっけなぁ。

僕はキライだった…エルフが、父親が、母親が、世界が、自分が―…ね。


ある日ね、家にあったある本を見つけたんだ、召喚術の本だった。

その、全てに対する憎しみを召喚術へ全てぶつけている感じに、読み耽って練習してねぇ。


僕はね、幼くしてエルフや魔法使いを越える召喚士へとなっていたんだ。


それから、七歳になった僕は、エルフの王国から離れることにしたんだよ。

エルフの王国の森の出口近くに、結界の弱まった場所があったからさ。

そこに、例の召喚術を使って、住みやすい家を作って、一人気ままに暮らしてた。

ここならば結界が弱まっているからエルフの王よりも、もっともーっと強力な結界も作り出すことができて、外敵の心配もない―…嗚呼、なんと快適なことだろう?


いじめて来る輩もいない、噂をされることもない。


時折、君たちを召喚して獲物の動物を連れて来てもらったり、自ら木の実や山菜をとったりもしてるけど。


そりゃ最初の頃はエルフは、王が指定した動物しか食してはならないってルールがあったから、躊躇いもしたけど、僕は掟を破っちゃったよ。


だって、僕はエルフじゃないもん。




―ハーフエルフなんだから、ね。



~~




独り言のように呟いていた、幼きハーフエルフの少女アリスは、もたれ掛かっていた狼の腹から身を起こす。


白金の長い髪を右側で一つにまとめ、紫色の綺麗な目を開いた。


「じゃあね、話聞いてくれてありがとぉ。」


“ありがとう”なんて久々に使った言葉だな、とアリスは嘲笑するように笑う。


狼に帰還の魔方陣を張り、姿が消えたのを確認すると、マントを羽織り木の実を入れる籠を持った。


「さて…今日は何を食べようかな」


広い家にとっては小さく見える扉の取っ手を回し、アリスは外に出る。


いい天気だ、木々の隙間から注がれる木漏れ日が温かい…。


「…フッ」


意味深な笑みを浮かべる少女。


こんな平和な生活が続いて欲しい…しかし、なんの変哲のない生活に、刺激も欲しかった。


そんな矛盾を胸に、少女マントを翻して歩き始める。


この憎く醜く惨く、酷い世界を。



~~



翌日のことだった。


アリスが、いつものように木の実や薬草を採取しに行こうと、外に出た時だ。


急に目の前を小さな影が横切った…長い耳と跳躍力、素早さから推測するに兎だろう。


そして、それを追いかけていたもう一つの影が―…アリスを見て立ち止まる。美しい白金の髪に惹かれたのだろうか。


驚きアリスもその影を見ると、短い茶色の髪に金の目を持った少年が、そこに呆然とした顔で立っていた。







二話に続く。

次回 執筆担当:暁那

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