鈴原希実の秘密
拓馬たちのクラスに転校生
鈴原希実がやってきて数日。
紗奈たちは少しずつクラスメイトと話す機会が
増えてきていた。
牡丹はもちろんのこと清水も
拓馬たちと話すようになってきた。
教室で牡丹をふくめたいつものメンバーで
話をしていた。
ちなみに清水は陸上部に入ったため朝は練習に明けくれている。
この頃から何部に入るか決まってきていた。
牡丹「そういえばみんなは部活入るの?」
ふと牡丹が四人に聞いた、
紗奈「私は入らないかな病気のこともあるし」
拓馬「僕も入らないかな漫画とか読みたいし
スイーツも食べたいからな」
牡丹「そっか優吾くんは」
優吾「俺も家の手伝いとかあるからな」
牡丹「家の手伝い?」
牡丹が不思議そうにしていたので拓馬が口を
開いた。
拓馬「優吾の家居酒屋なんだよ」
牡丹「そうだったんだ
ってあれ優吾くんの苗字って」
優吾「科山だけどなんでー?」
すると思い出したかのように牡丹が答えた。
牡丹「うちが定期的にお肉を注文してくれてるの優吾くんの家だったんだね。
いつもお取り寄せしてくれてありがとう。」
優吾「じゃあいつもお肉を
運んできてくれてるのは、」
牡丹「うん私のお母さんかお父さんだね、
私も家のことあるから部活は入らないかな。」
優吾「色々と任されて大変だよねお互い」
牡丹「まぁねでも楽しいけどね」
優吾「まぁな」
すると紗奈が話に入ってきた。
紗奈「じゃあ部活入るのは桃香だけかな
中学の頃はバスケ部入ってたし」
紗奈がそういうと桃香が返事をした。
桃香「私はまだ入るか決まってないわよ」
紗奈「あれ?入るっと思ってた」
その会話に男子二人も入ってきた
拓馬「あれ桃香ちゃん入らないの?」
優吾「あんなにうまかったのに」
それに桃香が答えた
桃香「中学の頃はお兄ちゃんがやってたのを影響受けてやっただけよ
それに3年間やれた、だけで満足だったのよ
はいこの話はここでおしまいよ」
紗奈「そうだねもうそろそろ時間だし」
5人が席に戻った
紗奈の隣には鈴原がいた
みんなは馴染めているが、
鈴原はっていうと
まだクラスに馴染めずにいた、
いわゆる一匹狼になりつつある。
彼女自身少しプライドが高いため、
周りのクラスメイトが話しかけづらいのだ。
それとある程度クラスは仲良しグループが決まっているため、
今更鈴原は入りずらいのだ。
席の隣の紗奈も少し話しかけるのだが、
冷たい態度であしらわれてしまうのだ。
そしてこの日の昼休み
紗奈「鈴原さんの好きなもの教えて」
するとスマホをいじりながら鈴原は答えた
鈴原「それ神山さんに言っても関係でしょ
仲良いわけでもあるまいし」
紗奈「そうかなそれなら
これから仲良くすれば良いんじゃない」
鈴原「はーあばっからし」
すると鈴原は立ち上がった
それを見て紗奈は「どこ行くの」と聞いた
それを聞いめんどくさそうに鈴原答えた
鈴原「といれー」
鈴原がトイレ行ってからすぐ
拓馬から、ラオンが来た
拓馬たちには幼馴染だけのグループがある
そこに拓馬はラオンを送ってきた
スマホ画面
拓馬「鈴原さんどっか行っちゃったね
またなんか話しかけたの?」
すると首を傾げてるキャラクターのスタンプが
送られてきたのを見て紗奈は可愛いと
思いながらも返信した
紗奈「うん、好きなものあるって聞いたけど
答えてくれなかった。」
拓馬「そっかなんか俺彼女見たことあるような記憶あるんだよね」
それに紗奈はびっくりした
紗奈「え!どこで」
優吾も返信してきた
優吾「そうか俺はないけどな
あんな綺麗な子いたら忘れないけどな」
拓馬「そうなんだよな俺もそう思ってるんだけどけど見たことないあるんだよな」
場面は女子トイレ
鈴原はスカートを下ろして便座にすわった
そしてしばらくして独り言を言い始めた
鈴木『んー「嬉」また紗奈ちゃんに話しかけ
られちゃった「喜」
でも中学の癖で冷たい態度とっちゃうのよね。
まぁ良いわ隠し撮りした紗奈ちゃんの写真さえあれば私は満足だもの。
このとこはバレないようにしないと
向こうも私が小学校一緒なのに気づいてない
みたいだし大丈夫よね』
そう言いスカートを履き水を流し
ドアからでて洗面器に行くと
桃香がいた
鈴原「何よ、いたのね」
と優雅に手を洗っている鈴原だが
心の中の鈴原は「え!待ってきかれてないわよねバレてませんように」
そんな鈴原を横目に桃香が話しかけてきた
桃香「鈴原さんって同じ学校だったのね」
この時鈴原のテンパリ度は最高に達していた
しかし桃香の前では冷静さを保って
言葉を発した
鈴原「えーそうよあなた達覚えているかどうかわからないけれど
前の苗字は佐江山だったの
おぼえているのかしら」
桃香「え!あのメガネかけてた子よね
昔と雰囲気が違うからわからなかったわ」
鈴原「そうね中学の時に
転校してイメチェンしたから
わからなくても同然よ
私さ両親が離婚したのよ
それををきっかけにイメチェンしたのよ
もう暗い自分にさよならしてさ
新たな自分になったのよね」
桃香「そうだったのね」
そんな会話しながら鈴原はバレてないと安心
していると
桃香「そんでさひとつ聞いていい?」
鈴原「えーなに?」
桃香「いくら好きでも隠し撮りはダメだと思うわよ」
その言葉に鈴原は心の中で「バレてたー!」と
思い腹を括り割り切った顔で喋り出した
鈴原「しょ、しょうがないじゃない
つい中学の間会えなくて久しぶりにあえて興奮しちゃったのよ」
桃香「じゃあせめて仲良くなったら?
そうすれば写真も撮らせてくれるし
いつでも一緒になれるんじゃない」
鈴原「私だって仲良くなれたらそれに越したことはないけどいまさら仲良くって無理よ散々
冷たく当たってしまったもの仲良くなんて」
暗い顔をして話してる鈴原を見て桃香は
桃香「できるわよあの子達なら」
堂々とそういう桃香を見て鈴原は
なんでそう言い切れるのよと思った
転校してから鈴原に優しく
喋りかけてきてくれた紗奈に対してもそうだし
クラスの人たちに冷たい態度をとっていた
元々は暗い性格をしていた
ためそのことを気にしていた
それを察した桃香は強気な態度で言葉を発した
桃香「紗奈たちはくるもの拒まずにみんなと仲良くなりたいって言ってるのよ」
鈴原「でもさやっぱり意地悪してた人と仲良くなりたいとは思わないわよ」
少し寂しげな表情をしているのを見て
桃香は呆れた表情しため息をついた後
鈴原の手を掴んだ
桃香「本人に聞きに行くわよ」
鈴原「え!行くって今から」
桃香「仲良くなりたいんでしょなら早く仲良くなってそんはないわよ」
そういい鈴原の手を引っ張り教室まで行き扉を開けて紗奈の前に鈴原を連れて行った
そして
桃香「優吾くん伊藤さん拓馬くんちょっと
きてくれる」
その声を聞き3人は紗奈のところにも向かった
紗奈「ちょっと桃香どうしたの
急に鈴原さん連れてきて」
拓馬「桃香ちゃんがみんなを呼び出すなんて 珍しいな」
それに甘んじて優吾がふざけた
優吾「そうか桃香ちゃんついに
尋問をするっていう趣味見つけたんだね
それを見て欲しいんだね
僕はそれを受け止めて桃香ちゃんの味方でいるから安心してね」
親指を立ててにっこり笑顔を浮かべた
優吾に対し桃香は「んなわけ無いでしょ!!」
といい優吾の頭を叩いた
そして改めて桃香がみんなに話し始めた
桃香「集まってもらったのは他でもないわ
鈴原さん私たちと同じ小学校で
ずっと仲良くなりたかったみたいなの
仲良くなってもいいわよね」
それに真っ先に紗奈が喰らい付いた
紗奈「え!鈴原さん同じ小学校だったの?」
それに鈴原は戸惑って桃香の方を見た
それに気づいて桃香は鈴原に対し
桃香「自分で言いなさい」と言った
そして鈴原はため息をついて
紗奈たちに話し始めた
鈴原「えーそうなの私小学校の頃苗字が違くて
昔は佐江山っていうの苗字だったの」
それを聞き優吾は思い出した
優吾「あ!あのメガネかけてた黒髪の」
それを聞きその他3人も思い出した
紗奈「佐江山さんだったんだ久しぶりだね」
拓馬「小学校卒業後だから四年ぶりぐらいだね」
牡丹「昔は私と同じメガネかけてたからわからなかった」
紗奈「ていうことはさっき優吾くんが言ってたのは間違えじゃなかったんだね
いいよ仲良くしよ
みんなもいいよね」
拓馬「もちろん」
優吾「大歓迎だよ」
牡丹「私も友達増えるならいいよ」
すると鈴原は半泣きになって話し始めた
鈴原「どうしてなのあんなに意地悪したのに
なんで紗奈ちゃんたちは仲良くしようとしてくれるの」
それに拓馬が答えた
拓馬「仲良くなりたいっていうならしてあげないと可哀想だろ」
鈴原「でも紗奈ちゃんにつめたく
当たったんだよ」
それを聞き紗奈は鈴原の両手を握った
紗奈「私はねどんだけ冷たい態度をを撮られても友達になりたいっていうならなってあげるの
だってそれで断ったらその人が可哀想だから
だからそんなこと気にしなくてもいいんだよ
私たちは私たちと仲良くなりたいなら言ってくれば仲良くするし
悪いことしたと思ったんなら
その分仲良くしてくれれば私たちはいいの
だから私たちは友達になって
今まで以上に仲良くなろ」
それを聞き鈴原は何か吹っ切れた
自分が好きな紗奈は優しいんだなとそして
その紗奈の友達もまた優しい
この人たちともっと仲良くなれるとなると
嬉しさ込み上げた
鈴原「じゃあさ私のとこ呼びやすい名前で呼んで、私はみんなのこと下の名前で呼ぶから
いいかしら」
すると5人は同時にもちろんと言った
そのあと
紗奈は「ねー希実ちゃんラオン交換しない」
希実「え、いいの!」
紗奈「もちろん幼馴染だから
幼馴染グループに入れてあげる」
拓馬「お!それいいな」
優吾「また一人グループメンバー増えたな」
牡丹「そうだね」
桃香「また賑やかになるわね」
希実「紗奈ちゃんにみんなありがとう
今スマホ出すわね」
するとポケットからスマホを取り出そうとした時
希実「あ!」
スマホが手から滑って床に落ちた
紗奈「もう〜大丈夫?希実ちゃん」
紗奈が希実スマホに触ったその時
たまたま紗奈を隠し撮りしてる写真が画面に映ってた
紗奈「え!これって」
桃香は知っているため冷静を保っていたが
それ以外のメンバーは希実を見た
希実「うわぁーわーわー」
牡丹「これってどういうこと?希実ちゃん」
その質問にテンパる希実を見て桃香は
桃香「素直になったら?」
と希実に声をかけた
そしてかくごをきめ
自分が紗奈を好きなことを正直に打ち明けた
紗奈「なるほどねうーん」
希実「この写真は消すね」
紗奈「そうだねけしてくれると嬉しいかな」
その言葉にあ!これで友達じゃなくなるかもと希実は思っていたら
紗奈「代わりにさ今から新しい写真撮ろう」
希実「え!?」
拓馬「おーそれいいかもな」
優吾「そうとなったら早く撮ろうぜもう
休み時間終わるし」
桃香「そうね早く撮りましょ」
牡丹「私が入るのも初めてかも」
紗奈「確かにそうだね」
その光景に希実が慌てていると
紗奈「希実ちゃん早くおいで」
と手を差し伸ばす紗奈
その手を希実は掴み
紗奈の隣に立ちクラスの生徒に紗奈は自分の
スマホを私写真を撮るようにお願いをして
みんなで写真を撮った
そしてラオン交換を済ませてグループに
希実を紹介して無事入れることができ
先ほど撮った写真が送られてきた
紗奈「しっかり取れてるね希実ちゃん」
そういい紗奈は希実の方を向いた
希実の顔はとても嬉しそうにしていた
希実「つ!ついに紗奈ちゃんと
写真とっちゃったー!!!嬉しすぎる!」
と大声で叫んだ
拓馬「希実ちゃん少し落ち着いて」
牡丹「そ、そうだよ落ち着いて」
その光景を紗奈と桃香が見ながら話をしていた
桃香「また賑やかになりそうね」
紗奈「うんでもその方が楽しくていいじゃん」
桃香「そうね」
紗奈「桃香、ありがとうね希実ちゃんを
ここに連れてきてくれて」
桃香「どういたしまして」
転校生鈴原希実と友達になれた
拓馬たち
ここから彼らの甘くて時に切ない学園生活が
開幕する
第5話end