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御子神は語る。流れ星のお話。  作者: 倉木英知
流れ星
5/10

彗星、または箒星


御子神は人差し指を前後に振った。


「で。流れ星と云われている塵なのですが。それは彗星(すいせい)または箒星(ほうきぼし)と呼ばれている氷の(かたまり)から吹き出しているモノなのですよぉ。」


「氷の塊?」

飯島の思考は追いついてはいない。


「そうです。彗星は雪や氷に砂粒やらが混じった塊です。彗星は直径が5〜10km程で、太陽の周りを楕円状(だえんじょう)に回っていますね。彗星は氷の塊なので、太陽に近付くと熱で溶けて中から砂粒やガスと云った塵を吹き出す。それが彗星が箒星と呼ばれる所以の「尾」を形成する。吹き出た塵は、そのまま彗星の軌道上を回り続けるのです。」


御子神は言葉を並べていく。


「そして地球も太陽の周りを回っていますよね。その彗星の軌道上を地球が通る。つまりは、彗星から吹き出た塵の流れの中を地球が通る時に、流星群と云われる現象が起きるのです。」


ーあぁ。なるほど...。

飯島の思考が漸く追い付く。確かに、そう言われると流れ星と云う現象の説明は分かりやすかった。


「流星群を創り出す彗星を母天体(ぼてんたい)と言いますね。双子座流星群の母天体は「ファエトン」と云う小惑星です。表面が乾燥して固まっていて、尾を引いていないので「小惑星」として発見されたのですけれど...。かつては彗星だったと考えられているのです。あっ...。」



御子神は其処で言葉を止めた。

そしてー。


「あれ?」

また御子神は言葉を紡ぐ。

「双子座流星群の母天体はファエトン。」

Phaethonと空間に文字を書いた。

そしてー。

御子神は無邪気に笑いー。

「ファエトンはギリシャ神話に出てくる神様ですね。」

と言った。


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