表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
御子神は語る。流れ星のお話。  作者: 倉木英知
流れ星
2/10

流星群


「そうそう。近々、流星群が見られますよぉ。」

御子神は、そう言った。その言葉が御子神の唇から零れたのには、店内に響いている曲が関係している。


その曲はー。

飯島が好きな曲であった。

その曲が流れてきた時、不意に飯島はー。

「あっ。流星群だ...。」と呟いていたのだった。


きっと御子神は、その独り言を聞き逃さなかったのだろう。


飯島は理容師である。子供の頃から憧れていた理容師の仕事をしている。此処の理容室は、女性も頻繁に訪れる。女性が予約をすれば個室での理容が可能だからなのだろう。


飯島の瞳に映る、御子神は幼く見えた。いや、幼く見えたと云うと誤解を生じてしまう。実際、御子神と云う少女は幼いのだった。飯島が初めて御子神の年齢を知った時は、とても信じられなかったほどだ。


11歳。

其れが御子神の実年齢なのだ。

身長は飯島よりも15cm以上も高かった。

脚の長さと、それよりも上の長さが同じなのだと錯覚するほどに、脚はスラリと長い。

艶々とした黒髪を肩甲骨の辺りまで伸ばしていて、その1本1本がキラキラと光を反射している。

普段は大きな黒縁の眼鏡を掛けているのだが、髪を切る時には外していた。その瞳も大きい。キラキラと光を纏い、吸い込まれるかのような感覚に囚われる。


そう。

御子神は美しかった。

小学生と言われても、信じる人はいないだろう。

それに、その少女は輝いていた。


夜空で輝く星々よりも綺麗に...。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ